BLOGまち歩き2020.12.07

関西の「ラグビー第一蹴の地」

12月7日は「ラグビー国際試合記念日」。

関西の「ラグビー第一蹴の地」が、下鴨神社(賀茂御祖神社)・糺の森にあります。

明治43年(1910)、関西で初めてラグビーの練習が行われたという「雑太社(さわたしゃ)」です。

当時、国内で唯一のラグビー部を持っていた慶応義塾生(現在の慶應義塾大学)。

彼らからラグビーを伝授されたのが、旧制第三高等学校(現在の京都大学)の生徒だったとか。

その練習の際に、初めてラグビーボールが蹴られたのが、雑太社前の馬場。

これは、「第三高等学校嶽水会蹴球部」が結成されるきっかけにもなったといわれています。

翌年には、ラグビーの国内チームで初の慶應義塾と旧制第三高等学校の公式試合が行われました。

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もとは京都御所の鎮祭社として、鴨社神舘御所内の雑太という字地にまつられていたという雑太社。

現在の社は、平成29年(2017)に式年遷宮事業の一環で再興されたものです。

御神祭「神魂命(かんたまのみこと)」の「魂」が「玉」に通じるとして、ラグビー関係者の祈願所に。

絵馬はもちろん、お賽銭箱や鈴もラグビー型なのがユニークですよね。

ラグビー型の絵馬は、雑太社の南にある河合神社の授与所で手に入れることができますよ。

河合神社は「サッカー必勝の守護神」、下鴨神社は新春の神事「蹴鞠はじめ」でも知られています。

神魂命は、サッカーや蹴鞠の神様「大伊乃伎命(おほいのきのみこと)」の先祖だそうですよ。

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昭和44年(1969)に、旧制第三高等学校の蹴球部OBによって「第一蹴の地」の記念碑が建立。

石碑にはラグビーボールの模様も施され、全国からラグビー関係者が参拝に訪れています。

第一蹴から110年が経った今、まさに「第57回 全国ラグビー大学選手権大会」の真っただ中です。

関西大会では同志社大学が2位、京都産業大学が3位となり、12月13日(日)に行われる3回戦へ。

ラグビーの聖地より、それぞれの大学チームの健闘を祈りたいですね。


雑太社(さわたしゃ)
京都市左京区下鴨泉川町2‐21(下鴨神社・糺の森内)
市バス停下鴨神社前下車、徒歩3分または糺ノ森下車、徒歩6分


※残念ながら、同志社大学はラグビー部員の新型コロナウイルス集団感染のため、全国ラグビー大学選手権大会の3回戦出場は辞退となりました。

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