2月28日は「織部(おりべ)の日」。
織部とは、安土桃山時代から江戸時代初期に活躍した茶人・古田織部のこと。
千利休の弟子で、古田流茶道の祖として知られる戦国武将です。
千利休の没後、織田信長や豊臣秀吉公ら諸大名の茶頭(筆頭茶人)を務める腕前だったとか。
織部が京都・伏見で茶会を開いたとされるのが、慶長4年(1599)2月28日。
このときの茶会で、織部は自分で焼いた茶器を使っておもてなしをしたとされています。
織部が手がけた茶器は斬新で珍しく、のちに「織部焼」とよばれるようになりました。
さらに、茶器づくりにとどまらず、建築や庭園づくりなどでも知られた織部。
それらは「織部好み」とよばれ、安土桃山時代に一大ブームを巻き起こしたのだとか。
そんな古田織部によって、慶長8年(1603)に建てられた禅寺が、京都の西陣にあります。
「興聖寺(こうしょうじ)」という、臨済宗興聖寺派の本山です。
境内には、織部にちなんだ「雲了庵」と「青松庵」のふたつの茶室が設けられています。
茶室の名前はそれぞれ、織部と織部の妻の院号にちなんでいるそうですよ。
古田織部によって建立されたことから、"織部寺"ともよばれる興聖寺。
通常非公開ですが、現在、「京の冬の旅」の一環で特別公開されています。
なんと、興聖寺が一般公開されるのは40年ぶりだとか。
2022年3月18日(金)までの期間限定なので、この機会をお見逃しなく!
茶室「雲了庵」のほか、本堂天井画「雲龍図」や「下り蹲踞(おりつくばい)」などが公開中です。
インターネットでの事前予約が優先。
当日、受付で空きがあれば、予約なしでも拝観できます。
詳細・予約は、京都市観光協会の「京の冬の旅」の公式ウェブサイトで確認してください。
臨済宗 興聖寺(りんざいしゅう こうしょうじ)
京都市上京区堀川通寺之内上ル二丁目上天神町647
地下鉄鞍馬口駅1番出口から徒歩13分
詳細・事前予約はこちらから
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織部焼2 (うつわ知新) はこちら
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