毎年10月27日から2週間は「読書週間」に制定されています。
この時期に開催されているのが、百萬遍知恩寺での「秋の古本まつり」です。
10月31日(日)~11月3日(祝・水)の期間、境内に約20万冊の古書が並びます。
「秋の古本まつり」は、京都古書研究会が主催。
「春の古書即売会」、夏の「下鴨納涼古本まつり」と並ぶ「京の三大古本まつり」のひとつです。
今年で45回目を迎え、「京の三大古本まつり」のなかでももっとも歴史があるのだとか。
平安時代のころより、長く使われた物や道具には霊魂が宿っていると信じられてきた京都。
打ち捨てられた物や道具は「付喪神(つくもかみ)」になるとも言い伝えられてきました。
長く使った物や道具に感謝をするため、お寺や神社ではさまざまな供養がおこなわれています。
百萬遍知恩寺の「秋の古本まつり」は、初日に境内で古本を供養することから始まります。
コロナ禍のため、今年は関係者のみで百万遍大念珠繰りによる供養がおこなわれました。
本を燃やしてしまうのではなく、再び出品することが供養になるとされているのだとか。
時代を超えて、いろいろな人の手に渡ってきた本に出合えるのが古本まつりの醍醐味です。
そして、長いあいだ読まれた形跡のない本に出合うと、運命めいたものを感じてしまいます。
今年は恒例の児童書コーナーの設置も中止になりました。
児童書や絵本のコーナーを作っている古書店のブースがあるので、そちらを探してみてくださいね。
この秋、手に取った1冊が心を豊かなものにしてくれますように。
百萬遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)
京都市左京区田中門前町103(東大路通今出川上ル)
市バス停百万遍から徒歩3分
「秋の古本まつり ―古本供養と青空古本市―」は、10月30日(日)~11月3日(祝・水)10~17時。
秋色に染まる京都御苑「森の文庫」 はこちら
京都府立植物園「森の文庫」 はこちら