京都の銭湯では、脱衣場で落語会などのイベントがおこなわれることがあります。
今回ご紹介するのは、銭湯の軒先で開催される「長者湯 軒先マルシェ」。
毎週水曜日の15時より、長者湯の軒先にとれたての野菜やお餅などが並ぶイベントです。
野菜は、京都・るり渓の「青い森自然農園」で栽培された無肥料・無農薬・無施肥のもの。
旬の野菜や食材などを求めて、近所の人たちが次々とやってきます。
12月最後の水曜日だったこの日は、お餅やお赤飯、干し柿、しめ縄なども販売されていました。
軒先マルシェが開かれる日は、長者湯でるり渓のヨモギやハーブを使ったお風呂を楽しめます。
この日は、るり渓産のシナモンバジルの香り豊かな「ハーブ湯」。
るり渓の自然の恵みを五感で堪能できる、毎週水曜日が待ち遠しくなりますね。
2022年1月の「長者湯 軒先マルシェ」は、12日・19日・26日の水曜日。
それぞれ15時より日暮れまで開催される予定なので、チェックしてみてはいかが?
上長者町通と松屋町通が交差する角に建つ「長者湯」。
大正6年(1917)の創業で、2022年に創業105年を迎えるという老舗の銭湯です。
番台では長者湯のオリジナルグッズの販売もあり、銭湯では珍しいお守りも登場しています。
こちらのお風呂は、昔ながらの薪をくべて井戸水を沸かすスタイルが継承されています。
まろやかでやさしい肌ざわりのお湯は、身体の芯からじっくり温まるのを感じます。
天然井戸水かけ流しの水風呂や薬風呂、ジェット風呂などもありますよ。
長者湯(ちょうじゃゆ)の名前の由来になったと思われる、上長者町(かみちょうじゃまち)通。
このあたりに聚楽第があったころ、両替商などの豪商が住んでいたとか。
いわゆる"長者"が多い地域だったことが、上長者町や下長者町の名前の由来とされています。
広々とした銭湯であふれるお湯に身をゆだねていると、とても豊かな気持ちになります。
新しい年に向けて、心の長者をめざしたいものです。
長者湯(ちょうじゃゆ)
京都市上京区上長者町通松屋町西入須浜東町450
市バス停大宮中立売下車、徒歩2分
「長者湯 軒先マルシェ」は毎週水曜日に、長者湯の軒先でおこなわれます。
2022年1月は、12日(水)・19日(水)・26日(水)の15時から日暮れまで開催予定。
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