BLOGまち歩き2021.02.04

聖護院門跡の「法螺貝(ほらがい)みくじ」

神社やお寺へお参りする際、おみくじを引くのを楽しみにしている人も多いですよね。

陶器製の縁起物の中に入ったおみくじなど、集めたくなるものもたくさんあります。

私のお気に入りは、修験道の寺・山伏の寺として知られる「聖護院門跡」のおみくじ。

寺紋であり、山伏が立てる(鳴らす)「法螺貝(ほらがい)」がモチーフになっています。

山伏(やまぶし)とは山にこもって厳しい修行をする僧のことで、法螺貝は山伏の象徴。

日本では、法螺貝はお釈迦さまの説法を知らせる法具として使用されてきたとか。

仏の説法と同じ音色は、聞く人のさまざまな災難を取り除いてくれるといわれています。

おみくじを読んだあとは、厄除けや魔除けのお守りとして玄関などに飾るとよいそうですよ。

法螺貝を実際に立てる(鳴らす)ことはできませんが、独特のモチーフに心が動かされます。

※「法螺貝みくじ」は、聖護院門跡の特別公開などの際に授与されます。

聖護院_リサイズ3.jpg

聖護院門跡は、寛治4年(1090)に増誉(ぞうよ)大増正によって開基された本山修験宗総本山。

修験道は、約1300年前に役行者神変(えんのぎょうじゃじんべん)大菩薩が開いた宗旨です。

明治期まで皇族が住職を務めた門跡寺院であり、寺紋に菊の紋と法螺貝があしらわれています。

さらに、明治期まで聖護院門跡の西側にあったといわれるのが「聖護院村」。

この村で作られた大根やカブ、八ッ橋には「聖護院」の名前が与えられたとか。

聖護院大根と聖護院カブは冬の京野菜、聖護院八ッ橋は京銘菓として今やすっかりおなじみですね。

聖護院門跡のすぐ近くには聖護院八ッ橋総本店があり、聖護院は一帯の地名にもなっています。


聖護院門跡(しょうごいんもんぜき)
京都市左京区聖護院中町15
市バス停熊野神社前下車、徒歩3

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