きょうのちしん
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BLOGイベント
2021.12.15
出町商店街の「歳末大売出し」
「年の瀬」や「歳末」など、1年の締めくくりを迎える言葉が飛び交う時期となりました。商店街などでおこなわれる「歳末セール」も、師走の風物詩のひとつですよね。この時期の商店街は、お正月を迎える商品が並ぶなど特別な雰囲気に包まれ、ワクワクします。出町商店街では、12月28日(火)まで、恒例の「歳末大売出し」が開催中です。「お鏡餅」「門松」「数の子」「てっさ」「てっちり」などの文字が飛び込むアーケード。「阿闍梨餅」「堀川ごぼう」「生麩」「海老芋」といった、京都の名産品も並びます。「京赤地鶏」「ミニケーキとミニアイス」「高級パールネックレス」はクリスマスにいかが?商店街の人たちによる手書きのポップも、味があってワクワクしますよね。ぜひ、買い物や食事をするともらえる福引補助券を集めて、ガラガラ抽選会に参加しましょう。商品の目玉のひとつは、京都劇場での「前進座 京都新春特別公演」のペアご招待。ホテルのディナーペアチケットや電動アシスト自転車も、お出かけが楽しみになりますね。布団乾燥機や電気敷毛布、アロマ加湿器など、冬のおうち時間が快適になる商品も当たります。出町商店街のある出町柳は、若狭(福井)と京都をつなぐ「鯖(さば)街道」の終着点。江戸時代、若狭(福井)の海で水揚げされた鯖などが担ぎ手によって運ばれていました。商店街のアーケードには、巨大な鯖のオブジェも泳いでいます。鯖寿司を味わうなら、創業100年を数える大衆食堂「満寿形屋(ますがたや)」へどうぞ。また、鯖のオブジェの下にある「マツヤ食料品店」では、京銘菓「阿闍梨餅」も販売。お米や小豆、乾物などが並ぶ横に、阿闍梨餅の販売カウンターが併設されています。「歳末大売出し」の期間中の土・日曜、出町商店街では「食べ歩きツアー」も楽しめます。日時は12月18日(土)・19日(日)・25日(土)・26日(日)の14~15時すぎまで。対象は、ご近所さんやいつも出町を通る人、そして出町商店街に関心のある人です。参加費は100円で、ガラガラ抽選1回付き。出町商店街のアーケードの真ん中にある抽選会場で申し込んでください。各日11時より、先着18名まで受け付けられます。必ずマスクを着用し、黙食を守って食べ歩きを楽しんでくださいね。昔ながらの雰囲気に包まれながら、ニューフェイスも続々登場している出町商店街。京都の味や買い物を楽しみながら、今年最後の運試しをしてみてはいかがでしょうか?出町商店街(でまちしょうてんがい)京都市上京区河原町通今出川上ル青龍町229京阪・叡電出町柳駅から徒歩5分出町商店街の「歳末大売出し」は、12月28日(火)まで実施中です。"いい肉"を求めて「出町 岡田商会」へ はこちら出町座のソコの「きゅうり3種サンド」 はこちら
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BLOGまち歩き
2021.12.12
鵺(ぬえ)の伝説が残る場所② 神明神社
先日の『きょうのちしん』でご紹介した、『平家物語』にも登場する妖怪「鵺(ぬえ)」。今回は源頼政が、近衛天皇の勅命で鵺を退治する前に祈願に訪れたという神社をご紹介します。四条烏丸からほど近い、綾小路通高倉にひっそりとたたずむ「神明神社」です。平安時代後期の公卿・藤原忠通の邸宅跡といわれ、近衛天皇もしばしば行幸に訪れていたとか。「四条内裏」や「四条東洞院内裏」とよばれていたという忠通の邸宅。その敷地内にあった鎮守の社が神明神社とされています。弓の名手であった頼政は、郎党の猪早太(いのはやた)とともに弓矢で鵺を退治。その後、その弓矢の"やじり"2本を神明神社に奉納したといわれています。頼政の"やじり"は社宝として伝わり、毎年9月の祭礼の際に公開されます。御本殿に、"やじり"の写真や、頼政の"鵺退治"をイメージした絵が展示されていますよ。また、神明神社には「文子(あやこ)天満宮」が合祀。文子とは、菅原道真公の乳母を務めていたという多治比文子(たじひのあやこ)のこと。境内には、天照大神(あまてらすおおかみ)と菅原道真公が祭神としてまつられています。神明神社のほかにも、京都市内に4ヶ所あるという文子天満宮。「鵺退治」も京都や大阪のさまざまな場所で生まれ、伝承されています。もとは、「護国山 立願寺 円光院」というお寺によって管理されていたという神明神社。明治の初期に配布された「神仏分離令」によって、神社だけが残されました。現在は、神社のある「新明町」の人々によって管理されているのも珍しいですよね。住宅地に溶け込み、知らないと通りすぎてしまう、こじんまりとした神社です。まち歩きの際は、小さな神社やお寺にも注目してみてはいかがでしょうか?思いがけない歴史や伝説に出合えるかもしれません。神明神社(しんめいじんじゃ)京都市下京区綾小路通高倉西入ル神明町阪急烏丸駅・地下鉄四条駅から徒歩5分鵺の伝説が残る場所① 大将軍神社 はこちら北野天満宮の前身といわれる「文子天満宮」 はこちら
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BLOGまち歩き
2021.12.10
鵺(ぬえ)の伝説が残る場所① 大将軍神社
平安時代のころより、数々の妖怪伝説が生まれてきた京都。「鵺(ぬえ)」は、『平家物語』にも登場する伝説上の生きものといわれています。京都・東山の大将軍神社のあたり一帯は、かつて「鵺の森」ともよばれていたとか。『平家物語』では、丑の刻に現れる、"鵺の声に似た得体の知れないもの"が登場します。夜な夜な「鵺の森」から立ち上る黒雲とともに、この"得体の知れないもの"が御殿の上へ。「ヒョーヒョー」と不気味な声で鳴く、この"得体の知れないもの"におびえたのが近衛天皇です。そこで、弓の名手とされた源頼政らに、この"得体の知れないもの"を討ち取るよう勅命。討ち取ったのは、顔はサル、胴体はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビのような生きものだったとか。このことから、得体の知れない人を「ぬえ」とよぶようになったともいわれています。頼政は二度、鵺を退治したといわれ、その最初の地がこの鵺の森だったのだそうですよ。794年の平安京の造営の際、京の東西南北に「大将軍神社」が建てられました。東の「大将軍神社」、西の「大将軍八神社」、南の「大将軍社」、北の「西賀茂大将軍神社」です。そのなかで、"京都七口"のひとつである三条口にあたるのが東の大将軍神社。近くに藤原兼家が東三條家を構えていたことから、「大将軍神社 東三條社」ともよばれています。境内で目を引くのが、樹齢800年と伝わるイチョウの巨大な木。ほかよりも遅く色づく黄葉が青空に映え、御神木として圧倒的な存在感を放っています。御神木の木札や季節の御朱印などが限定授与されるので、ぜひチェックしてみてはいかが?12月は11日(土)・18日(土)・19日(日)のみ、社務所が開かれます。木札はイチョウをかたどったもの、季節の御朱印はイチョウのデザインになっています。漢字で夜の鳥と書くとおり、おもに夜に鳴くといわれる鵺。その鳴き声の持ち主が「ツグミ」の一種だと判明されたのは、江戸時代なのだそう。さらに、現在の「トラツグミ」とよばれるようになったのは、大正時代以降とされています。樹齢800年の御神木も、鵺の鳴き声を聞いてきたのかもしれませんね。大将軍神社(だいしょうぐんじんじゃ)京都市東山区長光町640地下鉄東山駅から徒歩5分
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BLOGフォトストーリー
2021.12.08
珈琲をのみながら、手紙を書く人。第1話
「第1話 小川珈琲 京都三条店」下鴨神社から北へ数分歩いた場所に暮らす私は、職場である祇園のアートギャラリーへ向かう途中、モーニングを食べるため三条の小川珈琲へ向かう。お気に入りのお店へお気に入りに乗ってシャーと走る。今日も黄色いフレームが可愛い。京都の町角には学生が多く、数年前は私もその一人だった。同級生たちは卒業後に上京したり地元に戻ってしまったので、今の町には友人が多いわけでもなく恋人もいない。他の場所に引っ越しをしたって良いのかもしれない。しかし、顔見知りが多いこの町が私は好きだ。とくに猫。猫見知りが多くて楽しい。町の野良猫のおよそ3割は顔を知っていると言ってもいいだろう。団子屋の近くでよく見かける猫には「ミタラシ」と名付け、道端でポテトをあげた猫には「ポテト」と名付けているように、野良猫に名前を呼びかけるのが細やかな趣味になっている。猫が「その名前はやめてくれ」と声を出して返事をしてくれるわけではないので、気を悪くしている猫がいたら申し訳なく思う気持ちも持っている。猫とは対等でいたい。小川珈琲に着くと、店の前にはいつも通りこげ茶色の猫がいた。私は彼の事を「コーヒー」と名付けて呼んでいるが、うんともすんともニャーともシャーとも言わない。いつものことだ。反対側の歩道には茶トラの猫もいて、なんだかもの言いたげな顔で私たちをじっと見ている。私はその猫に近寄ることなく店へ入った。外の景色が見える席。そこに座るとたまに外の「コーヒー」と目が合って落ち着く。だからか、だいたいこの席に導かれるように座ってしまう。今日も美味しい珈琲を飲みながら「コーヒー」の姿を探していると、ふと店員さんと目が合った。「冬野様でしょうか?」「はい。」急に一枚の封筒を差し出される。「昨日来店された女性のお客様が、今朝いちばんでこちらの席に座るお客様に渡してほしい、とおっしゃいまして」その封筒は「ヤサカグループ」と書かれた四つ葉のシールで封がされており、表には「冬野文様」と書かれている。明らかに私への手紙だ。そっとシールを剥がし、可愛い紙に包まれた便箋の文字を目で追う。冬野様寒さも本格的になってまいりました。ご無沙汰しております、西本です。お元気にしていますでしょうか。この度は、私が飼っていた猫が文さんにお世話になったと聞き、その感謝をお伝えしたくお手紙を差し上げた次第です。性格柄、まったく私の前には戻ってこなかったので話を聞いて安心しました。あの子の飼い主として、また、あの子に代わって感謝申し上げます。あわただしい年の暮れ、お体にお気をつけてお過ごしください。追伸これも猫の噂で聞いたのですが、万年筆をお探しであれば、小川珈琲から歩いて行けるANGERSというお店がおすすめです。西本杏実にしもとあんみ。なぜか知らない女性からお礼を言われている。さらには、私が万年筆を買おうとしている事も知られている。理解が追いつかない妙な手紙に少し不安な気持ちになった。その気持ちの傍、手書きの文字からは悪い人ではなさそうな温かさもあった。私は顔も知らない杏実さんという人に手紙の返事を書くことにした。(つづく)作:渡辺たくみ(nidone.works)イラスト:やまもとかれん(nidone.works)写真:マツダ ナオキ文(ふみ):コニシムツキ杏実(あんみ):日下七海(安住の地)■小川珈琲 京都三条店京都市中京区三条通河原町東入中島町96-2075-251-7700月~金・日・祝日 9:00~20:00(ラストオーダー19:30)土・祝日前 9:00~21:00(ラストオーダー20:30)営業時間は変更する場合がございます。詳しくは店舗にお問い合わせください。年中無休https://www.oc-ogawa.co.jp/
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BLOGまち歩き
2021.12.05
「姉の日」と姉小路通
12月6日は「姉の日」なのをご存じでしょうか?兄弟型・姉妹型の研究家である漫画家の畑田国男さんが、平成4年(1992)に提唱した記念日。まず、「妹の日」である9月6日の3ヶ月後であること。そして、12月6日が聖ニコラウスの命日だと伝えられているのが「姉の日」の由来だとか。聖ニコラウスといえば、サンタクロースのモデルとなったとされる人物。サンタクロースの起源のひとつとされる「三姉妹伝説」が残されています。その伝説とは、ある貧しい一家の長女の窮地を、聖ニコラウスが金貨で救ったというもの。このとき、聖ニコラウスが窓から投げ入れた金貨が偶然、暖炉の靴下の中に入ったのだとか。この伝説が、クリスマスイブに靴下をつるすようになった始まりともいわれています。そこで、畑田さんは聖ニコラウスの命日を「姉の日」に制定したのだそうですよ。お姉さんを思う12月6日、ヨーロッパでは「サンタクロース・デー」ともよばれているそうです。京都の「姉」といえば、「姉小路(あねやこうじ/あねこうじ)通」。御池通と三条通の間の通りで、東の木屋町通から西の佐井通(春日通)に渡ります。京都文化博物館や京都万華鏡ミュージアムといった文化施設。さらに、新風館やエースホテル京都など新しい施設も共存する興味深い通りです。その一部の区域は、建築物の高さや用途に制限のある「姉小路界隈地区建築協定区域」。とくに御幸町通から烏丸通には老舗や小さな商店、町家も多く残り、昔ながらの雰囲気が漂います。たとえば、江戸時代の元禄年間に創業した「総本家 河道屋」。歴史を感じる「蕎麦ほうる」の看板がすてきですよね。「蕎麦ほうる」は、13代目・河道屋安兵衛が江戸末期から明治初期に生み出した京銘菓。素朴でありながら品のある味わいの蕎麦ぼうろで、お茶うけからおもたせにもおすすめです。よく見ると、総本家河道屋の屋根にはレンガの煙突が!サンタクロースが煙突からやってくるのかもしれませんね。このあたりは「姉大東町」「姉菊屋町」といった、姉にちなんだ町名も見られます。クリスマスの気配を感じながら歩いてみてはいかがでしょうか?総本家 河道屋(そうほんけ かわみちや)京都市中京区姉小路通御幸町西入ル地下鉄京都市役所前駅から徒歩すぐ江戸時代から続く生そばの名店「晦庵 河道屋」 はこちら蛸薬師通りの名前の由来にもなった「蛸薬師堂 永福寺」 はこちら三哲通の今を求めて はこちら仁王門通の由来になった「仁王門」があるお寺 はこちら「仁丹の日」と京都の仁丹町名表示板 はこちら
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BLOGお店
2021.11.30
「喫茶アマゾン」の絶品サンドイッチ
京都国立博物館や三十三間堂、豊国神社などの名所に囲まれた東山七条。観光や参拝の合間に訪れたい「喫茶アマゾン」をご紹介します。昭和47年(1972)創業のコーヒーショップで、地元の人の憩いの場としても愛されてきました。こちらのお店でぜひ味わいたいのが、豊富な種類のサンドイッチやトーストサンドイッチ。厳選されたパンを使ったサンドイッチは、トーストでいただくのもおすすめです。人気ナンバーワンのミックストーストは、ふわふわの玉子とフレッシュな野菜をサンド。ふわふわの厚焼き玉子を挟んだ「玉子トースト」は、やさしい味わいが口に広がります。だし巻や海苔などを組み合わせた、カツオの風味が広がる「和風トースト」も人気だとか。トーストサンドイッチと自家焙煎のオリジナルコーヒーが、冷えた身体に染み渡ります。ランチメニューもあり、今回、私は「今週のランチセット」をオーダーしました。「アボカドトースト」と「ハムサンド」のセットで、ボリューム満点!「ハムサンド」はシャキシャキのレタスやキュウリ。「アボカドトースト」は、かつお節や海苔がのった和風トーストでアツアツ。手軽に味わえるサンドイッチやトーストですが、ゆっくり噛みしめたいおいしさです。レンガ造りの建物に赤いアーケードが目を引く「喫茶アマゾン」。1階のカウンター席とテーブル席のほか、2階にもカウンター席とテーブル席があります。2階のカウンター席から七条通を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまいます。テイクアウトメニューもありますが、ぜひお店でできたてのサンドイッチを味わってみては?喫茶アマゾン(きっさあまぞん)京都市東山区鞘町通七条上ル下堀詰町235京阪七条駅から徒歩2分
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BLOGまち歩き
2021.11.29
天保2年創業の宿「晴鴨楼」
近代的なホテルも魅力的ですが、歴史ある和風旅館での宿泊にも憧れますよね。五条大橋の東にある「晴鴨楼(せいこうろう)」は、天保2年(1831)創業。『ミシュランガイド』で星を獲得している、政府登録国際観光旅館です。明治34年(1901)に建てられた木造の本館など、純和風建築は存在感も抜群。この時期は玄関や客室の坪庭に飾られた大菊や小菊も、重厚な建物を華やかに演出しています。全室に内風呂とトイレが完備され、夕食は京懐石のコースがお部屋に運ばれます。お風呂は浴槽に高野槇がぜいたくに使われた人工温泉で、朝食もお部屋でどうぞ。無料Wi-FiやUSB対応のコンセントも全室に完備されています。旅のいちばんのぜいたくといえる"おこもりステイ"を堪能してはいかがでしょうか?伝統ある純和風建築の本館では、それぞれお部屋ごとに異なる趣を楽しむことができます。リノベーションされた新館には、東山を望む展望風呂付きの和洋室など、ベッドの客室も用意。ペットの小型犬と滞在できる部屋など、多彩な宿泊プランや客室タイプから選ぶことができます。もちろん大浴場もあるので、より広々としたお風呂で湯浴みを楽しむのもよいですね。日帰り用のお部屋もあり、懐石コースの夕食のみを楽しむことができるプランも人気。入浴もできるので、プチ旅行や家族や大切な人との集まりにもおすすめですよ。格子窓や犬矢来(いぬやらい)など、京都の町家の伝統的な木造建築が目を引く老舗旅館。歴史は古くても隅々まで手入れが行き届き、清潔な空間で気持ちよく過ごすことができます。格子窓の脇にまつられたお地蔵様の小さな祠からも、その丁寧な仕事ぶりがうかがえますね。晴鴨楼(せいこうろう)京都市東山区問屋町五条下ル西橘町467京阪清水五条駅から徒歩2分
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BLOGまち歩き
2021.11.28
新島襄・八重夫妻らが眠る「同志社墓地」
制服姿の高校生たちが大学の門をくぐる受験シーズンがやってきました。緊張の面持ちで試験会場に向かう姿に、エールを送りたくなりますね。「大学のまち」とよばれる京都には、30校ほどの大学と10校ほどの短期大学があります。そのなかで、令和7年(2025)に創立150周年を迎えるのが「同志社大学」。11月29日は同志社大学の創立記念日です。同大学の創始者といえば、キリスト教の教育者としても知られる新島襄(にいじまじょう)。新島襄と八重夫人が暮らした邸宅は、「新島旧邸」として春と秋に一般公開されています。今回は、新島夫妻が眠る「同志社墓地」をご紹介します。明治23年(1890)1月23日に、神奈川県で46歳の生涯を終えた新島襄。1月27日の葬儀のあと、学生さんたちに担がれてこの地に埋葬されたといわれています。同志社共葬墓地があるのは、鹿ヶ谷の若王子山の山頂。哲学の道の南端・熊野若王子神社の脇に登り口があり、25分ほどかけて山道を登ります。登り口には、「同志社若王子会」「若王子町町内会」の提供による竹の杖が設置。健脚を自負している私も、1本をありがたく手に取って登りました。杖は山頂の墓地の前で返却できるので、下りは杖を置いてくることもできますよ。足場が整えられているとはいえ、それなりにハードな山道なのでスニーカーは必須。山道は人の気配もないため、なるべく複数人で登ることをおすすめします。今の時期は紅葉も美しく、すがすがしい気分で登ることができるでしょう。外国人宣教師らキリスト教徒たちも眠っている、同志社共葬墓地。墓碑に十字架を彫ったものや、十字架の形の墓碑も見られます。新島襄の初代の墓碑は、京都・鞍馬の自然石に勝海舟の揮毫による碑銘が刻まれたものだったとか。倒壊などにより、現在の墓碑は昭和62年(1987)に再建された3代目です。勝海舟の揮毫である「新島襄」は、「島」の横棒が1本抜けているまま継承されています。新島襄の墓碑の左隣には八重夫人の墓碑が並び、八重の兄・山本覚馬の墓碑も建立。八重夫人の碑銘は、襄の教え子である徳富蘇峰による揮毫だそうです。新島八重の「島」の字が「嶋」になっているのもご愛敬ですね。例年、同志社大学の創立記念日の11月29日と、新島襄が永眠した1月27日に祈祷会が斎行されます。山深い墓地にも、創立者・新島襄の"建学の精神"が脈々と受け継がれているのを感じます。同志社墓地(どうししゃぼち)京都市左京区鹿ヶ谷山町市バス停南禅寺・永観堂道下車、徒歩10分(熊野若王子神社まで)熊野若王子神社から山道を20分(若王子山山頂まで)新島旧邸の春の通常公開と特別公開はこちら
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