6月30日といえば「夏越の祓(なごしのはらえ)」ですね。
この半年間のけがれを払い、残りの半年間の無病息災を願う、古くからの厄払い神事。
京都では神社などに設置された「茅の輪」をくぐり、「水無月(みなづき)」をいただきます。
水無月は氷に見立てた三角形のういろうに魔除けを意味する小豆がのる、伝統の和菓子。
この時期には多くの和菓子店に水無月が並び、本格的な夏の到来を感じさせます。
今回ご紹介するのは、木屋町三条にある「本家 月餅屋直正(ほんけ つきもちやなおまさ)」。
文化元年(1804)創業と伝わる老舗で、京都の人に長く愛されてきた和菓子がそろいます。
こちらの「みな月」はモチモチのういろうに、小豆だけでなく栗ものっているのが特徴。
プレーンと抹茶があり、注文すると三角形または四角形に切り分けてくれますよ。
生菓子はとくに種類が多く、上質な素材を使いながらもお手ごろで毎日通いたくなります。
なかでも「かのこ」は、「京かのこ」「とらかのこ」など、目移り必至のラインナップ。
白豆、とら豆など、使用される豆によってさまざまな味わいや表情を楽しめます。
たとえば「京かのこ」は、白あんと白豆に栗の甘露煮がのった、やさしい味わい。
「とらかのこ」は、白あんとトラ豆に金柑がのり、さわやかな風味が口に広がります。
見た目もかわいらしく、美しい包装紙に包んでくれるので、おもたせにもぴったり。
水色の包装紙は、お店の近くを流れる高瀬川や鴨川をイメージしているのだとか。
こしあんがたっぷり入ったふわふわの「わらび餅」も、ほかにはない見た目と味わい。
「わらび餅」は早々に完売する人気ぶりなので、店頭で取り置きをお願いするのがおすすめです。
鴨川の木陰で絶品の和菓子をほお張ると、暑さを忘れて至福のひとときを過ごせるかもしれません。
本家 月餅屋直正(ほんけ つきもちやなおまさ)
京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町530
京阪三条駅から徒歩3分