BLOGまち歩き2022.03.05

京都市役所前広場の「キエフ友好記念碑」

今、世界の人々が心を寄せている国、ウクライナ。

ウクライナの首都・キエフ市にとって、京都市は世界で唯一の姉妹都市です。

キエフ市と京都市が姉妹都市協定を結んだのは、昭和46年(1971)のこと。

当時の京都市長がキエフ市を訪れ、姉妹都市結成宣言がおこなわれたそうです。

京都市役所前広場には、平成13年(2001)にキエフ市から寄贈された「友好記念碑」が建立。

姉妹都市提携30周年と、ウクライナの独立10周年を記念して贈られたのだものだとか。

大理石でできた記念碑の正面に彫られているのは、キエフ市の市章「聖ミカエル」。

記念碑の四方にウクライナの国旗などが彫られ、「聖ミカエル像」のミニチュアが飾られています。

遠く離れた姉妹都市に寄り添うため、32日(水)、京都市役所前広場に献花台が設置されました。

京都市民をはじめ、多くの人々から花束やメッセージが寄せられています。

34日(金)~15日(火)には、元離宮二条城の「東南隅櫓(すみやぐら)」がライトアップ。

平和の願いを込めて、ウクライナの国旗カラーである青色と黄色の光に染められます。

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キエフ市のほかにも、世界8都市と姉妹都市提携を結んでいる京都市。

京都市役所前広場の「友好の小路」には、姉妹都市からのさまざまな贈り物が展示されています。

ドイツ・ケルン市から昭和47年(1972)に贈られた「ディオゲネスのモザイク」(複製)。

昭和44年(1969)のイタリア・フィレンツェ市「プッチーノ像(イルカを持った天使)」(複製)。

「大雁塔模型」は、中国・西安市から昭和57年(1982)に寄贈されたものです。

京都市役所前広場のガス灯は、アメリカ・ボストン市、フランス・パリ市から贈られたとか。

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また、京都市内のいくつかの場所で姉妹都市からの贈り物を見ることができます。

京都市国際交流会館に建つ、アメリカ・ボストン市から寄贈された「鳥を持った少年像」。

宝が池公園の「エスタンピーダ 野性馬真鍮像」は、メキシコ・グアダラハラ市からの贈り物です。

さらに、宝が池公園の子どもの楽園には、キエフ市のシンボルであるセイヨウトチノキも。

姉妹都市提携50周年を記念して、令和3年(2021)12月に植樹されたものです。

ほかに、チェコのプラハ市とクロアチアのザグレブ市も、京都市の姉妹都市として交流しています。

一方のキエフ市には、昭和57年(1982)に「京都公園」が開園しました。

昭和56年(1981)、両市の姉妹都市提携10周年を記念して造園されたそうです。

園内には当時、京都市が寄贈した石塔があり、公園に面した通りの名前は「京都通り」。

その後、荒廃していた公園が再整備され、100本の桜の木や枯山水の庭もあったといいます。

今回のロシアのウクライナ侵略を受け、京都市はウクライナ難民の受け入れを検討をしています。

1日も早くウクライナに平和が戻り、ウクライナやキエフ市にも旅行できる世の中になりますように。


キエフ友好記念碑(きえふゆうこうきねんひ)
京都市中京区寺町通御池上ル上本能寺前町488(京都市役所前広場)
地下鉄京都市役所前駅から徒歩すぐ

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