9月29日は「9(来る)」「29(福)」。
この語呂合わせから「招き猫の日」とされています。
平成7年(1995)9月29日に、「日本招猫倶楽部」によって制定されました。
京都に、日本最古といわれる「招き猫伝説」が残るお寺があるのをご存じでしょうか?
三条大橋の東詰、慶長16年(1611)開創の「檀王法林寺(だんのうほうりんじ)」です。
こちらにまつられている神様は「主夜神尊(しゅやじんそん)」。
もとの名前を「婆珊婆演底主夜神(ばさんばえんていしゅやじん)」というそうです。
「主夜」が「守夜」に転じて、盗難や火災、悪夢など、夜を守る神様として信仰されてきました。
そして、古来より主夜神尊のお使いとされてきたのが、黒猫です。
主夜神尊をまつる社寺は珍しく、さらに黒猫を神様のお使いとするのはここだけなのだとか。
檀王法林寺では、主夜神尊のお使いである、右手をあげた黒い招き猫もまつられています。
江戸時代の中期ごろには、主夜神尊の銘を刻んだ招福猫が作られていたといわれているそう。
黒猫が右手を上げた姿で、檀王法林寺が"黒い招き猫"の発祥の地ともいわれています。
現在の一般的な招き猫は、右手は金運、左手は千客万来や商売繫盛を呼び込むとされていますよね。
当時は、檀王法林寺を真似て「右手招福猫」を作ることが禁止されていたとか。
それほど霊験あらたかで、人々の信仰の厚い招き猫だったといわれています。
秘仏の主夜神像は、例年、12月の第1土曜日の「招福猫・主夜神大祭」でご開帳されます。
当日、参拝者には主夜神尊のお札と、江戸時代の後期の招き猫の復刻像が授与されるそうです。
※2020年の「招福猫・主夜神大祭」の斎行は未定です。
境内の本堂では、日本各地から奉納されたという招き猫もたくさん展示されています。
庫裏(寺務所)では、黒い招き猫やお守り、御朱印など、主夜神尊にまつわる授与品も。
お財布用の小さな招き猫や、猫おみくじ付きの招福猫飴、招き猫の御朱印帳なども授けられます。
遠方やこのご時世で参拝が叶わない人には、郵送による授与も受け付けられていますよ。
詳細は檀王法林寺の公式ウェブサイトで確認してくださいね。
檀王法林寺(だんのうほうりんじ)
京都市左京区川端通三条上ル法林寺門前町36
地下鉄三条京阪駅・京阪三条駅から徒歩すぐ
※本堂の拝観は300円(緊急事態宣言の発令中は拝観できません)。
※庫裏(寺務所)は法務などにより閉鎖されている場合があります。事前に確認してください。