BLOGまち歩き2021.10.17

京都御苑の十月桜と宗像神社

「十月桜(ジュウガツザクラ)」が見ごろを迎えています。

その名のとおり、10月ごろから冬にかけて咲く桜として知られています。

春と秋の2回咲き、秋は春に比べて小ぶりで可憐な花が特徴です。

京都御苑では「出水の小川」の東側、「宗像神社」の北側で見ることができます。

これから紅葉の季節を迎えますが、薄紅色の小ぶりな秋咲きの桜にも注目してみてくださいね。

「出水の小川」は、親子で水にふれあえる場として整備された約110メートルの人工の小川。

地下水が約20センチメートルの浅い小川となって木陰を流れる、憩いのスポットです。

烏丸通の下立売御門から入ると近いですよ。

十月桜_リサイズ3.jpg

「宗像神社ってどこにあるの?」と思った人も多いのではないでしょうか。

京都御苑内に3つの神社が鎮座しているのは、意外にも知られていないかもしれません。

そのうちのひとつが、宗像三女神をまつる「宗像神社(むなかたじんじゃ)」です。

宗像三女神とは、多紀理比売命、多岐津比売命、市岐嶋比売命のこと。

宗像三女神は「道主貴(みちぬしのむち)」ともいい、すべての道をつかさどる神様です。

延暦4年(795)、桓武天皇の命により藤原冬嗣が筑紫より勧請し、創建したのが起源。

現在の社殿は、江戸時代の安政年間に再建されたものといわれています。

明治維新までは花山院家(かざんいんけ)の邸地で、宗像神社もその邸内にあったとか。

邸宅が廃せられたあと、社殿のみが残されています。

境内社として花山稲荷神社、京都観光神社、少将井社、繁栄稲荷社、金刀比羅宮も鎮座。

1012月には境内にカリンの実がなり、1112月は紅葉が参拝者を出迎えてくれます。

また、御神木である楠の巨木は樹齢600年ともいわれ、京都御苑内で最長老とされているとか。

秋空の下、十月桜を愛でながら、苑内にたたずむ神社に参拝してみてはいかがでしょうか?


京都御苑(きょうとぎょえん)
京都市上京区京都御苑3
地下鉄丸太町駅から徒歩3分(下立売御門まで)

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