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2020.11.17
日本で最初にセーラー服の制服を採用した学校といわれる「平安女学院」
この秋、京都に修学旅行生が戻ってきました。青春まっただ中の学生さんたちの姿を見るたびに元気をもらっています。かつて、中学生や高校生の制服といえばセーラー服と詰襟の学ランが主流でした。今は男女共にブレザーが多く、おしゃれなデザインやブランド物にこだわる学校も増えているとか。私自身、中学校も高校もブレザーの制服だったので、セーラー服はひそかなあこがれ。それだけに、セーラー服姿の学生さんを見かけると思わず目で追ってしまいます。セーラー服は、今も昔も女学生の象徴といえるのではないでしょうか。京都・御所西の「平安女学院」は日本で最初にセーラー服の制服を採用した学校といわれています。大正9年(1920)のことだそうなので、今からちょうど100年前ですね。手縫いのワンピースの首元に、真っ白な襟と絹のスカーフがあしらわれたという気品あふれる制服。当時は「セーラー服を着たい」という理由で入学を希望する女学生も多かったとか。今のブランド物の制服とはまた違う特別感があり、女学生があこがれるのも納得です。平安女学院中学校では、現在セーラーカラーのジャケットが採用され、伝統を今に伝えています。平安女学院のルーツは、明治8年(1875)に大阪の川口旧留地で創立した「エディの学校」。明治28年(1895)に京都御所西の地に移転後、平安女学院として今に至ります。校舎の西側、烏丸通下立売の角に建つ「聖アグネス教会」は、レンガ造りでゴシック様式の建物。京都市指定有形文化財に指定され、御所西のシンボルのような存在感を放っています。もともと平安女学院の礼拝堂として建設され、現在は地域にも開かれているそうですよ。クリスマスが近づくと、教会のイルミネーションにも心が躍りますね。※新型コロナウイルスの影響で、教会への入場の自粛や制限が行われている場合があります。※許可された場合を除き、学校の敷地内への立ち入りは禁止されています。聖アグネス教会(せいアグネスきょうかい)京都市上京区烏丸通下立売角地下鉄丸太町駅から徒歩3分京都の伝統校「鴨沂高等学校」 はこちら
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2020.10.30
鳥と神社② 黄色いアヒルが出現中の粟田神社
先日の「きょうのちしん」で、クジャクのいる田中神社をご紹介しました。今回ご紹介する東山の粟田神社には、境内の手水鉢にアヒルがいます。アヒルといっても、本物のアヒルが泳いでいるのではありません。お風呂に浮かべて遊ぶ、あのおもちゃの黄色いアヒルです。小さなサイズのアヒルがたくさん浮かんでいて、遠目からは黄色い花が咲いているよう。もともと手水鉢の番をしていた龍も、今やアヒルの子守番をしているかのように見えます。アヒルの手水鉢は粟田神社の氏子さんが提案されたものだそうで、SNSなどで話題沸騰中。アヒルたちが汚れるまで浮かべる予定とのことなので、気になる人はお早めに参拝してくださいね。また、粟田神社の境内は比叡山や愛宕山など北山を見渡せる展望スポットでもあります。10月の「粟田祭」でも知られ、例年、神幸祭の前夜に「世渡り神事」が行われます。世渡り神事では、燈篭で作られた大燈呂(山車)が巡行する「粟田大燈呂」が名物。2020年は規模を縮小して開催され、大燈呂も例年の半分ほどのサイズだったとか。現在、境内の能舞台に大燈呂が展示されているので、粟田祭の雰囲気を味わってみてはいかが?粟田神社(あわたじんじゃ)京都市東山区粟田口鍛冶町1地下鉄東山駅から東へ徒歩7分鳥と神社① クジャクと田中さんと田中神社 はこちら
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2020.10.29
鳥と神社① クジャクと田中さんと田中神社
突然ですが、皆さんのまわりに、田中さんはいらっしゃいませんか?もしくは、ご自身が田中さんである可能性もあるかと思います。全国でも多い名前の上位にランクインし続けている田中さん。京都をはじめ、西日本では特に田中さんが多いといわれています。今回は、そんな田中さんにゆかりのある神社をご紹介します。叡山電車の出町柳駅から1駅向こうにある「元田中(もとたなか)駅」。元田中駅を降りて3分ほど歩いた住宅地に「田中神社」があります。こじんまりとしているものの、全国の「田中さん」の祖ともいわれる、由緒ある神社です。もともと、このあたりは田中村とよばれ、田中一族によって支配されていました。周辺は「田中里ノ前町」「田中春菜町」など、頭に「田中」の付く町名がたくさん。もちろん、田中神社の住所は「田中西樋ノ口町」です。駅名にもなっている「元田中」は、田中の里を中心に発展してきたことに由来するとか。田中さん発祥の地という説もあり、田中さんにとって特別感に包まれる地といえそうです。私は残念ながら田中さんではありませんが、もちろん田中さんでなくてもお参りできますよ。さらに田中神社で目を引くのが、参道のケージで飼育されている2羽のクジャクです。余生を過ごすために、大阪のサーカス団から田中神社に奉納されたのが始まりだとか。タイミングがよければ、羽を広げている優美な姿を見ることができるかもしれません。クジャクにちなんだ「クジャクみくじ」や「クジャク守」などの授与品もユニーク!田中神社に参拝する際は、ぜひクジャクもチェックしてみてくださいね。田中神社京都市左京区田中西樋ノ口町1叡電元田中駅から徒歩3分
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2020.10.06
京のお地蔵さま③ 祇園・仲源寺「めやみ地蔵」
毎年10月は「目の愛護月間」、10月10日は「目の愛護デー」に制定されています。この機会に、スマートフォンなどの画面から目を離す時間も意識的に作りたいものですね。京都のまちに欠かせないお地蔵さまの中には、目にまつわるご利益があるとされるお地蔵さまも。たとえば、京阪祇園四条駅からすぐの祇園商店街の中にある「仲源寺(ちゅうげんじ)」。こちらの本堂に安置されたお地蔵さまは、「めやみ地蔵尊」とよばれ親しまれています。その昔、鴨川が氾濫した際にお地蔵さまを安置したことが起源と伝わっています。お地蔵さまに祈ると雨が止み、洪水も引いたことから「雨止み地蔵」とよばれていたとか。氾濫する川で溺れる人を、お地蔵さまが救ったという伝説も残されています。のちに、眼病を患う人の身代わりになったという伝説から、「雨止み」が転じて「めやみ」に。眼病をお地蔵さま自らの右目に移したとされ、その目は今も赤く充血しているように見えるそう。目の愛護月間である10月は、めやみ地蔵尊にお参りするのにちょうどよい時期かもしれません。にぎやかな祇園商店街の一角にありながら、境内は落ち着いた雰囲気に包まれています。仲源寺(めやみ地蔵尊)京都市東山区祇園町南側585-1京阪祇園四条駅から徒歩3分京のお地蔵さま① 祇園・白川「なすあり地蔵菩薩」は こちら京のお地蔵さま② 北白川「子安観世音(太閤の石仏)」 はこちら
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2020.09.30
ビルと共存する寺社仏閣② 裏寺町「赤門正覚寺」
京都では、長い歴史のなかで、気づくと思いがけない場所に寺社仏閣が! ということも。裏寺町通の一角にそびえる「赤門正覚寺(あかもんしょうかくじ)」も、そのなかのひとつです。河原町通と新京極通の間の「うらでら」とよばれる裏寺町通は、寺院が密集するエリア。とはいえ、通常拝観できるのは赤門正覚寺など、ごく一部の寺院に限られます。赤門正覚寺があるのは、カラオケ店や居酒屋、雑貨店などが入ったビルの中!蛸薬師通に面したビルには「赤門正覚寺」の表札のみで、お寺だと気づかないかもしれません。蛸薬師通を下がった場所に赤門が建ち、1階に弁天堂、5階に本堂と客殿が入っています。5階の本堂と客殿へはエレベーターで上がって参拝する、京都でも珍しい造りのお寺です。寺伝によると正覚寺の開基は永禄2年(1559)で、当時は二条玉屋町にあったとか。豊臣秀吉公の都市改造によって、天正19年(1591)に現在地へ移転したといわれています。元和元年(1615)には伏見城の赤門がこちらへ移され、「赤門さん」などとよばれるように。昭和40年(1965)に焼失後、平成元年(1989)にお寺の跡地にビルが建てられ、現在に至ります。ビルの1階の弁天堂に祀られているのは、弘法大師(空海)の作と伝わる「白蛇弁財天」。これまでの幾度の火災でも弁天堂は焼失を免れたことから、火災厄除などの信仰も集めています。京都随一の繁華街へお出かけの際は、参拝してみてはいかがでしょうか。赤門正覚寺(あかもんしょうかくじ)京都市中京区裏寺町通蛸薬師下ル裏寺町599阪急京都河原町駅から徒歩3分ビルと共存する寺社仏閣② 四条寺町「火除天満宮」 はこちら
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2020.09.25
"京のお伊勢さん"とよばれる「日向大神宮」
行楽の秋、ステイホーム疲れをハイキングなどでリフレッシュしたいですね。京都屈指のパワースポットにも立ち寄って、心身ともにエネルギーを充電しませんか?人気の観光スポット・インクラインから歩いて10分ほどの場所にある「日向大神宮」。古墳時代の487年ごろの起源とされ、京都最古の神社のひとつといわれています。古来より伊勢神宮の代わりに参詣されていたことから、"京のお伊勢さん"とも。伊勢神宮にお参りしたのと同じご利益を授かることができるとされています。社殿は神社建築の初期の様式といわれる神明造で、京都でもなかなか見られない貴重なもの。伊勢神宮にならい、境内に外宮と内宮が配されているのも特徴です。内宮に祀られているのは、伊勢神宮の御祭神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)。内宮の近くには、神様が降臨する場所とされる影向岩(ようごういわ)も鎮座しています。また、影向岩の横の山道を5分ほど登ると、「天の岩戸(あまのいわと)」が出現。京都でも最大のパワースポットといわれる大きな岩で、岩穴の中には「戸隠(とがくし)神社」が。スポーツの神様として知られる、天手力男命(あまのたちからおのみこと)が祀られています。神話に登場する天手力男命は、岩戸に隠れていた天照大御神を引っ張り出したという腕力の持ち主。天照大神が岩戸隠れしたことで闇に包まれていた世の中に、光を取り戻したと伝えられています。まずは、岩穴から入って戸隠神社に参拝しましょう。奥に抜けることで心身のけがれが払われ、開運や厄除けのご利益があるとされています。さらに、道しるべに沿って階段を登ると15分ほどでたどり着くのが伊勢神宮遥拝所の鳥居です。鳥居は伊勢神宮のある南東を向いて建てられ、反対側の北西には平安神宮の朱色の大鳥居が。天智天皇陵、日向大神宮、平安神宮、京都御所が一直線上に並ぶ、京都屈指のパワースポットです。京都御所の向こうには左大文字も望み、神聖な空気が流れているのを感じずにはいられません。この日は雨でしっとりとしていましたが、晴れている日はさらにクリアな展望を楽しめそうです。日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)京都市山科区日ノ岡一切経谷町29京都市営地下鉄蹴上駅から徒歩15分
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2020.09.03
加茂みたらし茶屋のみたらし団子
毎月3日・4日・5日が「みたらし団子の日」というのを、つい最近知りました。「み(3)・たら・し(4)・だん・ご(5)」の語呂合わせから制定されたものだとか。3日間も続いている記念日が毎月あるなんて珍しいですよね。みたらし団子は、京都の下鴨神社(賀茂御祖神社)が発祥の地といわれています。「みたらし」とは、下鴨神社境内に流れる「御手洗(みたらし)川」のこと。鎌倉時代、御手洗川に湧き出る水の泡を模して団子を作ったのが起源とされています。串先に1つ、少し離して4つ刺した団子は、人間の五体を表しているという説も。これはかつて、団子を厄除け人形として神前に供えたことに由来するといわれています。御手洗川といえば、土用の丑のころに行われる「みたらし祭(足つけ神事)」も有名ですね。井上社(御手洗社)の前の「みたらし池」に足をつけて無病息災を祈る、真夏の風物詩です。みたらし団子にも厄除けの意味があるなら、大義名分、いくつでも食べてしまいそうです。下鴨神社に参拝したら、門前の「加茂みたらし茶屋」で、みたらし団子をいただきましょう。もともと、神前に供えられていたお団子は祈祷後にしょう油を塗って食べられていたそう。そのお団子にタレをかけて提供したといわれるのが、大正11年創業のこちらのお店です。自家製の黒糖ベースのタレが団子にたっぷりと絡み、香ばしく上品な味わいがたまりません。持ち帰り用も用意されているので、「みたらし団子の日」のおみやげにもいかがでしょうか。下鴨神社(賀茂御祖神社:かもみおやじんじゃ)京都市左京区下鴨泉川町59市バス停下鴨神社前から徒歩5分加茂みたらし茶屋(かもみたらしちゃや)京都市左京区下鴨松ノ木町53市バス停下鴨神社前すぐ
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2020.08.31
京都の伝統校「鴨沂高等学校」
東に鴨川、西に京都御所を望む寺町通荒神口に建つ「京都府立鴨沂(おうき)高等学校」。前身は、明治5年(1872)に創立された「新英学級及女紅場(にょこうば)」です。新英学級及女紅場は、日本で最初の官公立の女学校(高等女学校)といわれています。華族の女子が通う英学校と、明治時代の女子の教育機関である女紅場が併存されたものだとか。女学校創立時には、同志社大学の創設者・新島襄の妻である新島八重が教壇に立ったことも。大同生命の創業に携わった実業家・広岡浅子の娘・亀子が通った女学校としても知られています。新英学級及女紅場があったのは、旧九条殿河原町邸。現在の、丸太町橋西詰南側の「旧京都中央電話局上分局」のあたりです。当時を伝える「本邦高等女学校之濫觴 女紅場址 従是」と刻まれた石碑が建っています。現在地である寺町通荒神口に移転したのは、明治33年(1900)のこと。戦前には、ヘレン・ケラーが旧校舎の講堂で演説を行ったことでも知られています。昭和23年(1948)に男女共学の「京都府立鴨沂高等学校」となり、数々の著名人も輩出しています。寺町通を歩いていて目を引くのが、まるで寺社のような風格がただよう旧正門の屋根瓦。こちらの屋根瓦は、旧九条殿河原町邸より茶室とともに移築されたものだそう。老朽化による校舎の改築後も旧正門の屋根瓦は姿を残し、伝統校の歴史を伝えています。京都府立鴨沂高等学校(きょうとふりつおうきこうとうがっこう)京都市上京区寺町通荒神口下ル松蔭町131市バス停荒神口から徒歩3分※許可なく学校の敷地内に立ち入ることは禁止されています。
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