平安時代のころより、長く使われた物や道具には霊魂が宿っていると信じられてきました。
古くなって捨てられた物や道具は「付喪神(つくもかみ)」となり、人間に仕返しをするとも。
京都には、お寺や神社での供養を通して、長く使った物や道具に感謝をする風習があります。
「ご供養さん」ともよばれ、人形供養や針供養などはよく知られていますよね。
社会人に欠かせない、名刺や財布を供養してくれる神社があるのをご存じでしょうか?
「京都ゑびす神社」では、毎年9月の第4日曜日に「名刺感謝祭」がおこなわれています。
京都ゑびす神社といえば、言わずと知れた「えべっさん(えびす様)」。
ご縁のあった名刺に感謝をして庭火で焚きあげる、商売繁昌の神様ならではの祭事です。
名刺を大切に保管するなかで、処分に困っている人はぜひ奉納してみては?
境内には「名刺塚」も建てられているので、ぜひ見つけてみてくださいね。
2021年の「名刺感謝祭」は、9月26日(日)14時より斎行されます。
また、「名刺塚」の隣には「財布塚」が建てられているのもユニーク!
お財布も名刺と同様、古くなっても処分するのに困りますよね。
社務所にお財布を持参すると供養してくれますよ。
財布塚はパナソニックの創業者・松下幸之助さんによる寄進だとか。
脇に並ぶ玉垣には松下幸之助さんの名前も刻まれ、なんだかご利益がありそうです。
1月の「十日ゑびす」で有名な京都ゑびす神社ですが、9月の「名刺感謝祭」にもぜひ注目を!
名刺や財布に感謝してお別れすることで、新たな縁(円)を呼び込みたいものです。
京都ゑびす神社(きょうとえびすじんじゃ)
京都市東山区大和大路通四条下ル小松町125
京阪祇園四条駅から徒歩6分
2021年の「名刺感謝祭」は、9月26日(日)14時より斎行される予定です。