BLOGお店2021.09.13

「京の大仏」の名残② 甘春堂の「大佛餅」

先日の「きょうのちしん」でご紹介した、「京の大仏」の名残。

今回は、川端通正面で暖簾をかかげる老舗京菓匠「甘春堂 本店」をご紹介します。

こちらで「京・洛東名物」とうたわれているのが「大佛餅(大仏餅)」。

かつて、方広寺の門前にあった老舗で販売されていたお餅が再現されています。

方広寺に大仏様が安置されていた江戸時代には、外国にも知られていた名物だったとか。

「大仏詣」の日には、お餅を求める参拝者でにぎわいを見せていたそうですよ。

大仏様も方広寺の門前の老舗も姿を消しましたが、甘春堂で「大佛餅」が受け継がれています。

大仏餅_リサイズ済1.jpg

江戸時代の製法をベースに、国産のもち米を杵で丁寧につき、粒あんが包まれた「大佛餅」。

さらに、当時と同じように「京大佛」の焼印が押されるなど、こだわり抜かれた逸品です。

ひとつずつ職人さんによる手づくりで、のびのよいやわらかいお餅が口の中でとろけます。

手で持つと形が変化するほどにやわらかいお餅は、やみつきになるおいしさです。

江戸時代の後期に発行された『都名所図会』にも紹介されている銘菓を、ぜひどうぞ!

大仏餅_リサイズ済4.jpg

豊国神社の鳥居前にある「甘春堂 東店」には、「京の大佛餅所」の看板が掲げられています。

こちらのお店では「茶房 撓(しほり)」が併設され、店内で喫茶メニューを提供。

9月いっぱいごろまでは「大佛餅氷」もあり、なんと、かき氷の上に大仏餅がのっています。

黒蜜きなこ金時の氷で、たっぷりの小豆の粒がどことなく大仏の螺髪(らほつ)を彷彿。

甘春堂 本店や甘春堂 東店のオンラインショップでも「大佛餅」を購入することができますよ。

江戸時代に「日本三大大仏」のひとつに数えられたという「京の大仏」。

その姿に想像をめぐらせながら、人々に愛されてきた「大佛餅」を味わってみませんか?


甘春堂 本店(かんしゅんどう ほんてん)
京都市東山区川端通正面下ル上堀詰町292-2
京阪七条駅5番または6番出口から徒歩3分


甘春堂 東店(かんしゅんどう ひがしみせ)
京都市東山区大和大路通正面下ル茶屋町511-1
京阪電車七条駅下車徒歩7分


甘春堂 オンラインショップ はこちら


「京の大仏」の名残① 正面通と大仏前 はこちら

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