歳時記
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BLOG歳時記
2020.05.14
葵祭に思いを馳せながら鯖寿司を
京都三大祭のなかで、新緑がまぶしい初夏に行われる葵祭。今年は新型コロナウイルスの影響で、5月15日の「路頭の儀」は中止です。京都には、祭などのハレの日に鯖(さば)寿司をいただく風習が根づいています。葵祭や祇園祭、時代祭の食卓にも欠かせない、江戸時代に生まれたといわれる町衆の食文化。代々受け継がれる家庭の味はもちろん、鯖寿司の専門店もたくさんあります。江戸時代、若狭(福井)の海で水揚げされた海産物を、京都まで担ぎ手が運んでいました。その距離は、最短にして18里(約72km)といわれています。若狭では特にサバが多く獲れ、足の早いサバを塩でシメて鮮度を保つ知恵と工夫が生まれました。京都へ到着するころにはすっかり塩サバとなり、海から遠い京都でとても珍重されたとか。海産物を運んだ道は鯖街道とよばれ、なかでも福井の小浜と京都の出町を結ぶ若狭街道が有名に。出町橋西詰には「鯖街道口」の石碑が立ち、歴史と食文化を今に伝えています。その鯖街道口からほど近い場所にある「鯖街道 花折 下鴨店」。大正2年(1913)創業の京鯖ずし店で、現在はネットショップでも鯖寿司をお取り寄せできます。今年は葵祭の路頭の儀を見学することは叶いませんが、鯖寿司を並べて祭に思いを馳せませんか?詳細は「鯖街道 花折」の公式ウェブサイト(ネットショップ)で確認してください。鯖街道 花折 下鴨店(さばかいどう はなおれ しもがもてん)https://www.hanaore.co.jp/smp/
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2020.03.03
京のひな祭り②京雛はお内裏様の立ち位置が逆!?
女の子のすこやかな成長と災難除けを願う桃の節句。お雛様が飾られているのを見ると、気分も華やぎますよね。京都で作られる京人形のお雛様は、「京雛(きょうびな)」とよばれています。実は、ほかの地域とは男雛と女雛の立ち位置が逆になっているのにお気づきでしょうか?京雛は、向かって右(左側)に男雛、向かって左(右側)に女雛を並べるのが主流。これは太陽が昇る東が上座とされた、日本古来の風習に由来するものだといわれています。よく見るとお雛様のお顔立ちにも特徴があり、京雛は切れ長の目に細面の京美人風とか!?ホテルのロビーなどにお雛様が飾られていることもあるので、機会があればそっとご覧あれ。また、旧暦を大切にする京都では、4月までお雛様を出している家庭も珍しくありません。古今東西、しきたりや習わしが異なるお雛様ですが、子どもの成長を願う親心は同じですね。京のひな祭り①桃の節句に欠かせない「ひちぎり」は こちら
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2020.02.03
京都の節分⑤千本ゑんま堂の「こんにゃく煮き」
あちこちの寺社や家庭から「鬼は外、福は内」のにぎやかな声が聞こえてくる節分。西陣にある「千本ゑんま堂(引接寺)」の豆まきは「福は内、鬼も内」のかけ声が特徴です。ご本尊の閻魔法王像が鬼のような形相だからでしょうか......!?そんな千本ゑんま堂の「強運節分会」で味わいたいのが「こんにゃく煮き」。薄く楕円形にスライスされたこんにゃくは、えんま様が抜いた舌をイメージしているとか!こんにゃくは裏表がないので、嘘を悪とするえんま様の大好物なのだそうですよ。その風貌からも、地獄の支配者のようなイメージがあるえんま様。実はお地蔵さんの化身で、私たちにもっとも近い仏様といわれています。鬼のような形相は、三悪道(地獄道・餓鬼道・畜生道)へ送らせたくないえんま様の気持ちの表れ。あの世へ向かう人間に地獄の恐ろしさを必死に語り、嘘をつくと舌を抜くと説いてくださるのです。なんだか、千本ゑんま堂へえんま様に会いに出かけたくなりますね。また、こちらの「強運節分会」では、2月3日の晩に奉納される「ゑんま堂念仏狂言」もユニーク!「京都三大念仏狂言」のなかで、唯一セリフが飛び交う狂言です。閻魔法王像の目の前で繰り広げられるので、嘘が飛び出さないかドキドキしちゃいます。2月3日20時までの開催です。千本ゑんま堂京都市上京区閻魔前町34市バス停千本鞍馬口からすぐ京都の節分①寺町通で節分行事をハシゴ!? はこちら京都の節分②北野天満宮の福豆は当たり付き! はこちら京都の節分③「豆政」の節分福豆 はこちら京都の節分④芸舞妓さんが本気の仮装でお座敷に上がる「節分お化け」 はこちら
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2020.01.31
京都の節分④芸舞妓さんが本気の仮装でお座敷に上がる「節分お化け」
京都の立春の風物詩「節分お化け」をご存じでしょうか?旧暦の大みそかである節分には、古くから魑魅魍魎(ちみもうりょう)が現れるとされてきました。そこで、普段の自分とは異なる姿に化けて寺社仏閣に参拝する厄除け風習が根付きます。もともとは、少女が成人女性の髪形に結わえたり、男性が女装をしたり。異年齢や異性の姿に扮して邪気や鬼から逃れようとする町衆文化だったといわれています。時代とともに廃れてゆき、現在は京都の五花街などで当時の風習の名残を楽しむことができます。京都の五花街とは、祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東。「節分お化け」は、芸舞妓さんがグループを作り、本格的な異装で盛り上がる特別な日です。普段は美しい着物姿の芸舞妓さんが、おかめだったりひょっとこだったり妖怪だったり!?お座敷ではダンスなど、これまた普段は見られない芸事をご贔屓さんに披露するのだとか。また、ご贔屓さんが芸舞妓さんに扮して別のお座敷に上がるのも特別に許される日とされています。もちろん、節分の夜も「一見さんお断り」の花街文化は固く守られ、敷居の高さは変わりません。「節分お化け」の雰囲気を味わってみたい人は、夜に花街へ繰り出してみてはいかがでしょうか?運がよければ、異装でお座敷からお座敷へと向かう芸舞妓さんたちに遭遇できるかもしれません。くれぐれも、花街を訪れる際はルールやマナーを守って行動してくださいね。ちしんあるき⑤舞妓さんを見かけたら はこちら京都の節分①寺町通で節分行事をハシゴ!? はこちら京都の節分②北野天満宮の福豆は当たり付き! はこちら京都の節分③「豆政」の節分福豆 はこちら
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2020.01.29
京都の節分③「豆政」の節分福豆
旧暦の大みそかにあたる2月3日の節分は、京都人にとって大切な日。吉田神社などでは、節分に「年越しそば」を食べる風習も残っています。先日「きょうのちしん」でご紹介したのは、北野天満宮で授与される福豆。初詣以上ににぎわう京都の寺社の節分祭は、福豆も上等のものだったりします。今回ご紹介するのは、30種類以上の豆菓子を扱う明治17年(1884)創業の「豆政」。王朝五彩をあしらった、さわやかな甘みの豆菓子「夷川五色豆」が名物の老舗です。実は吉田神社や八坂神社などで授与される節分福豆は、こちらのお店で作られているもの。今では多くの寺社で福豆が授与されていますが、そのきっかけを作ったのが「豆政」の2代目だとか。吉田神社や八坂神社の節分祭にお出かけの際はぜひ、福豆を手に入れてくださいね。もちろん、この時期は「豆政 本店」の店頭にも多彩なパッケージの福豆が並び、節分の装いに。なかでも木桝に入った「節分福豆詰め合わせ」は、節分の贈り物にも喜ばれそうな逸品です。こちらの福豆は北海道産の大粒大豆のみを使用し、京都の湧き水で仕込んだこだわりのもの。私は名物の「夷川五色豆」と半分ずつセットされたものを求めました。ゆっくり噛みしめながら、気がつけば年の数以上食べてしまいそうです。豆政 本店京都市中京区夷川通柳馬場西入ル6丁目264地下鉄丸太町駅7番出口から徒歩5分京都の節分①寺町通で節分行事をハシゴ!? はこちら京都の節分②北野天満宮の福豆は当たり付き! はこちら
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2020.01.27
京都の節分②北野天満宮の福豆は当たり付き!
節分を間近に控え、京都のさまざまな社寺で福豆の授与が始まっています。私も北野天満宮の「初天神」へ出かけて福豆を授与していただきました。こちらの福豆は、「鬼やらい」「福の神」「北野の春(舞妓)」の3種類の図柄がラインナップ。中に当たり券が入っていたら記念品と交換してもらえるのも楽しいですよね。今すぐ開けて当たりを確認したいところですが、節分の日の楽しみにとっておくことにしましょう。北野天満宮の「節分祭」といえば、上七軒歌舞会の芸舞妓さんによる日本舞踊の奉納や豆まき。福の神が鬼を追い払う、茂山千五郎社中による「北野追儺狂言」の奉納上演も見どころです。まさに福豆の袋に描かれたシーンが目の前で繰り広げられ、境内が華やかな雰囲気に包まれます。また、早咲きの梅も境内を彩り、2月1日からは50種約1500本の梅が咲き誇る「梅苑」の公開も。京都随一の梅の名所で行われる節分祭で、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか?京都の節分①寺町通で節分行事をハシゴ!? はこちら
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2020.01.21
京都の節分①寺町通で節分行事をハシゴ!?
旧暦の大みそかにあたる2月の節分。2月2日~4日頃には、京都のあちこちで福を呼び込む節分行事が行われます。寺社が密集している寺町通も、「節分会」や「節分祭」でにぎやかに!たとえば、「鬼のお加持」や「鬼法楽(鬼おどり)」が有名な廬山寺。廬山寺の北にある清浄華院では、山伏による「鬼十念式」や「浄梵式」が見ものです。「長唄・踊りの奉納」と「ハンカチまき」を楽しめるのは、歌舞の菩薩ゆかりの誓願寺。清荒神とよばれる護浄院では、子どもたちによる「絵馬みこし奉納おねり」が町内をまわります。ほかにも、下御霊神社、行願寺(革堂)、本満寺など、穴場の社寺がたくさん!寺町通を歩きながら、節分のにぎやかな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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2020.01.19
1月中にお参りしたい「都七福神めぐり」
先日ご紹介した「祇園のえべっさん」の「蛭子船巡行」で、福を振りまいていた七福神。「都七福神めぐり」でも、七福神に会うことができるんです!「都七福神めぐり」とは、文字通り「都七福神」が祀られた7ヶ所の社寺をめぐること。新年最初の月にお参りすると、特に功徳が大きいといわれています。室町時代に七福神信仰が始まったとされる京都では、七福神は身近な存在。市内に点在する7ヶ所の社寺を、福を授かりにたずねてみてはいかがでしょうか?「都七福神」の「ゑびす神」は「京都ゑびす神社」で出会えますよ!新春の京都の風物詩「祇園のえべっさん」は こちら
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