「朝日焼」の職人が教える土ひねり体験

土ひねり体験
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土ひねり体験

MBS毎日放送「京都知新」(関西ローカル)2017.01.22 #39

朝日焼・十六世

松林豊斎Housai Matsubayashi

放送回詳細ページ

慶長年間(1596~1615)に開窯したと伝えられる窯元「朝日焼」。平等院で有名な宇治市の中心を流れる宇治川のほとりで、この窯元は歴史を重ねてきました。その当代が、朝日焼・十六世松林豊斎さん。彼は朝日焼の魅力を全国へ、そして世界へ発信するため、日々精力的な活動を行っています。

体験場所

朝日焼工房・作陶館
〒611-0021 京都府宇治市宇治山田11番地

慶長年間(1596~1615)、お茶文化の根付く宇治の地で始まった「朝日焼」。職人たちの手で、400年以上もの間脈々と受け継がれてきました。用いる土は、もちろん宇治のもの。50年以上熟成させる必要があるため、現在使われる土は先代が掘り起こしたものだそう。目で見て、手で触れて、宇治の歴史を感じてみませんか。

体験内容

陶芸体験というと、電動のろくろなどをイメージする方も多いかもしれませんが、今回挑戦するのは土をこねて湯のみやお茶碗、小鉢などを作る「土ひねり体験」。自分の思うように、自由にデザインする作品は個々の特徴が出ておもしろい! 基本的なことは職人さんがばっちり教えてくれるので、心配ご無用です。

  1. 工房・作陶館へ

    工房・作陶館へ

    体験スペースは、実際に職人さんたちが作業をされている工房の奥にあります。工房に一度足を踏み入れると、朝日焼の作品を焼き上げる大きな窯や、作品が所狭しと!今からこれをつくるのか~!と気分も盛り上がります。

  2. 職人さんの説明を聞く

    職人さんの説明を聞く

    まずは体験の流れを職人さんがひと通り説明してくれます。今回教えてくれたのは、職人歴13年目の吉田正和さん。一つ一つの工程を丁寧に教えてくれるので、初心者さんでも安心して臨めます。

  3. 型を選ぶ

    型を選ぶ

    作り方を学んだら、早速型選びへ。初心者さんにも作りやすいという皿、曲線が強い分ちょっと難易度の高い湯呑、宇治ならではの抹茶茶碗...。深さやフチのデザインも少しずつ違います。何十種とある型の中から、好きなものをチョイスしましょう。

  4. 土をならし、型にかぶせていく

    土をならし、型にかぶせていく

    型をセレクトしたら、平たく伸ばされた土の表面をならし、中心を決めてろくろに置いた型にかぶせていきます。何度も置き直すと土の表面に傷がついてしまうので、躊躇せずに1回で置き切りましょう。あとは手のひらで優しく型に沿わせてあげます。

  5. はみ出た部分をカット

    はみ出た部分をカット

    型に土を完全に沿わせたら、型からはみ出た部分をカット。ろくろを回しながら、まずは型より1cmほど下をピックで、次にワイヤーを水平にさし入れ、一気に真っ直ぐにしていきます。うまく一周すれば同じ位置にかえってくるはず...!ワイヤーを動かさないことと、思い切りが大切です。

  6. 脚の位置を印す

    脚の位置を印す

    次に茶碗や皿を支える脚を作っていきます。茶碗の場合は、口に対して三分の一くらい、皿は半分ほどが大きさの目安。先に竹串の先で大体の位置を印しておきましょう。ろくろを少し早めにまわして、そっと竹串を置くと、自然に円が描かれます。

  7. 脚を付ける

    脚を付ける

    先ほどカットした土を細長く伸ばし、水を接着剤代わりに、先ほど描いた円の上に載せていきます。高さは自由なので、高いのが好き!という方はお好みで2重にしても大丈夫。茶碗本体との境目をならして、ワイヤーで真っ直ぐに整えたら、脚付けは完了です。

  8.  自由に装飾する

    自由に装飾する

    脚の付いた本体に装飾をしていきましょう。職人さん手づくりというオリジナルスタンプをぺたぺた押していくのも良し、竹串で模様をつけるも良し、あえて何もしないシンプルな作品に仕上げるも良し!お好みで素敵な作品に仕上げてくださいね。

  9. 型から外し、口を整える

    型から外し、口を整える

    お好みのデザインに仕上がったらくるっとひっくり返して型から外します。内側の傷を指でなぞって消し、修正しましょう。最後に指で口を整え、やすりでならしたら...作業完了です。

  10. 完成

    完成

    土ひねりの作業はここまで。作品の本当の完成は 2 ヶ月ほど後で乾燥させて焼いたものを家まで届けてくれます。待っている間もワクワクしますね。

  11. ギャラリーも必見

    ギャラリーも必見

    朝日焼のギャラリーショップもぜひ見ていきたいスポット。工房から歩いて3分ほど、宇治川を望む絶好のロケーションです。センス良く配置された美しい朝日焼アイテムの数々に心奪われること間違いなし。

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詳細情報

体験名
土ひねり体験(1点)
値段
3850円(税込)
所要時間
60~90分
受付人数
1~20名
※5歳以上
用意するもの
なし
その他
英語対応可能

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「朝日焼」職人・松林俊幸さんから一言

  1. 陶芸教室が始まったのは、65年以上前。戦後のエンターテインメントが少なかった時代に、地元の有志が集まり「陶芸を楽しみたい」と窯元に集まったのが始まりだそうです。お茶文化とともに発展してきた朝日焼。お茶を感じる、なんとも宇治らしい体験になっていますので、ぜひ体験してみてくださいね。有名な神社やお茶屋さんが立ち並ぶ、工房に向かう道のりも楽しんでいただけると思いますよ。

松林俊幸さん
お気に入りの場所は...?

茶房 櫟(さぼう くぬぎ)

私のおすすめは体験工房から歩いて5分ほどのところにある「茶房 櫟(さぼう くぬぎ)」。食事はもちろん、甘味メニューもあり、様々なシーンで利用できます。素晴らしいのが、宇治川を望む窓からの景色!ゆったりと流れる宇治川を見ながらリラックスタイムを過ごしています。

茶房 櫟0774-22-7140
宇治市宇治又振66-4
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