京都は花盛りで、あちこちが桜色に染まっています。
京都を代表する伝統工芸品「西陣織」の産地として知られる、西陣エリア。
なかでも堀川通の寺之内あたりは、心静かにゆっくり拝観できるお寺が建ち並んでいます。
今回は、隠れた桜の名所「妙顯寺(妙顕寺)」と「妙蓮寺」をご紹介します。
妙顯寺は、元亨元年(1321)に洛中最初の日蓮宗道場として創建されたと伝わる古刹。
山門前や境内を八重紅枝垂れ桜やソメイヨシノが彩り、見事な春景色が広がっています。
とくに本堂裏の庫裡(くり)や方丈近くで見られる桜は、ハッとするほどの美しさ!
大半が樹齢100年ほどといわれる桜は風格が漂い、圧倒的な存在感を放っています。
妙顯寺では、4月11日(日)まで「春の特別公開」が開催中です。
尾形光琳の屏風絵がモチーフの「光琳曲水の庭」など、広々とした境内は見どころが満載。
青空に映える桜はもちろん、日没後はライトアップされる夜桜も拝観することができますよ。
続いては、妙顯寺から堀川通を挟んで西に進んだ先に建つ「妙蓮寺」。
こちらでは「特別公開」が行われています。
「京の冬の旅」非公開文化財の特別公開の一環で、3月31日(水)まで公開期間を延長。
インターネットでの予約優先制で、当日空きがある場合は予約なしでも拝観できるそう。
期間中は、桃山時代に活躍した絵師・長谷川等伯とその一派による絢爛豪華な障壁画を公開。
独特の様式美で描かれた「鉾杉画」「柳図」「松桜図」や、「十六羅漢の庭」を鑑賞できます。
妙蓮寺は、永仁2年(1294)、日蓮大聖人の遺命により日像聖人が創建した本門法華宗の大本山。
本堂前の「御会式(おえしき)櫻」は、毎年秋から春にかけて咲き続ける珍しい桜です。
御会式櫻が咲き出すのは、日蓮大聖人が入滅したとされる10月13日ごろ。
満開を迎えるのは、お釈迦様の誕生日の4月8日ごろといわれています。
秋に咲く花は小ぶりですが、春は大ぶりの花が咲き、ソメイヨシノとの競演も見事です。
日蓮宗 大本山 妙顯寺(にちれんしゅう だいほんざん みょうけんじ)
京都市上京区寺之内通新町西入ル妙顕寺前町514
市バス停堀川寺ノ内下車、徒歩5分
妙顯寺 春の特別公開
期間:3月22日(月)~4月11日(日)
時間:10時~16時(日中)/18時~20時(夜間)
特別拝観料:日中・夜間ともに大人(中学生以上)800円 ※小学生以下無料。
詳細は妙顯寺の公式ウェブサイトなどで確認を。※電話での問い合わせは避けてください。
本門法華宗 大本山 妙蓮寺(ほんもんほっけしゅう だいほんざん みょうれんじ)
京都市上京区寺ノ内通堀川西入ル
市バス停堀川寺ノ内下車、徒歩3分
妙蓮寺 特別公開
期間:3月1日(月)~3月31日(水)
時間:10時~16時30分(16時受付終了)
拝観料:大人(中学生以上)700円/小学生300円
詳細は「第55回 京の冬の旅」(京都観光Navi内)で確認を。