きょうのちしん
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2021.11.27
「猫と人の日」に猫たちのことを思う
あまり知られていませんが、11月28日は「猫と人の日」です。制定したのは、大阪市西区に事務所がある「それがいいにゃ!委員会・Studio hito to inu」。日本記念日協会によって認定・登録されたのが令和2年(2020)と、生まれたての記念日です。毎年2月22日が、「2(にゃー)」「22(にゃーにゃー)」で「猫の日」なのはご存じのとおり。11月28日は「11(いい)」「28(にゃ)」で「猫と人の日」なのだそうですよ。11月10日の「人と犬・愛犬笑顔の日」の、猫部門として制定されたのだとか。猫のことを考え、猫に会いに出かけたくなる1日ですね。京都では看板猫のいる社寺やお店が、まさに招き猫として多くの人を呼び込んでいます。哲学の道では、南端の若王子橋の周辺でさまざまな猫たちの姿を見られることがあります。かつて「若王子」という喫茶店があった場所を住み家としてきた猫たちです。「若王子」は「にゃくおうじ」と読み、ちょっぴり猫っぽい響きなのは気のせいでしょうか。若王子あたりで見かける猫たちは、ご近所さんたちによってお世話されてきた地域密着型。どの猫も、避妊・去勢手術が施された「さくらねこ」として大切にされています。堂々としたたたずまいの猫たちからは、哲学の道の番人という風格も感じられます。そんななか、喫茶店の遺構だった看板やワゴンが数年前に撤去され、猫たちの環境が変化。以前のように、レトロなワゴンで密になる猫たちの姿を見られることはなくなりました。猫たちはご近所さんたちによって大切に守られているそうなので、安心してくださいね。これまでのように哲学の道に現れる猫たちもいるので、会えたらそっと見守りましょう。「猫と人の日」をきっかけに、猫と人についても哲学してみたいです。先日の「きょうのちしん」でご紹介した「熊野若王子神社」があるのも、若王子橋のたもと。江戸時代まで神仏習合で、「正東山 若王子乗々院」という名前の聖護院門跡院家だったとか。当時は観音霊場巡りの札所として、観音菩薩がまつられていたといわれています。江戸から明治への時代の転換期に、明治政府によって布告された「神仏分離令」。その際に正東山 若王子乗々院は聖護院門跡を離れ、観音菩薩や石碑などが移築されました。寺町通三条の矢田地蔵尊(矢田寺)に「東山若王子」の名が刻まれた石碑が残されています。また、若王子橋から冷泉通を西に歩き、鹿ヶ谷通に出た一角にも「若王子」の石碑があります。彫られた文字はだいぶ薄くなっているものの、「正東山」の文字も読み取ることができます。幻となった喫茶店跡や、神社だけを残した観音霊場巡りの札所跡。長い歴史のなかで姿を消したものや変えたものにも思いをはせたい初冬です。哲学の道(てつがくのみち)京都市左京区若王子町(南端)市バス停南禅寺・永観堂道下車、徒歩10分哲学の道と「熊野若王子神社」 はこちら運がよければ看板猫に会える「京のやど 卯の花」 はこちらお酒と猫と梅宮大社 はこちら
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2021.11.26
下塔之段町に残る、そこに存在していた3つの証
11月27日は「ノーベル賞制定記念日」です。ノーベル賞は、言わずと知れた、スウェーデンの化学者アルフレッド・ノーベルに由来するもの。ノーベルは、自らの発明で得た富を人類に貢献した人に与えたいという遺書を書いたとか。その日が、明治28年(1895)の11月27日だといわれています。そして、ノーベル賞の第1回授賞式が行われたのが、明治34年(1901)の11月27日。現在はノーベルの命日である12月10日に、ノーベル賞の授与式が開催されています。これまで、日本の大学でノーベル賞の授賞者をもっとも多く生み出したのが京都大学。歴代の26名の日本人授賞者のなかで、8名が京都大学の出身なのだとか。日本人初のノーベル賞受賞者である物理学者・湯川秀樹博士も、同大学の出身です。さらに、京都大学・大阪大学の名誉教授としても知られ、京都市名誉市民でもあります。その湯川博士の寓居跡を示す石碑が、同志社大学今出川キャンパスの東側、下塔之段町にあります。この地にある円覚寺に、当時、数えで2歳だった湯川博士が家族と1年ほど暮らしていたのだそう。さかのぼること徳川末期には、薩摩島津家臣の西郷隆盛がこの付近に邸宅を構えていたとか。時代や分野は異なるものの、日本を代表する2人が暮らしていた地であるとは興味深いですね。さらに、この石碑のある通りには、京都で最古とされる大正5年(1916)製のマンホールが現存。ここで暮らした証を示す石碑とともに、時代を超えた人々の踏跡が伝わってくるようです。じつは、「湯川秀樹一家寓居跡」「此付近 西郷隆盛邸跡」の石碑には、3つめの顔があります。それは「従是西北 相国寺七重塔(しょうこくじひちじゅうのとう)跡」です。足利義満が父の供養のため、相国寺の南東に建立した高さ約109メートルとされる大塔。応永6年(1399)に落成するものの、わずか4年後に落雷により焼失してしまいます。2代目が再建されるものの、義満の死によって中断している間に落雷により焼失。のちに足利義持によって3代目が再建されますが、文明2年(1470)に3度目の落雷で焼失。4代目が再建されることなく、幻の七重塔となってしまったようです。周辺の「上塔之段町」と「下塔之段町」という町名が、七重塔が存在した証を伝えています。道端の石碑や町名にも注目しながら歩くと、まち歩きがさらに楽しくなりそうですね。湯川秀樹一家寓居跡(ゆかわひできいっかぐうきょあと)京都市上京区下塔之段町(同志社大学今出川キャンパス東側)京阪出町柳駅から西へ徒歩5分
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2021.11.25
お風呂だけじゃない銭湯③ 桜湯と水槽の鯉
毎月26日は「風呂の日」。11月26日は「いい風呂の日」に制定されています。京都で夜を過ごすなら、まちの銭湯の暖簾をくぐりませんか?銭湯通いの文化が根づく京都では、歴史ある銭湯も多く残されています。今回ご紹介するのは、大正8年(1919)創業の「桜湯(さくらゆ)」。歴史を感じる木造の建物に、ブルーのアーチが目を引く一軒です。脱衣場には柳行李(やなぎごうり)や木製ロッカーといった、銭湯の文化財も健在。近年は脱衣場と浴室に鯉や金魚が泳ぐ水槽ができ、湯船につかりながら眺めることができます。鯉や金魚も、水槽の中から銭湯に集まる人間模様を観察しているのかもしれませんね。銭湯の魅力は広々とした浴室や湯船はもちろん、水風呂やジェット風呂などの設備。サウナと水風呂を交互に楽しめるのも銭湯の醍醐味ではないでしょうか。桜湯があるのは、河原町丸太町の一筋東に入った細い路地。大通りから1筋入るだけで落ち着いた雰囲気が漂います。桜湯から60メートルほど北には、人気書店「誠光社」とカフェ「アイタルガボン」が隣接。1日の締めくくりに、銭湯と書店、カフェをハシゴしてみてはいかがでしょうか?とくに日没後に訪れる銭湯や書店には、昼間とはまた違ったワクワク感がありますよね。昼間は東に少し歩くと鴨川、西に歩くと京都御苑がある自然豊かなロケーションも魅力です。桜湯(さくらゆ)京都市上京区西三本木通丸太町上ル俵屋町454京阪神宮丸太町駅から徒歩3分お風呂だけじゃない銭湯① 銀座湯とメガネ はこちらお風呂だけじゃない銭湯② 京極湯の週末のアヒル はこちら
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2021.11.20
黄葉見物の穴場「頂妙寺」
夕暮れに、「火の用心」のかけ声と拍子木を打つ音が聞こえる季節。11月の「きょうのちしん」で、火災除けの風習や伝統食をご紹介しました。この時期に見ごろを迎えているイチョウにも、防火の効果があるといわれています。イチョウの葉と幹に水分が多く含まれているため、古くから火災から守る木とされてきました。街路樹としてはもちろん、数々の神社やお寺のシンボルにもなっています。西本願寺には「水吹きイチョウ」、本能寺には「火伏イチョウ」とよばれる大木があります。いずれも、天明の大火(1788)の際に、イチョウが水を噴き出して迫る火から守ったのだとか。仁王門通の由来となった仁王門のある「頂妙寺」の境内も、まさに今、黄金色に。頂妙寺は、室町時代の文明5年(1473)に日蓮宗の僧・日祝上人によって創建されたのが起源です。本堂前の宗祖・日蓮聖人像も、イチョウの大木をバックに、より存在感を際立たせています。落ち葉で黄金色の絨毯が敷き詰められるころにも、また参拝したくなるお寺です。京阪三条駅の近くにありながら、観光寺院ではないため境内はひっそりとしている頂妙寺。境内のどこから見ても絵になるイチョウの木を、じっくりと愛でてみてはいかがでしょうか?あちこちで見られるイチョウの木ですが、じつは現存しているのは1科1属1種のみだとか。2億5000万年前から存在し、ジュラ紀にかけて繁栄した世界最古の植物ともいわれています。ジュラ紀にイチョウを繁栄させたのは、なんとあの恐竜たち。恐竜がギンナンを皮ごと食べ、その種がフンとともに土にまかれたという説があるのです。その後、氷河期を迎え、恐竜とともにイチョウも絶滅寸前に。中国の一部地域で、1種類のイチョウだけが存命したとされています。その1種類のイチョウが日本や世界にも伝わり、人々の手によって育てられてきたのだそうです。ジュラ紀に繁栄した植物で、今なお残っているのはイチョウだけ。「生きている化石」ともよばれ、水吹き伝説とともにイチョウの生命力の強さが伝わります。ギンナンの香りも恐竜の時代から続いてきたのだと思うと、壮大なロマンを感じますね。イチョウ並木を通るときは、太古に思いをはせてみてはいかがでしょうか?堀川通や京都大学の北部構内のイチョウ並木なども見ごろを迎えていますよ。頂妙寺(ちょうみょうじ)京都市左京区仁王門通川端東入ル大菊町96京阪三条駅から徒歩5分仁王門通の由来になった「仁王門」があるお寺 はこちら"亥の月・亥の日・亥の刻"に食べる「亥の子餅」 はこちら火の用心を願って食べる「お火焚き饅頭」 はこちら秋の空に映える、堀川通のイチョウ並木 はこちら
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2021.11.18
寅年に向けて「両足院毘沙門天堂」へ
そろそろ年賀状の準備を始める人も多いですよね。令和4年(2022)の干支は「寅(とら)」。京都の鞍馬寺、両足院毘沙門天堂、虚空蔵法輪寺では、狛犬ならぬ狛虎が鎮座しています。今回ご紹介するのは、建仁寺の塔頭寺院・両足院の鎮守社である毘沙門天堂の狛虎です。ご本尊・毘沙門天は、鞍馬寺の毘沙門天の胎内仏だったとか。境内では、狛虎のほか、香炉や灯籠にも阿吽(あうん)の虎が姿を見せています。香炉には、毘沙門天の使者であるムカデも彫られていますよ。授与品の「虎みくじ」や「虎御守」のほか、絵馬にも虎の姿が描かれています。奉納された絵馬は、「トラ」にちなんだアイドルグループのファンの願いごとでいっぱい!こちらの絵馬も、寅年に向けてさらに盛り上がりを見せそうです。また、虎といえば「とらや(虎屋)」を思い浮かべる人も多いかもしれません。室町時代後期に京都で創業した、羊羹などで知られる和菓子店です。「虎屋 京都ギャラリー」では、現在、虎屋所蔵品展「めでたい寅年 愛でたい虎」が開催中。12月5日(日)までの期間中、虎をモチーフにした所蔵品が一挙に公開されています。そのなかで「虎に縁がある京都の寺社」と「虎の授与品」も紹介。両足院の「虎みくじ」と「虎御守」も展示されています。年賀状用の撮影スポットもあるので、あわせて足を運んでみてはいかがでしょうか?ギャラリーの隣にある「虎屋菓寮 京都一条店」にも立ち寄って、甘味をいただくのもよいですね。両足院毘沙門天堂(りょうそくいんびしゃもんてんどう)京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町591京阪祇園四条駅から徒歩7分虎屋 京都ギャラリー(とらや きょうとギャラリー)京都市上京区一条通烏丸西入ル広橋殿町400(虎屋菓寮一条店 隣)地下鉄今出川駅6番出口から徒歩7分虎屋所蔵品展「めでたい寅年 愛でたい虎」は12月5日(日)まで開催中。10~17時 ※11月29日(月)は休館。入場無料。京都の西を守護する「白虎(びゃっこ)」 はこちら
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2021.11.16
哲学の道と「熊野若王子神社」
11月の第3木曜日は、「世界哲学の日(世界哲学デー)」です。国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が、平成14年(2002)に初めて実施。平成17年(2005)のユネスコ総会で、11月の第3木曜日に制定されることが宣言されました。令和3年(2021)は、11月18日(木)が「世界哲学の日」にあたります。京都で「哲学」といえば、「哲学の道」とよばれる疏水沿いの小径ですね。京都大学の教授で哲学者だった西田幾太郎が、瞑想にふけって歩いたことが名前の由来です。北端の銀閣寺橋から南端の若王子橋まで約2kmにわたり、現在は散策路として整備されています。春の桜、夏の新緑やゲンジボタル、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の表情も魅力。今の時期はところどころで木々が色づき始め、これから紅葉や黄葉の最盛期を迎えます。哲学の道の周辺には永観堂や南禅寺、銀閣寺などの紅葉の名所も点在。紅葉とともに、椿の花や南天の実なども疏水沿いを彩っています。哲学の道の南端に位置する若王子橋。このたもとに建っているのが「熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)」です。御祭神の一柱である、天照大神(あまてらすおおみかみ)。その別号である「若一王子(にゃくいちおうじ)」にちなんで命名されたとか。「熊野神社」「新熊野神社」とならぶ、"京都三熊野(きょうとみくまの)"のひとつ。社務所では、哲学の道散策記念の絵馬も授与されます。熊野若王子神社の石造りの手すりは、もともとは大正9年(1920)に架けられた若王子橋の高欄。平成5年(1993)の若王子橋の改築の際に、こちらの境内に移設された歴史があるとか。また、ご神木の梛(なぎ)の木はすべての苦難を"なぎ倒す"とされ、梛守(なぎまもり)の授与も。ほかにも、社宝の「恵比須神像」など見どころの多い神社なので、ぜひ参拝してみては?熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)京都市左京区若王子町2市バス停南禅寺・永観堂道下車、徒歩10分
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BLOG歳時記
2021.11.13
火の用心を願って食べる「お火焚き饅頭」
先日の「きょうのちしん」でご紹介した「亥の子餅(いのこもち)」。火伏せ信仰のある亥の子餅とあわせて食べたい「お火焚き饅頭(まんじゅう)」をご紹介します。京都の町内や神社などで11月におこなわれる伝統行事「お火焚き祭(おひたきさい)」。おくどさん(かまど)に1年の無事を感謝し、その際に供えられるのがお火焚き饅頭です。紅白の小さなふかし饅頭に、「火炎宝珠」の焼印が押されているのが特徴。大きな口を開けて笑っている人の顔にも見えるのは気のせいでしょうか。また、お火焚き饅頭と一緒に、ミカンと「火をおこす」にちなんで「おこし」も供えられます。ミカンはお火焚きに投げ入れられることが多く、焼きミカンに。火を扱う商店から一般の家庭まで、お供え物のお下がりを近所などに配る風習があります。家の近所でも、「火の用心」のかけ声と拍子木の音が聞こえ始める時期。「火の用心」の願いが込められた、お火焚き饅頭もぜひ味わってみてはいかがでしょうか?もともと、お火焚き饅頭は餅店で販売が始まったといわれています。現在では和菓子店でもお火焚き饅頭が並んでいます。今年、私が求めたのは、清水道にある「浪川菓舗(なみかわかほ)」のお火焚き饅頭。清水寺御用達の和菓子店で、銘菓「きよみづ」などでも知られています。ゆず入りの「お火焚きおこし」も期間限定で販売されているので、ぜひどうぞ!「お火焚き祭」は、11月の伝統行事として京都のさまざまな神社でも斎行されています。たとえば、11月15日(月)は御香宮神社、11月16日(火)は京都ゑびす神社。11月23日(火・祝)は大将軍八神社や新熊野神社、平岡八幡宮、建勲神社、白峯神宮など。神社によって趣向が異なり、日時もさまざまなので、お火焚きめぐりを楽しんでみませんか?火には「1/f ゆらぎ」の効果もあるとされているので、気持ちが穏やかになるかもしれません。浪川菓舗(なみかわかほ)京都市東山区東大路通松原上ル辰巳町113市バス停清水道下車、徒歩すぐ"亥の月・亥の日・亥の刻"に食べる「亥の子餅」 はこちら
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2021.11.12
【乗車レポート】嵯峨野トロッコ列車のライトアップ「光の幻想列車」
保津渓谷を走る観光列車「嵯峨野トロッコ列車」。毎年紅葉シーズンにはライトアップが行われます。2021年は「光の幻想列車」と題して、沿線がライトアップとイルミネーションで幻想的に彩られます。見ごろは11月下旬で、期間は12月29日までの予定です。今年のライトアップでは、クラウドファンディングで集まった資金を活用して、ライトアップの場所や数を増設し、例年よりもさらにパワーアップした光景が楽しめるそう。今回は実際に乗車してきたので、その様子をお届けいたします。保津川沿いの雄大な景色を望みながら、トロッコ嵯峨駅~トロッコ亀岡駅間の約7.3kmを走るトロッコ列車の旅。まずは始発・終着駅であるトロッコ嵯峨駅へ向かいます。今回乗車するのは、5号車・リッチ号。レトロなデザインの車体に心が弾みます。片道25分、往復約1時間の列車旅に出発進行!列車が走り出すと、ゴトゴトという心地のいい音と、ひんやりとした秋の夜風に包み込まれます。5号車・リッチ号は窓ガラスがないので、保津川の自然を直に感じられるのが魅力。暗闇に浮かび上がる紅葉を間近に望み、心が癒されます。天井も透明になっているので、覆いかぶさる紅葉を下から眺められるのもうれしいポイント。ここからは、列車旅での見どころをいくつか抜粋してご紹介。ビュースポットの近くでは速度を落として運行されるほか、時にはサービス停車もありますよ。トロッコ嵯峨駅を出発してしばらくすると、保津川橋梁の手前の川側約200mの区間に約70本の紅葉が密集しています。木々と照明が美しく照らされた神秘的な世界にうっとり。晩秋になると、真っ赤に染まる木々がとても綺麗だそうですよ。トロッコ保津峡駅に到着すると、ベルの音が鳴り響いて、車掌さんの合図とともに一斉にイルミネーションが点灯! レトロな駅舎やキュートなたぬきの置物など、駅の両サイドが色とりどりの光で彩られます。山側の旧ホームも電飾で装飾され、ロマンチックな雰囲気が漂います。保津峡駅のイルミネーションは今年初の取り組みで、社員さんたち総出で設置されたのだとか。こちらは「殿の漁場(とののりょうば)」と呼ばれ、明智光秀が亀岡城から釣りを楽しみに出かけたといわれている場所。トロッコ保津峡駅とトロッコ亀岡駅の間にあるこの場所は、昨年までは夜になると真っ暗だったのですが、今年は対岸にライトが設置されました。保津渓谷の大きな川の向こう側には、紅葉が幻想的に浮かび上がるダイナミックな光景が。水面に映る「逆さ紅葉」は必見です。今回は、嵯峨野トロッコ列車のライトアップに実際に乗車して、見どころをご紹介しました。ほかにも、絶景スポットはまだまだたくさんあるので、是非実際に乗車してみてくださいね。11月下旬~12月上旬にかけての紅葉シーズンは特に人気なので、前売り券の購入がおすすめですよ。嵯峨野トロッコ列車 光の幻想列車点灯期間: 2021年10月15日(金)~12月29日(水)※運休日:12月8日、15日、22日 ※イルミネーションの装飾は11月1日以降を予定点灯時間: 16:30以降 最終列車まで乗車券販売場所: JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」、JR西日本の駅(京阪神の一部)の「みどりの窓口」、全国の主な旅行会社※トロッコ列車各駅(トロッコ保津峡駅除く)窓口は当日販売のみ嵯峨野観光鉄道公式ウェブサイトhttps://www.sagano-kanko.co.jp/
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