京都の立春の風物詩「節分お化け」をご存じでしょうか?
旧暦の大みそかである節分には、古くから魑魅魍魎(ちみもうりょう)が現れるとされてきました。
そこで、普段の自分とは異なる姿に化けて寺社仏閣に参拝する厄除け風習が根付きます。
もともとは、少女が成人女性の髪形に結わえたり、男性が女装をしたり。
異年齢や異性の姿に扮して邪気や鬼から逃れようとする町衆文化だったといわれています。
時代とともに廃れてゆき、現在は京都の五花街などで当時の風習の名残を楽しむことができます。
京都の五花街とは、祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東。
「節分お化け」は、芸舞妓さんがグループを作り、本格的な異装で盛り上がる特別な日です。
普段は美しい着物姿の芸舞妓さんが、おかめだったりひょっとこだったり妖怪だったり!?
お座敷ではダンスなど、これまた普段は見られない芸事をご贔屓さんに披露するのだとか。
また、ご贔屓さんが芸舞妓さんに扮して別のお座敷に上がるのも特別に許される日とされています。
もちろん、節分の夜も「一見さんお断り」の花街文化は固く守られ、敷居の高さは変わりません。
「節分お化け」の雰囲気を味わってみたい人は、夜に花街へ繰り出してみてはいかがでしょうか?
運がよければ、異装でお座敷からお座敷へと向かう芸舞妓さんたちに遭遇できるかもしれません。
くれぐれも、花街を訪れる際はルールやマナーを守って行動してくださいね。
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