今年は暖冬だったので、京都の早咲きの桜も例年よりさらに早く楽しむことができました。
3月の半ばですでに葉桜となっている木もあるようですね。
今回ご紹介する早咲きの桜は、寺町通広小路にある「清浄華院」に咲いていました。
境内を彩る、淡い紅色の「蜂須賀桜(ハチスカザクラ)」です。
江戸時代まで徳島城の御殿にあり、徳島藩主が代々愛でてきたという由緒ある「蜂須賀桜」。
現在は、徳島藩や代々藩主を務めた蜂須賀家にゆかりのある社寺でのみ愛でることができます。
なぜ、徳島藩主ゆかりの桜が京都の清浄華院にあるの? と思った人も多いのではないでしょうか。
徳島藩7代藩主・蜂須賀宗英公のお墓が清浄華院にある縁で、約10年前に植樹されたそうですよ。
「豊国神社」にも、蜂須賀家が秀吉公に仕えていた縁で「蜂須賀桜」が植樹されています。
徳島藩を治めていた蜂須賀家にちなんで名づけられた「蜂須賀桜」。
歴代藩主がお留め石に立ち寄って鑑賞したことから「お留め桜」、転じて「乙女桜」とも。
思いがけず、現在の京都で幕末の徳島藩に思いを馳せるひとときとなりました。
清浄華院(しょうじょうけいん)
京都市上京区寺町広小路上ル北之辺町395
市バス停府立医大病院前から徒歩5分
豊国神社(とよくにじんじゃ)
京都市東山区大和大路正面茶屋町530
市バス停博物館三十三間堂から徒歩5分
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