BLOG京の会長&社長めし2022.02.19

ジャパンリスクマネジメント株式会社の社長が通う店「子鴨(こがも)」

京都にある会社の会長&社長は、どんな店でどんな料理を食べているのでしょうか? 彼らが通う一見さんお断りの超高級店から大衆店までご紹介する【京の会長&社長めし】。今回はジャパンリスクマネジメント(株)社長の竹内秀興さんが通う「子鴨」です。

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■竹内 秀興(たけうち ひでおき)さん

ジャパンリスクマネジメント株式会社 代表取締役社長
1981年生まれ 京都市出身
2004年 滋賀銀行入行
2008年 ジャパンリスクマネジメント株式会社入社
2016年 専務取締役
2019年 社長就任

当社は、リスク管理と保険コンサルティングの専門企業として、1948年に創業。
1968年には、生損保共に扱う総合代理店としてお客さまのリスクを総合的にお守りする体制に。
「事故時の安心」と「長期間にわたる安心」をお届けし、京都大阪を中心に法人約1,000社、個人約9,300人とお取引をさせて頂いています。

最後の晩餐は、かつて西大路御池にあったイタリアン「トラットリア カロ」のニンニクたっぷりのパスタ「ガーリックガーリック」。

名物の馬刺しや鴨のたたきをはじめ、職人の技が冴える自慢の味を京滋の美酒と

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「私は経営者仲間の先輩や後輩に誘われて食事に行くことが多いのですが、連れて行ってもらうと、やっぱり祇園の割烹や寿司、焼肉などが増えてくる。だから、自分で店を選べるときは街中のこういうカジュアルな店に行きたいと思って使わせてもらっています」(竹内さん)

三条河原町交差点に近い三条通と龍馬通をつなぐ路地裏に、竹内さんお薦めの「子鴨」がある。ここでは馬肉と鴨肉、京野菜に特化し、京料理の技で仕立てたメニューを提供し、好評を博している。馬肉といえば、高たんぱく、低脂質、低カロリーのヘルシーさで人気が高まっている食材。竹内さんも高品質で美味しい馬肉料理を目当てに通っているという。

「2015年の秋頃、経営者の友人の紹介で行ったのが最初だったと思います。私は馬刺しなど生肉が好きなんですが、当時京都では食べられる店があまりなくて、馬刺しが食べたくなったらここに、という感じで行き始めました」(竹内さん)

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店内は6席の一枚板のカウンターに2人掛けと4人掛けのテーブルの小さな空間だが、窮屈な感じはなく、くつろげる雰囲気だ。
名物の馬刺し盛り合わせ、京鴨のたたきなど、馬肉や鴨肉が焼き物や造りで味わえるほか、季節野菜を使ったサラダや天ぷら、焼きびたし、生麩・生湯葉料理などがあり、冬場には鴨鍋も登場する。

「馬や鴨などのジビエが食べられて、しかも野菜まで美味しいというのがポイント高いです。コースもありますが、私はいつもアラカルト。まず馬刺しの盛り合わせを頼み、あとは一緒に行く人に選んでもらう感じです。私が選ぶと、生ものばかりになっちゃうんで(笑)。馬刺しの味は熊本で食べるものにも引けを取らないと思います」と、竹内さん。
また、マラソンランナーでもあり、普段から体重管理に気を遣う竹内さんにとって、カロリーを気にせずいくらでも食べられることも大きいようだ。

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店主の青木泰樹さんは、祇園の老舗などで5年間、京料理の修業をした後、大阪の飲食店経営の会社に就職。そこで串焼きや鍋などの店舗の運営、馬肉焼肉店「けとばし屋チャンピオン」の立ち上げ、店舗展開などに携わってきた。そして独立して地元京都に戻り、2013年7月に「子鴨」を開いた。
「京都の職人として生きていきたいという思いがあり、身に着けた能力と経験を生かしながら、小さな京都らしい職人のお店をつくろうと考えた」という青木さん。京料理の伝統的な技術でほかにない個性的な素材を扱いたいと考え選んだのが、馬肉と鴨肉だった。
「肉の京料理をやりたかったんです。馬肉は美容・健康にいいし、何より肉として美味しい。牛肉よりあっさりしているので、やりたい料理の表現には最適の素材だと思ったんです。また鳥類のお肉も使いたかったので、京都の料理人として鴨を選びました」

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「本物の素材、本物の技術による高品質な味、料理を目指しています」と、青木さんは話す。
馬肉は、「馬業界の最大手であり最高峰」の熊本の「千興ファーム」と専属契約し、最高グレードの肉だけを入れている。そして鴨肉は、味、食感、香りにすぐれ、京料理に最適な京都産ブランド鴨の「京鴨」を。野菜は京野菜や近江野菜を農家や直売所に毎朝赴き、吟味して仕入れているという。

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馬の生肉は牛以上にデリケートだという。馬肉の扱い方を熟知しているからこそ、その魅力を引き出せる。
「牛レバーと変わらないぐらいの感じで食べられて、美味しい」と、竹内さんお気に入りの「極上生レバー」1200円は、馬肉特有の甘味とこりっとした食感が楽しめる。※数量限定。入荷がない場合もあり

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野菜料理も出色。竹内さんのお薦めは、「朝獲れ新鮮野菜サラダ」1400円。美しくカットし、彩り豊かに盛った20種以上の旬の野菜は、甘く濃厚で力強い。醤油やみりん、ワイン、オリーブオイルなどを使ったドレッシングも、野菜の味を絶妙に引き立てている。
「こんな美味しいサラダ、あまり食べたことがない。みずみずしくて、飲み疲れしている中でも食べてホッとできるメニューです」(竹内さん)

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「馬や鴨と同様、野菜も最高級の扱いをしています」と青木さん。窓際には白菜、ニンジン、小かぶなどさまざまな野菜が。飾りで置いているのではなく、食べ頃になるまで毎日位置や角度を変えながら寝かしているそうだ。

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力を入れているのはワインと日本酒。料理との相性を踏まえ、ワインはほぼイタリア産をメインに70種程、日本酒は京都と滋賀の酒15~20種程をセレクト。

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竹内さんが気楽な仲間とよく利用するというテーブル席。
「この店の気に入っているところは、気楽に飲めるところ。居心地が良くて、いつも美味しい料理を食べながらしょうもない話をして、べろべろになるまで飲んでいます(笑)。また、私は仕事で人と接することが多い分、店ではあまりしゃべりかけられたくないタイプ。ここは無駄にしゃべりかけず、ひっそりしといてもらえるのもいいんです」(竹内さん)

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「うちが店としてこうしていきたいというところが、竹内さんにも伝わって使っていただいているのはうれしいですね」と、青木さん。
程よいきっちり感と、肩ひじ張らないカジュアルさを併せ持つ同店。お客それぞれに合わせた対応で心地よく過ごせるのも、魅力の一つ。素材に誠実に向き合って作る料理とアットホームな雰囲気で、ファンのお腹と心を満たしていく。

予算は飲んで食べて8000円~1万円程度。

撮影 エディ・オオムラ  文 山本真由美

■子鴨

京都市中京区河原町三条下る大黒町46--1
075-746-4973
営業時間 18時~22時(LO21時30分)
定休日 月曜
※営業時間は状況により変更の場合もあり
https://ko-gamo.com/