BLOGまち歩き2022.01.03

新春の鞍馬① 鞍馬寺の「あうんの虎」  

あけましておめでとうございます。

令和4年(2022)は、60年に1度の「壬寅(みずのえとら)」ですね。

今年も"暮らすように知る あたらしい京都"をお届けしますので、よろしくお願いいたします。

京都では大晦日から元日にかけてしんしんと雪が降り、白銀の新年を迎えました。

雪の中を初詣に出かけた人も多かったのではないでしょうか。

私は叡山電車とケーブルカーを乗り継ぎ、鞍馬山の中腹に建つ「鞍馬寺」へ。

こちらのお寺には「あうんの虎」とよばれる狛虎がいることで知られています。

鞍馬寺の御本尊は、護法魔王尊(活力)、毘沙門天(光明)、千手観世音菩薩(慈愛)。

この三尊が、三身一体の「尊天(宇宙エネルギー)」としてまつられています。

なかでも、寅の年・寅の月・寅の日・寅の刻に出現したとされているのが毘沙門天。

そのため、鞍馬寺では毘沙門天のお使いである虎が大切にされているのだとか。

鞍馬寺には、2ヶ所に狛虎が鎮座しています。

まずは叡山電車の鞍馬駅を降りてすぐ、仁王門の前で出迎える石造りの狛虎。

そして、鞍馬寺の本殿の金堂前で出合うことのできる、青銅製の狛虎です。

どちらも勇猛な姿で睨みをきかせていて、感染症も一網打尽にしてくれそうな気がします。

鞍馬寺_リサイズ3.jpg鞍馬寺の授与品としても人気のある「あうんの虎」。

あうんとは「阿吽」と書き、ものごとのはじめと終わり(宇宙のすべて)を表すといわれています。

鞍馬山では"すべては尊天にてまします"と唱えられ、転禍為福を祈願するのだとか。

新春のみに授与される「あうんの虎」のお守りは、魔除けの効果があるとされています。

思っている以上に大きなサイズで、玄関などに飾ると抜群の存在感!

口を開いた「阿形」は向かって右に、口を閉じた「吽形」は向かって左になるようにまつります。

この黄色い「あうんの虎」は、境内の絵馬などにも描かれていますよ。

鞍馬寺_リサイズ3.jpg

山の中腹にあるため、まちなかよりもぐっと雪深い鞍馬寺。

雪の日はお寺や神社の美しさをいっそう引き立てますが、参拝には注意が必要です。

とくに足もとがすべりやすくなっていますので、長靴を履くなどの対策をしてくださいね。

叡山電車の鞍馬駅からは、山道を歩いてのぼるハイキングコースも用意されています。

草木が芽吹くころに、ゆっくり参拝するのもおすすめですよ。


鞍馬寺(くらまでら)
京都市左京区鞍馬本町1074
叡山電車鞍馬駅からケーブルに乗り換え、ケーブル多宝塔駅から徒歩10分(鞍馬寺本殿まで)


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