京都の伝統工芸メーカーが、ディズニーのキャラクターをあしらった新商品を発表しました。コロナ禍で打撃を受ける中、新しい客層を取り込む狙いもあるようです。
10月6日に行われた発表会では、250万円するミッキーが描かれた手描き京友禅の振袖に、透かし彫りを施したミッキーシルエットのうちわなど、京都の伝統工芸メーカーとウォルト・ディズニー・ジャパンがタッグを組んだ商品約40種類が並びました。
去年の秋から準備を進めてきたというこのプロジェクト。当初は外国人観光客をターゲットに東京オリンピックに合わせてイベントの開催なども企画していましたが、新型コロナウイルスの影響で全て延期になっていました。
130年以上の歴史がある京都・伏見区の"和ろうそく"の老舗「中村ローソク」もプロジェクトに参加する伝統工芸メーカーのひとつです。
(中村ローソク 田川広一社長)
「この3種類と蝋燭立て。影がミッキーになっている。1本1本手書きで同じものをつくるのは大変。その技術を見てもらいたい」
寺社仏閣や花街などの需要のほか、土産物としても人気が高いローソクですが、新型コロナウイルスの影響で法事の自粛にインバウンド需要の大幅減少と厳しい経営状況にあります。田川社長は今回の『ディズニー』ブランドとのコラボが和ろうそくを手に取るきっかけになり新しい客層の獲得につながればと期待しています。
(中村ローソク 田川広一社長)
「ディズニーってすごいじゃないですか全世界だから。絵の描いたろうそくは、インテリアなんだというのを全世界に知ってもらうビックチャンス。とてもありがたい」
一方で、商品を監修するウォルト・ディズニー・ジャパンも長い歴史のある伝統品とコラボすることでミッキーの新たな魅力を発信できると意気込みます。
(ウォルト・ディズニー・ジャパン 井原多美さん)
「新しい解釈、新しい視点で我々のキャラクターを、またさらにこの先100年も200年も愛されるキャラクターでいたいなと」
商品は伝統工芸メーカーのショップのほか、ディズニーのオフィシャルサイトなどでも販売される予定で、新型コロナウイルスの影響を受ける伝統工芸にとって新しい挑戦となりそうです。