きょうのちしん
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BLOGイベント
2021.02.26
"黙浴"と「ちいさな銭湯展」
毎月26日は「風呂の日」ですね。現在、全国の銭湯では、感染症対策として黙ってお風呂に入る「黙浴」が推進されています。京都・むらさき湯、大阪・湯処あべの橋、名古屋・へいでん温泉では「だるまだまる」を考案。「だるま」がモチーフの「黙浴」のキャラクターで、「黙門来福」との呼びかけも。無言で壁面座禅し続けて悟りをひらいたという、だるま(達磨大師)にちなんでいるのだとか。心静かに入浴することで、今まで見過ごしてきた景色にも出合えるかもしれません。現在、「黙浴」しながら楽しめる「ちいさな銭湯展 in 京都」が、むらさき湯で開催されています。3月14日(日)までの期間中、浴室内に銭湯好きの3名のアーティストによるコラボ作品を展示。銭湯をテーマにした「はんこ」「タイルアート」「ミニチュア模型」が出迎えてくれます。湯船につかりながら眺める作品の数々は、「黙浴」のひとときを豊かにしてくれることでしょう。また、日替わり湯が人気のむらさき湯では、2月26日(金)~28日(日)に「ボンタン湯」が登場。鹿児島・阿久根の特産品であるボンタンが湯船に浮かび、南国の香りに包まれる3日間です。「風呂の日」の26日(金)は小学生以下の入浴料が無料なので、親子で「黙浴」体験もいかが?番台では「ボンタンアメ」や「ぼんたん漬」などの特産品も販売されるそうですよ。創業90年を数えるむらさき湯は、番台に看板犬や看板猫が座っていることもあるという名物銭湯。現代アートやレトロ建築も楽しめるとあって、"入浴できる美術館"ともいえるかもしれません。シャンプーやレンタルタオルなどがついた、お得な「手ぶらセット」があるのもうれしいですね。むらさき湯京都市北区紫野東御所田町15アクセス:市バス停北大路堀川下車、徒歩3分「ちいさな銭湯展 in 京都」は3月14日(日)まで(月曜は休み)。※入浴料が必要です。
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BLOGお土産
2021.02.23
ひさご寿しの冬のごちそう「蒸し寿し」
3月の「桃の節句(上巳の節句)」のごちそうといえば、ちらし寿司。それに先がけて、寒い時期だけのごちそうである「蒸し寿司」が、まもなく食べ納めを迎えます。「蒸し寿司」とは、酢飯と具材をどんぶりに盛り、せいろで蒸しあげた温かいお寿司のこと。京都や大阪で12月のはじめから2月の終わりごろにかけて食べられる、冬の風物詩のひとつです。昭和25年(1950)から四条河原町で暖簾を掲げる「ひさご寿し」の「蒸し寿し」をご紹介します。今や「ひさご寿し」の代名詞になるほど、創業当時から京都の人々に愛されてきた「ちらし」。私の祖母のように、「ちらし」といえば真っ先に「ひさご寿し」を思い浮かべる人も多いとか。「名代 ちらし寿し」は甘めのすし飯にエビやエビそぼろ、椎茸、穴子、錦糸玉子などが彩り豊かに。ホカホカの「蒸し寿し」には銀杏やゆり根も添えられ、冷えた身体を温めてくれます。「蒸し寿し」は12月から2月末までの期間限定で、店内では注文後に作られる熱々をいただけます。また、テイクアウトや通信販売では、電子レンジ対応の「チンするむし寿し」が用意されています。おうちでも気軽に、ホカホカと湯気の立つお寿司を味わえるのがうれしいですね。京都の底冷えの冬を支えてきた「蒸し寿し」を、この機会にぜひ味わってみてはいかがでしょうか。詳細は「ひさご寿し」の公式ウェブサイトで確認してください。京・河原町 ひさご寿し(きょう かわらまち ひさごずし)京都市中京区河原町通四条上ル塩屋町344阪急京都河原町駅からすぐhttp://www.hisagozusi.co.jp/
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BLOGまち歩き
2021.02.21
石像寺の「厄除招福だるま」と「釘抜地蔵御縁日」
今年は緊急事態宣言下で、節分のお参りがかなわなかった人も多いですよね。節分も初詣と同様に分散参拝が推奨され、まだまだお参りできる社寺もあります。たとえば、西陣の「釘抜(くぎぬき)地蔵」で知られる「石像寺(しゃくぞうじ)」。今年は特別に、3月31日(水)まで「厄除招福だるま」が授与されています。例年、節分限定で授与される「七転び八起きお身代わり守り」。かわいらしい姫だるまの姿でありながら、釘抜地蔵大菩薩の慈悲の力が込められたお守りです。また、毎月24日は「釘抜地蔵御縁日」。短いおつとめとご住職のお話のあとに、お地蔵さまからのプレゼントが接待されます。毎月おこなわれるので、落ち着いてからゆっくりお参りしてみてはいかがでしょうか。弘仁10年(819)、弘法大師・空海の開基とも伝わる石像寺。鎌倉時代の俊乗坊重源上人による中興を機に、真言宗寺院から浄土宗寺院に。さらに、慶長19年(1614)に西蓮社厳誉上人によって再興されたといわれています。地蔵堂(本堂)には、空海の作とされるご本尊の石造地蔵菩薩立像を安置。参道では釘と釘抜が、境内では大きな釘抜の像が参拝者を出迎えてくれます。社伝によると、「釘抜地蔵」の名前の由来には、2つの説があるとか。ひとつは「苦抜(くぬき)地蔵」が転じて「釘抜(くぎぬき)地蔵」になった説。もうひとつは、商人の夢に出てきたお地蔵さまが、商人の手から2本の恨みの釘を抜いた説。心や体の釘(苦しみ)を抜きとってくれるお地蔵さまとして、現在も参拝者が絶えず訪れています。石像寺には、釘(苦しみ)を抜きとってもらったら「お礼絵馬」を奉納する習わしがあるとか。大きな板に2本の八寸釘と釘抜が張り付けられた、なんとも珍しく壮観な絵馬。地蔵堂の壁一面に約1000枚のお礼絵馬がびっしりと貼られ、その信仰の深さがうかがえます。先日の「きょうのちしん」でご紹介した、ウソつきの舌を抜くといわれる閻魔さま。そして今回の、心や体の釘(苦しみ)を抜いてくださる菩薩さま。一見、正反対のように見えて、どちらも慈悲深いお地蔵さまというのも興味深いですね。石像寺(しゃくぞうじ)/釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)京都市上京区千本通上立売上ル花車町503市バス停千本上立売下車、徒歩3分京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主" はこちら
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BLOGまち歩き
2021.02.19
運がよければ看板猫に会える「京のやど 卯の花」
2月22日は「猫の日」。京都の喫茶店やカフェなどで、「看板猫」が出迎えてくれることがありますよね。ほどよい距離感をキープする猫たちは、この時代の象徴ともいえる気がします。また、道を歩いているときに思わぬ出会いが待っていることも。先日、西陣で出会ったのが「京のやど 卯乃花(うのはな)」の看板猫です。御前(おんまえ)通の仁和寺(にんなじ)街道を下がった、閑静な住宅街にある小さなお宿の窓辺。季節のしつらえに溶け込む、まさに招き猫のようなたたずまいに、しばし見とれてしまいました。もちろん、常にここに座っているわけではなく、運がよければ出会えるというレアな姿。この日はポカポカ陽気だったので、ひなたぼっこを楽しんでいたのかもしれません。さりげなく敷かれた毛布から、お宿の方の温かさと丁寧な仕事ぶりも伝わってくるようです。かわいい看板猫と、やさしいご夫婦が迎えてくれる「京のやど 卯乃花(うのはな)」。心のこもったおもてなしや朝食にリピーターも多いという、アットホームなお宿です。清潔で感染症対策も行き届き、女性ひとりでも安心して宿泊できるのもうれしいですね。気がねなく旅行できるときが来たら、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。西陣は、世界に誇る京都の伝統工芸「西陣織」の産地。耳を澄ませば、路地から機織りの音が聞こえてくる、昔ながらのまち並みが残っています。隠れた名刹や史跡、穴場スポットも多く、自分だけの京都を見つけることができそうです。路上で出会う猫たちの多くは、ソーシャルディスタンスがバッチリ。(写真は祇園・白川の狸橋で早朝に出会った猫さんです)猫たちにとっても、のびのびと暮らしやすい京都のまちでありますように。京のやど 卯乃花(きょうのやど うのはな)京都市上京区御前通仁和寺街道下ル下竪町188市バス停北野天満宮前、または大将軍下車、徒歩6分
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BLOGお土産
2021.02.17
西陣名物「たんきり飴」
咳や痰が出やすい季節の変わり目、特に今はマスクをしていてもまわりの目が気になりますよね。京都の西陣で、その名もズバリ「たんきり飴」という飴が売られているのをご存じでしょうか。西陣といえば、古くから織物のまちとして栄え、多くの織物職人さんが集まっていたエリア。西陣で生産される先染め織物は「西陣織」とよばれ、世界的に知られる京都の伝統工芸品です。糸くずやほこりが舞う作業場で、職人さんののどを守ってきたといわれるのが「たんきり飴」。大宮通寺之内にある、明治8年(1875)創業の「たんきり飴本舗」で販売されている西陣名物です。こちらの「たんきり飴」は、天然の土ショウガ汁だけを加えた素朴なもの。その製法は秘伝とされ、甘口と辛口の2種類が用意されています。今回私が購入した甘口は、なめているうちにショウガがきいてきて、のどがすっきり!甘口と辛口の両方を購入して、なめ比べをしてみるのもおすすめですよ。西陣織の職人さんを支えてきた「たんきり飴」も、西陣の飴職人さんが作る名産品なのです。"飴ちゃん"を持ち歩いているといわれる関西人ですが、今は人にあげるのも難しいもの。『よしもと新喜劇』のすち子さんも、舞台から客席に飴ちゃんをまかなくなった気がします。人からもらう機会も少なくなり、手持ちの飴ちゃんがなくなったという人も多いかもしれません。早く世の中が落ち着いて、"飴ちゃん文化"も戻ってほしいですね。たんきり飴本舗(たんきりあめほんぽ)京都市上京区大宮通寺之内下ル花開院町107市バス停堀川寺ノ内下車、徒歩3分
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BLOGまち歩き
2021.02.15
京都の気になる町名②「天使突抜」と"天使さま"
平成6年(1994)より、2月17日は「天使のささやきの日」に制定されています。この「天使のささやき」とは、空気中の水蒸気が凍って発生するダイヤモンドダストのこと。昭和53年(1978)に、北海道で日本最低気温のマイナス41.2度を記録したことにちなんでいるとか。マイナス41.2度に比べたら、京都の底冷えも暖かく感じてしまいそうですね。京都には、天使がささやくというよりも叫んでいそうな、疾走感のある町名が存在しています。その名も「天使突抜(てんしつきぬけ)」。松原通西洞院にある「五條天神宮」の1本西の、南北を走る通りの町名表示板などで確認できます。北は松原通の「天使突抜一丁目」から、南は六条通の「天使突抜四丁目」まで。これは五條天神宮が、創建当時「天使の宮(天使社)」という名前だったことにさかのぼります。社伝によると、平安遷都の延暦13年(794)、山国宇陀郡(奈良県)から天神を勧請したのが起源。この「天神」は「てんじん」ではなく「あまつかみ」で、人々は天使の宮を「お天使さま」とも。創建当時は東西4丁、南北5丁に渡る広大な社域を誇り、敷地内には鎮守の森も広がっていたとか。ところが、天正14年(1586)の豊臣秀吉公による都市整備で、森の中を南北に走る道路を新設。お天使さまを貫通することから、人々は皮肉たっぷりに「天使突抜通」と呼んだのだのだそう。その通りは現在「東中筋通」となっていますが、町名に「天使突抜」の名残が見られるのですね。弘法大師・空海が開祖と伝わる「天使の宮」は、後鳥羽天皇の時代に「五條天神宮」と改称。「義経記」では弁慶と牛若丸(源義経)が出会った場所とする、由緒ある神社です。保元の乱や応仁の乱、蛤御門の変など、兵火による焼失と再建を繰り返してきました。社殿も再建されたもので、明治時代に現在の区画に整理され、現在はこじんまりとしています。祭神は少彦名命、大己貴命、天照大神で、いずれも医薬や禁厭(おまじない)の神さま。「五條天神宮」の「天神」は「てんじん」ではなく「てんしん」と読むのも特徴です。天神さまではないものの、境内には末社の「筑紫天満宮」があります。こちらには菅原道真公がまつられ、撫で牛が鎮座しているのもなんだか不思議なご縁ですね。五條天神宮(ごじょうてんしんぐう)京都市下京区松原通西洞院西入ル天神前町351-201市バス停西洞院松原下車、徒歩すぐ「仁丹の日」と京都の仁丹町名表示板 はこちら京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主" はこちら
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BLOGまち歩き
2021.02.12
京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主"
毎月16日は「ゑんまさまのご縁日」。「ゑんま(えんま)さま」とは、「ウソつきの舌を抜く」で知られる閻魔法王のことです。京都には、難読漢字のほか、由来が気になる地名や町名がいくつもあります。たとえば、平安京の三大葬送地のひとつとして知られる「蓮台野(れんだいの)」。この地に、ウソをつくのがはばかられる「閻魔(えんま)前町」があります。その名のとおり、冥界の主である閻魔さまが目の前にいらっしゃることが由来だとか。その閻魔前町に建つ引接寺は、「千本ゑんま堂」の愛称で知られています。引接寺の開基と伝わるのは、平安初期の公卿(くぎょう)・小野篁(おののたかむら)。小倉百人一首の歌人のひとり(参議篁)で、この世とあの世を往来する神通力を持っていたとか。昼は宮中で働きながら、夜は冥府に通って閻魔さまに仕えていたという伝説の人物です。お地蔵さまの化身とされる閻魔さまは、実はこの世の人間にもっとも身近な仏さま。閻魔さまが小野篁に伝授したのが、ご先祖さまの霊を塔婆でこの世に迎える「精霊迎えの法」です。その根本道場として、小野篁は朱雀大路(現在の千本通)の北側に祠(ほこら)を建立。そこに自ら彫った閻魔法王像をまつったのが、引接寺の起源といわれています。引接寺の本堂には、現在もご本尊として長享2年(1488)に再現の閻魔法王像が安置されています。通常は非公開となる、ご本尊の閻魔法王像。毎月16日の「ゑんまさまのご縁日」に開扉され、その姿を拝むことができます。境内にまつられた「ゑんま法王」の像は、地元の消防団によって制作されたものだそう。こちらもなかなかの迫力がありますね。千本ゑんま堂 引接寺(せんぼんえんまどう いんじょうじ)京都市上京区千本通廬山寺上ル閻魔前町34市バス停千本鞍馬口下車、徒歩3分「仁丹の日」と京都の仁丹町名表示板 はこちら
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BLOGまち歩き
2021.02.10
「仁丹の日」と京都の仁丹町名表示板
「建国記念の日」の2月11日は、「仁丹の日」でもあります。仁丹(じんたん)は、大阪の森下仁丹株式会社が製造・販売する口中清涼剤。16種類の生薬が配合された銀色の小さな丸い粒は、同社のロングセラー商品です。京都で仁丹といえば、商標入りの「仁丹町名表示板」を思い浮かべる人も多いですよね。京都では、明治期から昭和初期にかけてまちのあちこちに設置されていたという仁丹町名表示板。今は数も少なくなりましたが、京都の町家や路地にはホーロー製の町名表示板が似合う気がします。かつては中京区が「上京区」「下京区」、東山区などは「下京区」と記されていた仁丹町名表示板。これは、明治22年(1889)に京都の市制が執行されたことに関係しているそう。この市制の執行に先がけ、明治12年(1879)に京都府上京区、京都府下京区が誕生しました。そして市制が執行されると、それぞれ京都市上京区、京都市下京区に改められます。現在は11区ある京都市ですが、当初は2区のみで区域も現在とは異なるものだったそう。その2区から市域が拡大したのは昭和4年(1929)で、3つの区が新設。上京区と下京区から中京区が、上京区から左京区が、下京区から東山区ができたとか。かつての京都の市制を今に伝える仁丹町名表示板は、後世にも残したい貴重な資料です。時代をくぐり抜けてきた姿が残る一方で、平成に入ってから作られたという新顔も。新旧それぞれに味があり、町名の由来などに思いをはせるのも楽しいですね。一般的に、町名ではなく、東西南北を走る通りの名前で場所を認識している京都の人々。町名表示板は、碁盤の目を上ル(北へ進む)、下ル(南へ進む)などのときにも役立ちます。先日ご紹介した鍾馗さん同様に、これからも京都のまちを見守り続けてくれますように。日本で唯一、鍾馗さんをまつる神社 はこちらちしんあるき① 上ル、下ル、入ルってなに? はこちら
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