人のことを知るには、その人の本棚を見るとよいという説があります。
最近はなかなか他人の本棚を見る機会も、自分の本棚を他人に見せる機会もないかもしれませんね。
いろいろな人が持ち寄った本が集められた、公共文庫をのぞいてみませんか?
「京都大学 熊野寮」の門の前に設置されている「熊野公共文庫」をご紹介します。
透明のガラスケースの中の本は、誰でも交換制でもらうことができます。
つまり、ギブ&テイクで、自分の持っている本を1冊置くと1冊もらえるシステム。
手持ちの本がない場合は、「いつか持ってくる」「いつか返しに来る」と心に誓うとよいとか。
本の寄付も受け付けられているので、誰かに読んでほしい1冊を置いてもすてきですね。
どんな人が置いていった本なのか、また、自分が置いていった本をどんな人が読むのか。
本を手に、思いをめぐらすのも楽しいひとときではないでしょうか。
熊野公共文庫の東側には「くまの公共文庫」も設置されています。
こちらはブルーに塗られた本棚に、汽車や本の絵が描かれた子ども向けの本棚。
使い方は熊野公共文庫と同じで、児童書や絵本の寄付も受け付けられています。
くまの公共文庫の本で育った子どもたちが、将来、京大生になるかもしれませんね。
京都大学 熊野寮は、昭和40年(1965年)4月に設立された京都大学の学生自治寮。
当時、入寮の対象は男子の学部生のみだったとか。
現在は女子学生や大学院生、留学生など、京都大学のすべての学生が入寮の対象になっています。
熊野公共文庫(くまのこうきょうぶんこ)
京都市左京区丸太町通川端東入東竹屋町50(京都大学 熊野寮前)
市バス停熊野神社前下車、西に徒歩2分
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