BLOG歳時記2020.12.25

六波羅蜜寺で「空也踊躍念仏」厳修

天暦5年(951)、空也上人によって開創された「六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)」。

年の瀬の伝統行事「空也踊躍念仏(くうやゆやくねんぶつ)」をご紹介します。

平安時代、京都で流行した伝染病の退散を願って空也上人が行った念仏が起源と伝わる踊り念仏。

鎌倉時代には幕府による念仏の弾圧もあり、秘儀としてひそやかに厳修されてきました。

弾圧が解けてもなお、"かくれ念仏"として一般の目に触れられることはなかったそうです。

昭和50年代にようやく一般公開されるようになり、国の重要無形民俗文化財に指定。

鎌倉時代から800年にもわたって法灯を守り続けた、代々のご住職に頭が下がる思いです。

念仏のスタイルは独特で、唱和されるのは「南無阿弥陀仏」でなく「モーダーナンマイトー」。

ご住職が鉦(かね)を叩き、踊りながら念仏を唱える節回しは空也上人の姿を模しているとか。

いつでも中断して撤収できるよう、念仏には決められた終わりが定められていないのも特徴です。

現在も夕方にひっそりと行われるなど、堂々と念仏を唱えられなかった時代の名残を感じます。

コロナ禍の今こそ、1年の罪を悔い改め、新しい年の悪疫退散と幸せを祈りたいですね。

「空也踊躍念仏」は12月13日(日)~31日(木)の毎日、16時から本堂で厳修されています。

ただし31日(木)は非公開となるため、拝観される方は30日(水)までにお出かけください。

拝観の際は感染症対策を万全に、また、本堂は冷え込むので防寒対策もお忘れなく。


六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)
京都市東山区五条通大和大路上ル東
京阪清水五条駅から徒歩7分

https://www.rokuhara.or.jp/

京都知新オススメの京都 職人&工房 体験