BLOG京都美酒知新2022.02.27

カクテルが飲みたくなる話「ホットウイスキー」

ウイスキーなどお酒には、歴史や醸造の苦労話などさまざまな物語があります。「京都美酒知新」では、カクテルとウイスキーにまつわるお話をご紹介していきます。 美しいカクテルをつくり、解説してくださるのは、全国にファンのいる名バーテンダー 「K6」の西田稔さんです。このお話を読むと、カクテルが飲みたくなるに違いありません。

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■西田稔(にしだみのる) 

京都木屋町二条「Bar K6」、「cave de K」、「keller」のマスターバーテンダー。
2020年開業の「ザ・ホテル青龍 京都清水」内の「Bar K36」を監修。自らもカウンターに立つ。
京都生まれ、同志社大学卒業後、東京のバーで経験を積み、1994年に「Bar K6」を開業した。シャンパーニュの将校、グラッパの騎士、クリュッグアンバサダー、ウイスキーコンテスト審査員

ホットウイスキー
カクテル言葉「静寂」

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ウイスキーにはストレート、ロック、ソーダ割などいろいろな飲み方がありますが、そんな数ある飲み方のなかで、肌寒い時期などにおすすめなのが「ホットウイスキ―」です。

温めたグラスにウイスキーを注ぎ、その上からお湯を注ぐのが一般的ですが、ここではもう少し手間暇をかけて美味しくするホットウイスキ―の作り方をお教えします。
まず準備するのは、九州で焼酎のお湯割りに用いる「黒じょが」という酒器。これがない場合は、手鍋でも大丈夫です。
「黒じょが」にあらかじめつくっておいたウイスキーの水割りを入れ、火にかけてゆっくり温めるという方法です。

お湯を注ぐよりは手間がかかりますが、こうしてつくると驚くほど美味しくなる。まさに目からウロコの美味しさなのです。

まだまだ肌寒い日もあります。
シェリー樽が香る温かなウイスキーで心身を温めてください。

カクテルレシピ

カラバン・ソリスト・シェリーカスク 40ml
ミネラルウォーター 120ml

3月のウイスキー

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カラバン・ソリスト・オロロソシェリーカスクトレングス

台湾のウイスキー・カバランが世界中で注目されるきっかけになったのは、2010年1月にスコットランドのエディンバラで開催されたウイスキーのブラインドテイスティングイベントでした。

このイベントは世界的なウイスキーブームにのってイングランドでも100年ぶりにウイスキー蒸留所が創業したことを受けて行われたもの。バーンズ・ナイト(国民的詩人・ロバート・バーンズの誕生日)に、イングランド産のウイスキーとスコッチなどを比べてみようと開催されたものでした。

驚いたのは、このイベントに出品していたカバランが、評価点数で他の蒸留所を引き離して圧勝したことです。ニュースは瞬く間にウイスキー界に広まり、「KAVALAN」の名を世界中に広めたのでした。

以降、カバラン蒸留所は世界中から調達した多彩な樽でシングルモルトを熟成させ、次々と世にだしていきます。樽はバーボンカスクやシェリーカスクはもとより、ワイン、ブランデー、ポート、ラムにまで及びました。なかでもシェリーはオロロソ、フィノ、アモンティリャード、マンサニージャ、モスカテルなど、まるで華かな錦絵のようにバラエティーに富んだものでした。

今回は、私が直接台湾に足を運んで選んだひと樽をご紹介しています。
ホットウイスキーで豊かな香りを愉しめます。

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■Bar K6

京都市中京区木屋町二条東入ル ヴァルズビル2F
075-255-5009

撮影:ハリー中西