きょうのちしん
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BLOGお土産
2020.11.26
高級食パン専門店「朝起きたらママのママ」
意外にも、京都は全国トップレベルの「パン」の消費量を誇ることで知られています。各地にベーカリーが点在する「パンのまち」で、最近は高級食パン専門店も続々とオープン。京都府立植物園・賀茂川門の向かいに開店した「朝起きたらママのママ」もそのひとつです。目を引くネーミングは、話題のベーカリープロデューサー・岸本拓也さんによるものだとか。「ママのママ」というのは「グランマ」、おばあちゃんのこと。店頭には「グランマの焼きたて」と「グランマの豆パン」の2種類の食パンが用意されています。パンの生地にはジャージー牛の牛乳や生クリーム、沖縄産の粗糖など、こだわりの食材を使用。豆パンには京都・東山三条の「山梨製餡」のウグイス豆が練りこまれ、ミルキーな味わいに。いずれも、購入日から翌日まではトーストせずにそのままいただくのがおすすめだとか。それ以降は少し厚めにスライスしてトーストすると、サクサクでフワフワの食感を楽しめますよ。「朝食べたら驚く美味しさ」はもちろん、私の心をときめかせたのが紙袋のデザイン。大好きだった外国の絵本シリーズの表紙を思わせる絵に、子ども時代の記憶がよみがえります。絵本の最初のページを開くように、パンの香りが楽しい1日のはじまりを予感させてくれそうです。朝起きたらママのママ京都市北区上賀茂桜井町31-1地下鉄北山駅から徒歩5分https://mama-no-mama.com/
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BLOGまち歩き
2020.11.25
秋の空に映える、堀川通のイチョウ並木
京都の秋といえば、カエデの紅葉を思い浮かべる人が多いですよね。澄んだ秋の空に映えるイチョウ並木の黄葉も見事なものです。イチョウは生命力が強く、葉は水分を多く含んでいるといわれています。そのため、火災から守る木として古くから神社やお寺で重宝されてきました。あちらこちらの街路樹にもイチョウの木が植えられ、光を浴びて美しい黄金色に。なかでも堀川通は、今出川通から紫明通あたりまでイチョウ並木が続く名所です。中央分離帯には、堀川の水の流れに沿って「堀川せせらぎ公園」が整備されています。寺之内通から上立売通にかけて第一・第二・第三公園があり、イチョウの絨毯もすてき。木の下に立つと風を受けてイチョウの葉がひらひらと舞い落ち、風情満点です。ギンナンの香りに包まれながら、イチョウ狩りを楽しんでみるのもよさそうですね。堀川紫明にある「淡交社」のビルに描かれたロゴマークは、赤と黄色の2枚のイチョウ。淡交社は、茶道の家元・裏千家と繋がりの深い京都の出版社です。裏千家の茶室「今日庵」の露地には、千宗旦の手植えとされる「宗旦銀杏」が。イチョウは、裏千家や淡交会のシンボルマークとしても知られています。堀川紫明のイチョウの木越しに淡交社のイチョウのマークを望むのは、この季節だけの光景です。また、紫明通には賀茂街道から新町通にかけて「紫明せせらぎ公園」があります。木々の間を流れる小川に浮かぶイチョウの葉など、こちらも風情があって散策にぴったり。中央分離帯でありながら、地元の人の憩いのスポットとなっています。堀川通や紫明通の中央分離帯で見られる低花木類は、京都市街路樹「道路の森づくり」事業の一環。地球温暖化対策の推進を目的として、家庭ごみ有料指定袋の収入によって整備されているとか。京都市の黄色い家庭ごみ袋を手にするたびに、黄金色のイチョウが目に浮かびそうです。「紅葉」と書いて「こうよう」「もみじ」。「銀杏」と書いて「いちょう」「ぎんなん」。赤や黄色に染まる木々を愛でながら、日本語の奥深さにも改めて気づかされる晩秋です。堀川せせらぎ公園京都市上京区堀川通(紫明通~今出川通間)紫明せせらぎ公園京都市北区紫明通(賀茂街道~新町通間)
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BLOGイベント
2020.11.24
京都 玉の湯で「ミシマ社フェア」が開催中
クリスマスが近づき、京都のまちも少しずつイルミネーションの点灯が始まっています。イルミネーションを見て歩いたあとは、冷えた身体を銭湯で温めませんか?京都市役所の近くにある銭湯「京都 玉の湯」では、冬のお楽しみ「玉ナリエ」が点灯。お風呂に入りに来る人はもちろん、道行く人の心も明るく照らしてくれています。12月上旬ごろまで、「玉の湯×都湯×ミシマ社フェア」でもにぎわう玉の湯。期間中は、ご近所の出版社「ミシマ社」の本が脱衣所にずらりと並べられています。滋賀・膳所の「都湯」でも同時開催され、それぞれの銭湯でセレクトされた本が異なるとか。本を3冊購入した人には、コラボタオル「ゆと本」のプレゼントもあるそうですよ。この機会に、脱衣場や浴場でゆっくり本を読んでみてはいかがでしょうか。身も心もホクホクになって、帰り道の足どりも軽くなりそうです。大規模なイルミネーションイベントは中止になるところもあるというこの冬。銭湯や教会など、まちの一角を照らすやさしい灯りに救われる気がします。京都 玉の湯(きょうと たまのゆ)京都市中京区押小路通御幸町西入ル亀屋町401地下鉄京都市役所前駅から徒歩3分http://kyoto-tamanoyu.com/
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BLOGお店
2020.11.22
江戸時代から続く生そばの名店「晦庵 河道屋」
冷たいお蕎麦ばかり求めていたこの夏の私。秋の深まりとともに、温かいお蕎麦へと心変わりです。京都には創業300年、400年を数える老舗も珍しくありません。麩屋町通三条にある「晦庵 河道屋(みそかあんかわみちや)」もそのひとつ。江戸時代から続く「生そば」の老舗で、国内外の数多くの著名人にも愛されてきたとか。暖簾をくぐると、数奇屋造りの店内に小上がりの座敷席があり、なんとも風情たっぷり。そこの奥には小さな部屋があり、風の通る椅子席からは露地庭を眺めることができます。今年の旬の香りを楽しめる「新そば」を「にしん」「鴨なんば」「山かけ」などでどうぞ。「志っぽく」は湯葉、海苔、ほうれん草、うずら玉子、しいたけ、かまぼこが彩り豊かな一品です。お蕎麦には「季節ごはん」をつけることもできますよ。14代目の先々代が考案したという鍋「芳香炉(ほうこうろ)」も、こちらのお店の名物。代々守られてきた出汁が使われ、厳選された食材の仕入れ先も当時と変わらないとか。京きくな、鷹ヶ峰産の辛味大根、賀茂太ネギといった、特選素材の京野菜も楽しめます。蕎麦には丹波の山の芋が打ち込まれ、京都ならではの風味を楽しめる鍋となっています。2021年3月31日(水)までの期間限定で、恒例の「芳香炉ホームページ限定企画」も。ホームページを見た人だけの特典があるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。芳香炉や蕎麦は持ち帰りも可能なので、おうちでの忘年会や年越し蕎麦にもいかがでしょうか。晦庵 河道屋(みそかあん かわみちや)京都市中京区麩屋町通三条上ル下白山町297地下鉄京都市役所前駅から徒歩5分http://www.kawamichiya.co.jp/misokaan/
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BLOG歳時記
2020.11.20
11月の伝統行事「七五三まいり」
7歳・5歳・3歳の子どもの成長を祝う11月の伝統行事「七五三まいり」。晴れ着に身を包み、親御さんに手を引かれてお参りに向かうお子たちのかわいらしいこと。この三連休に、お参りを予定している人もいるのではないでしょうか。平安時代の儀式が起源とされ、江戸時代に現在のようなお参りが始まったといわれる七五三。わらべ歌「通りゃんせ」でも、七五三のお参りの情景がうたわれていますね。「ここはどこの細道じゃ(天神さまの細道じゃ)」京都で天神さまといえば、北野天満宮。天神信仰発祥の地として知られる、全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社です。知恵の神様・菅原道真公をご祭神とし、この菅原道真公こそが「天神さま」。北野天満宮でも、11月中は「七五三まいり」が随時受け付けられていますよ。また、「通りゃんせ」の歌の中に出てくる「行きはよいよい 帰りはこわい」。これには当時、参道を通って天神さまへお参りし、帰りは寂しい裏道を通ったという説もあるとか。北野天満宮でいうと、御土居のあたりが当時の帰り道だったのかもしれませんね。現在の北野天満宮の御土居といえば、七五三まいりの時期に公開される「史跡御土居のもみじ苑」。見ごろの紅葉を愛でに、多くの人でとてもにぎわっています。「七五三まいり」を申し込んで参詣した人は、もみじ苑の入苑料が半額になるとか。「帰りはこわい」なんてことはまったくなく、「帰りはたのしい」歌になりそうです。「通りゃんせ」の親子も今の時代をうらやましく感じているかも、などと勝手に思い馳せる秋です。北野天満宮(きたのてんまんぐう)京都市上京区馬喰町市バス停北野天満宮下車、徒歩すぐ
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BLOGまち歩き
2020.11.19
秋色に染まる京都御苑「森の文庫」
秋が深まると、陽だまりのなかで読書や物思いにふけるのも至福のひとときですね。「森の博物館」とよばれる自然豊かな京都御苑の木々も赤や黄に色づき、見ごろとなっています。そんな京都御苑の一角に、とっておきの読書スポットがあるのでご紹介します。京都迎賓館の北側に広がる「母と子の森」の中にある「森の文庫」です。4月から11月末の雨の日を除く毎日、朝から夕方ごろまで開設される木立の中の本棚。本を持ち出すことはできませんが、誰でも木のベンチや木陰で自由に読書を楽しめます。11月も後半に入ったというのに、初夏のような陽気が続いたこの1週間。陽だまりのベンチに腰をかけていると、時も季節も忘れてしまいそうです。「森の文庫」に並べられているのは、子ども向けの自然科学系の本や絵本などが中心。付近には野鳥の水飲み場「バードバス」も設置され、鳥のさえずりも心地よいBGMに。京都御苑で見られる野鳥などの生き物を、本棚の図鑑で調べることもできます。12月に入ると本棚の扉は閉鎖されますが、母と子の森は引き続き出入り自由。京都御苑は銀杏や紅葉が美しい場所としても知られ、母と子の森にも秋の風情が広がっています。広い苑内を散策したあとに立ち寄る休憩スポットとしてもおすすめですよ。京都御苑 森の文庫(きょうとぎょえん もりのぶんこ)京都市上京区京都御苑3市バス停府立医大病院前から徒歩10分「森の文庫」の開設期間は4月1日~11月30日の9~16時ごろ※期間中も、雨の日は本棚の扉が閉鎖されます。
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BLOGまち歩き
2020.11.17
日本で最初にセーラー服の制服を採用した学校といわれる「平安女学院」
この秋、京都に修学旅行生が戻ってきました。青春まっただ中の学生さんたちの姿を見るたびに元気をもらっています。かつて、中学生や高校生の制服といえばセーラー服と詰襟の学ランが主流でした。今は男女共にブレザーが多く、おしゃれなデザインやブランド物にこだわる学校も増えているとか。私自身、中学校も高校もブレザーの制服だったので、セーラー服はひそかなあこがれ。それだけに、セーラー服姿の学生さんを見かけると思わず目で追ってしまいます。セーラー服は、今も昔も女学生の象徴といえるのではないでしょうか。京都・御所西の「平安女学院」は日本で最初にセーラー服の制服を採用した学校といわれています。大正9年(1920)のことだそうなので、今からちょうど100年前ですね。手縫いのワンピースの首元に、真っ白な襟と絹のスカーフがあしらわれたという気品あふれる制服。当時は「セーラー服を着たい」という理由で入学を希望する女学生も多かったとか。今のブランド物の制服とはまた違う特別感があり、女学生があこがれるのも納得です。平安女学院中学校では、現在セーラーカラーのジャケットが採用され、伝統を今に伝えています。平安女学院のルーツは、明治8年(1875)に大阪の川口旧留地で創立した「エディの学校」。明治28年(1895)に京都御所西の地に移転後、平安女学院として今に至ります。校舎の西側、烏丸通下立売の角に建つ「聖アグネス教会」は、レンガ造りでゴシック様式の建物。京都市指定有形文化財に指定され、御所西のシンボルのような存在感を放っています。もともと平安女学院の礼拝堂として建設され、現在は地域にも開かれているそうですよ。クリスマスが近づくと、教会のイルミネーションにも心が躍りますね。※新型コロナウイルスの影響で、教会への入場の自粛や制限が行われている場合があります。※許可された場合を除き、学校の敷地内への立ち入りは禁止されています。聖アグネス教会(せいアグネスきょうかい)京都市上京区烏丸通下立売角地下鉄丸太町駅から徒歩3分京都の伝統校「鴨沂高等学校」 はこちら
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BLOGイベント
2020.11.06
Go To Eatチケットで初めての京都駅昼酒はしご体験
こんにちは。 京都在住のでぶっちょフリーランスライター・泡☆盛子です。以前は「酒のふと道」というコーナーで、京都の街で私が「もっと太ってもかまわないから食べたい! 行きたい!」と思う旨きもの・良きお店をご紹介していました。実は先日、話題の「京都Go To Eatチケット」を運良く手に入れることができたので、番外編として飲んべえの私がどのように使ったかをご報告させていただこうと思います。お付き合いいただけたらこれ幸い。1,000円チケット3枚、500円チケット4枚で1セットでした。「5,000円分の飲食チケットが4,000円で買える」という、お得やサービスが大好きな私にはたまらないこのシステム。せっかく利用するならいつもと違った飲み方をしよう! そう決めて向かった先は京都駅。いわずと知れた京都の玄関口で、駅周辺にはカフェから居酒屋、各種専門店までさまざまな飲食店が集まっています。 しかし、京都駅から私の最寄り駅まではわずか15分ほど。これまではわざわざこの辺りで飲食することはありませんでした。旅や取材の帰りには「早く帰って風呂入ってビール飲みてぇ〜」しか考えていませんので......はい。それでも京都駅ではどんな酒をどんな風に飲めるのか知らずに一生を終えるのはちともったいない気がして、今回は5,000円分のチケットではしご酒にチャレンジ。舞台となるのは、近鉄京都駅に隣接する名店街「みやこみち」。地元人気店の姉妹店をはじめとする飲食店やみやげ店が約40軒並んでいます。これは巡り甲斐がありそう。いざ、チケット片手に初めての京都駅はしご酒スタート!※文中に掲載している価格はすべてすべて税込です。1軒目 すし昌街場の寿司屋に飛び込みで入るのは勇気がいりますが、「駅の店なら大丈夫」という謎の安心感がありますね。最初に向かったのは『すし昌(まさ)』。ほどよくカジュアルで、初めてでも入りやすそうな雰囲気です。大将と息子さんが息のあったコンビネーションで迎えてくれるカウンター席。混雑を避けてランチタイムの終盤ごろを狙ったので、カウンターとテーブルには先客がそれぞれ1組。どちらも昼間から楽しそうに飲んでいらっしゃいます。いい感じだなー。カウンターで迎えてくれた大将曰く「うちは昼も夜も同じメニューです。14時まではお得なランチもありますしね〜」とのこと。 お品書きには「天然鯛うす造り」「虎ふぐてっさ」「北海道産塩水うに」などなど魅力的すぎる単語が並んでいますが、いかんせん今日の私は5,000円で3軒を巡らねばなりません。しかも飲みながら。大まかに、1軒あたり2,000円・1,500円・1,500円という振り分けを考えております。「ここだけの話、ランチなら上海鮮丼(1,800円)がめちゃめちゃお得なんやけどね」とささやいてくれた大将、ありがとう。でもそれを選ぶとお酒が飲めなくなっちゃうの......。ぐぬぬと唇を噛み締めつつ選びたるは、お昼のサービスセット「寿司一半定食」1,300円。これにヱビスの瓶ビール700円をつけてジャスト2,000円! Go To Eatチケットはおつりが出ないので(現金との併用は可能)、うまく使い切れたときはとても気持ちがいいです。寿司は桶にまとめて盛り込まれます。予想よりもボリューミー!あー、久しぶりのお寿司! 嬉しい! 今春以降外食はできるだけ控えているので、目の前で寿司をにぎってくれる様子を見るだけでちょっと泣きそうになりました。 誰かが私のために作ってくれる料理......尊い。嬉しくて何枚も写真を撮っていました。サービスランチとはいえ、前述のような上質の食材を扱うお店だけに、にぎりも細巻きもおいしいことおいしいこと ねっとりと甘いイカ、ふっくらとしたエビに香ばしくとろける穴子。いわずもがなの赤身と中トロはどのタイミングで食べるかめちゃ迷って最後に残しました。そして意外なほどにおいしかったのがタコ。ふんわりとした食感で、噛むほどにタコの旨みがじわじわ広がり、ビールのつまみに最高でした。酢飯よりもネタが幅をとっていた鉄火巻きもよかったなぁ〜。大将は大阪で長らく修業をしたのちにこの店をもったとのこと。駅隣接タイプの寿司店には珍しいほど常連客が多いそうで、たしかにカウンターや棚にはキープ用の焼酎ボトルが大量に並んでいました。寿司はもちろん、割烹顔負けの単品料理も楽しめるのが人気の理由だとか。「通勤で乗り換えの途中に寄って行かはる方も、東京やらから出張で来るたびに来はる方もようけいて、ありがたいことです。あとは普通に魚目当てで来られる方ね。昼から通しで開けてますから、この時季ならフグのコース予約してきはったりね」うわー、いいなぁ。そんな使い方。次は絶対に心ゆくまで食べて飲むモードで来ようと誓いました。大将激推しの上海鮮丼も食べなきゃ!■すし昌京都市下京区東塩小路釜殿町31-1近鉄名店街 みやこみち内075-661-689911:00~21:30LO無休2軒目 江戸川 近鉄京都駅店憧れの鰻専門店! 入り口にサンプルメニューがあると安心しますね。2軒めは、名店として名高い鰻料理の『江戸川』。一度来てみたかったのです。寿司と鰻をはしごするなんて経験、こんな機会でもなければ一生縁がなかっただろうな〜。店内は3フロアもあり広々。客席は間引かれ、テーブル間もゆったりしています。さぁ、なにを食べて飲みましょうか。名物の江戸焼き(背開きにして白蒸しにした後焼き上げる)の鰻を使ったうな重やおひつまぶしをキメたいのは重々ですが、いかんせん、ほら、アレがね。予算が。私に残されたチケットはあと3,000円分。さぁさぁ、どうするどうなる!?定食や一品料理などをくまなくチェックし見つけた組み合わせは、「うざく」810円と「骨せんべい」110円に焼酎580円でジャスト1,500円! こ れ だ !よっしゃーと拳をあげそうになったその時、見落としていたラミネート加工のメニューが1枚。「ふわとろ出し巻丼セット」(1,500円)なになに、大きなだし巻きと鰻がのった丼に、茶碗蒸しや天ぷらまでついているですって......。君 に 決 め た !(さらば骨せんべい)ふわとろ出し巻丼、天ぷら、茶碗蒸し、お吸い物、漬物のセットに燗酒をプラス。セットに燗酒1合460円をつけて、お会計1,960円なり。残り1軒はなんとか1,000円でやりくりすることにしよう。で、できるはず......。今はまず目の前のご馳走に身を委ねなければ!丼におさまりきれず端っこが折り返されているだし巻きが愛おしい。ほかほかと湯気をあげるだし巻きが丸ごと1本! ひー、嬉しい!鰻は2切れですが充分ですとも。名前に偽りなしのふわとろだし巻き! 箸を入れるとふるふると揺れるほど軟らかいだし巻きをひと口。鰻の味を引き立てるためか、味付けはごくごくあっさりめで上品です。ここで嬉しい発見。具の下は、白ご飯ではなく鰻のタレご飯でした---。もう、これだけでもアテになりますやん。お酒だけ先になくならないよう気をつけなければ!一度蒸された鰻は歯がいらないほどふんわり。香ばしい焦げ目とキリッとしたタレがどうしても酒を呼んでしまいます。天ぷらはナス、ししとう、かぼちゃ、さつまいもの野菜づくし。天つゆと大根おろしが別添えになっていました。食べ物というより飲み物のようになめらか〜な茶碗蒸し。中には銀杏や生麩などが入っていたので宝探し気分も楽しめました。だし巻きに秘伝のタレをかけてしまうという狼藉。「お好みで追加してくださいね」とタレポットを置いていってくれたので、だし巻きにもかけちゃったりしました。謎の背徳感! ちびりちびりと味わっていましたが、いよいよ終盤。鰻は残りひと切れの半分。だし巻きとご飯も少々。そこでいじましい酒飲みであるところの私が生み出したのは、これ!ひつまぶしならぬ、全部まぶし!鰻とだし巻きを全部ご飯に混ぜてタレを追加し、粉山椒をふりふり。わはは、うまいに決まってる!盃一杯のお酒とともに、最後のひと口まで美味しく味わいました。このセットは本当にお値打ちですわ。ランチタイムのピークを過ぎたこともあってか、ほぼ貸し切り状態でラッキーでした。テーブルはゆったりしているし単品メニューもあるし、昼酒の穴場として覚えておこう。■江戸川 近鉄京都駅店京都市下京区東塩小路釜殿町31-1近鉄名店街 みやこみち内075-672-208111:00~21:30LO無休3軒目 とり八 八条口店たぬきが迎えてくれる酒場はいい酒場。いよいよ最後の1軒です。500円チケット2枚をぎゅっと握りしめて暖簾をくぐったのは『とり八』。焼き鳥が1本から頼めて単品料理も充実しているこちらなら、きっと1,000円でも楽しませてくれるはず!店内はカウンター席のほか、テーブル席や民芸風のボックス席も。焼き鳥は1本180円〜、一品350円〜、アルコールは500円〜。これは厳しい戦いになるッ......と穴があくほどメニューを眺め倒すわたくし。と、そこへ思いもよらぬ刺客が!!!「こちらおつきだしになりま〜す」(店員さん)衝撃の一品んなっ!!!???思わず変な声が漏れてしまいました。そう、そうか......つきだしか。寿司、鰻ときてすっかり忘れていたけど、酒場にはこれがあるのでした。普段なら何も思わないところですが、今日はね、ほら、ね。おそるおそる「こちらおいくらでしょうか」と尋ねると、「250円です」との答え。おおう......。「あのぅ、これって全員にお出しされるんですよね。お断りすることってできないんですよね」と情けないことを重ねて聞く中年女性(私)に戸惑いを見せる若い店員さん。あああごめんねーーー、こんなこと聞いてしまって。「大丈夫ですよ〜。お断りいただいても問題ありませんよ」とにっこり答えてくれました。でも、せっかく持ってきてくれたのでいただくことにします。つきだし、おいしそうですしね。さて、これで残された予算は750円。まずお酒は最安値500円のタルハイ(チューハイ)かウイスキーに絞られるわけですが、それなら当然より酔えそうなウイスキーを選ぶのは当然のこと。水割りでおなしゃす!250円のつまみ枠には、ねぎま、つくね、肝などの焼き鳥、野菜串など意外に種類豊富な出場者が揃いました。ありがたいなぁ。頭の中で開催された「この場で選べる一番いいアテ杯」、ファンファーレとともに優勝を決めたのはーーー、「鴨葱塩串」230円でしたーーー! おめでとーーー!つきだしを含めて合計980円。為せば成る、という言葉を噛み締めたのはいつぶりでしょうか。大学は楽チンな推薦枠で入り、なんとなくの流れでフリーライターになり20年以上も浮き草ライフを送りっぱなしの自分が、もしかしたら初めて自力で成し遂げたことかもしれません。それくらい嬉しかったし、達成感がありました。優勝メンバー。トンデモな過程を経て選ばれた鴨葱塩串がまた美味しくて!カモがネギしょって焼かれました。プリッと弾力のある鴨肉はしっかりと脂がのっていて、間にはさまれたネギは当然その旨みを吸っています。ひと切れずつ大事に、大事に味わい、ウイスキーの水割りをごくり。ふぁ〜、しみるぅ。後半は串を外してつまみ仕様に。しまった、あまりにも大事に食べてきた結果、ウイスキーは空いたのに鴨&ネギだけが残ってしまいました。これは酒飲みとして恥ずべき事態です。こ、こうなったら仕方ない......。ででーん!「生ビール追加でお願いしまーす!あ、伝票は別で」というわけで、ここからは打ち上げということで、現金払いにスイッチ。はしご酒おつかれさま自分!あー、よう冷えたビールがうまいっ。ヒザ軟骨、せせり、つくね。ついでに焼き鳥も追加しちゃうよね〜。クリクリッとしたせせりや軟骨、いいねいいね。棒タイプのつくねもみっちりとしててうまし。よい締めができました。「予算が......予算が......」とつぶやく怪客を追い返すこともなく、ご機嫌に飲ませてくれてありがとうございました。次はもっとお腹を空かせてきますね。■とり八 八条口店京都市下京区東塩小路釜殿町31-1近鉄名店街 みやこみち内075-691-468011:00~21:30LO無休***というわけで、約3時間半の京都駅昼酒はしごを完遂!しかも打ち上げまでしちゃった〜。今回の京都駅でのはしご酒を経て気づいたのはこの3点。 1.観光客向けの店ばかりと思い込んでいた京都駅にもしっかりと飲める店があった。 2.時間帯によってはお得なメニューがあり、通し営業なので半端な時間に行けるのが便利。 3.店が集中しているのではしごしやすい(でぶっちょの膝も痛くならない)。途中で見かけた店にも気になるメニューがあったので、また折を見つけて京都駅ではしご酒をしてみようと思いました。「Go To Eat」よ、気づきをありがとう!チケット購入希望の方は公式サイトをご覧ください。⇒公式サイト
泡☆盛子
沖縄出身・京都在住のフリーランスライター
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