こんにちは。 京都在住のでぶっちょフリーランスライター・泡☆盛子です。 このコーナーでは京都の街で私が「もっと太ってもかまわないから食べたい! 行きたい!」と思う旨きもの・良きお店をご紹介します。 今回は、残暑の今、行くべき理由がある3軒をピックアップしました。 料理のジャンルもエリアもさまざまな3軒。さて、それぞれの理由とは???
入れなくなる前に初訪問すべし! 大注目の路地奥新店『おおはし』
今年7月末にオープンするやいなや、各所で「もう行った?」「めっちゃよかったで」という会話が飛び交った『おおはし』さん。
私も友人と共にお邪魔して、秒速でファンになってしまいました!
丁寧に作られた和食ベースのお料理を気軽に楽しむことができ、ご主人の接客やお店の雰囲気も心地よくて「また来たいっ」と強く思ったのです。
場所は三条会商店街から猪熊通を下がった住宅地の中。
先日ご紹介した『食堂酒場たなか』さんの斜め向かいくらいにあります。
提灯を目印に、民家の間に延びる細いアプローチを奥へ。
京都らしいロケーションにわくわくします。
まっさらな暖簾がお出迎え。
訪問時はほかのお客さんがいらしたので撮影できませんでしたが、店内は厨房を囲む形でL字型カウンター(椅子有)があり、その背後にはドラム缶をテーブルにした立ち飲みコーナーも! もちろんどちらでも同じメニューを楽しめます。
最初に頼んだ「ちょこっとずつ盛り」。その日のおすすめを文字通りちょこっとずつ味わえる酒飲み泣かせの前菜。大皿で盛り合わせかと思いきや、人数分にちゃんと分けて盛り込んでくれていました。もう、この時点で大好きっ! これで生ビール2杯いけちゃいました。
カンパチのごま和え。お魚は日によって替わるようですが、このごま和えは外せない。
白黒2色のごまの香ばしさと青ネギの風味がたまりませ〜ん。
ご主人も酒飲みにちがいない、と確信。
和食一辺倒ではなく、洋テイストのお料理もあります。
パクチーサラダは海苔とナッツっぽいトッピングとマイルドな酸味のあるドレッシング
とても上品で、このてんこもり状態があっという間に更地のようになりました。
レモンサワーはクラッシュドアイスで爽やかさ倍増! まだまだ暑い京都の夜に嬉しい。
後半は揚げ物で。割烹張りの美しい仕事を施されたキス天。薄衣が技アリって感じですね。
こちらはドカンときます。ビールのクチに戻らせてくれたチキン南蛮〜。ふんわり衣の中に包まれたジューシーな鶏肉をあぢぢぢーっと言いながら頬張り、生ビールをギュイッと。ぷっはー、幸せ。幸せだったよあの瞬間の私は間違いなく。さっぱりめのタルタルソースも美味しかったなぁ。
この日は開店と同時にお邪魔したのですが、あれよあれよという間にカウンターも立ち飲み席も埋まっていきました。近所のおっちゃんから、会社帰りの仲良しグループ、木屋町っぽいおしゃれカップルなど客層も幅広い。
一人で調理と接客をこなすご主人は控えめにいってもかなり大変そうでしたが、ジョッキが空になるとさりげなくおかわりを聞いてくれるし、ほろ酔いなおっちゃんのライトな絡みにもいい笑顔で応えるし、で実に爽やかなお仕事っぷり。
そりゃみんないい顔で飲んで食べてるわなぁ。また来たくなるわなぁ。
というわけで、もうすでにリピーターを掴んでおられるお店ですが、本気で入れなくなる前にまずは一回行ってみてください。
最寄駅の地下鉄東西線二条城前駅や阪急の四条大宮駅からは徒歩10分強ですが、暑さが和らぎつつある頃なら心穏やかに向かえるはずです。
■おおはし
京都市中京区三条猪熊町626-1
075-406-7201
17:00~翌2:00
不定休
9月末まで! 鴨川を見下ろしビール&肉!『焼肉の名門 天壇 祇園本店』の鴨川スカイBBQガーデン
こちらはこの時季ならではのお楽しみ。人気焼肉店の屋上にあるビアガーデンです。
毎年期間限定(2019年は4月25日〜9月30日)でオープンする『焼肉の名門 天壇 祇園本店』の鴨川スカイBBQガーデンは、オープンエアの屋上で美味しい焼肉とビールが味わえるこの世の天国。
ここに行かずに私の夏は終わることはできません。
スタイリッシュなオープンエア空間。昔ながらのビアガーデンのようにギラギラな照明は不在、控えめな灯りが四十路の身にはとても嬉しい。
鴨川ごしに川床や先斗町、木屋町の景色を遠望。視界を遮るものがないのでビルの向こうに浮かぶお月様も見放題です。解放感ある〜〜〜。
さて、こちらのBBQガーデン。通常の店舗とは営業スタイルが異なるためまず簡単にシステムのご説明をば。
- 営業は夜のみ。17:00~18:00または20:15~20:45 にスタートする2時間制。
- 料理は「天壇BBQコース」「天壇焼肉コース」「サムギョプサルコース」が各5000円、「プレミアム焼肉コース」が7000円でいずれも100分フリードリンク付き。
- 雨天中止。食事途中で雨が降った場合は返金なしなのであらかじめ納得の上訪問を。ちなみに私は傘をさしながら根性で乗り切ったことがあります。
私のおすすめはいろいろな食材が味わえる「天壇BBQコース」。
2019年8月現在は、以下のような内容になっています。
- ミスジステーキ
- 熟成ロース
- 中落ちカルビ
- 鶏肉
- 粗挽きウィンナー
- 焼野菜のチーズフォンデュ
- じゃがバター
- ホットドッグ
- おにぎり
- 焼マシュマロ
- 枝豆
ひゅ〜! 盛りだくさ〜ん!
こんな感じでど〜んと出て来ます(写真は4人前)。これを好きなように焼いて食べて飲むだけ!
フリードリンクはすべてセルフサービス。アサヒスーパードライの生ビール(黒ビールもあり!)を始め、サワー、焼酎、ワイン、スパークリングワイン、ウイスキー、カクテルなどが好きなだけ、好きなように飲めてしまうのです。はぁはぁ。
開始早々にハイボールを作る友人。頼もしい。
生ビールはオートサーバーが美味しくいれてくれるのもポイント!
グラスをセットし、スタートボタンを押すと......
グラスが斜めに寝かされ、ビールがしゅごーっと注がれます。
後半にはきめ細かい泡がそっと注がれ、優しくビールに白い冠をかぶせます。
はい美味しいーーー!
ジョッキほど容量が多くないので、冷たいうちに飲みきってお代わりできるのも嬉しいポイント。そうですね、ここだけの話、ビールだけで8杯はいただきましたね、この日は。
ゲスを承知で申し上げますと、店で生ビールを飲むと安くて1杯500円。これを計算するとお肉代はほぼ払っていないも同然......。あわわ、申し訳ないやらお得感に痺れるやら。
ロースターで煙を上げる肉の姿さえもおつまみに!
肉は備品のキッチンばさみでひと口大に切ってから焼くと食べ(つまみ)やすくてよござんす。
焼肉以外にもチーズフォンデュやホットドッグも味わえるのがこのコースの魅力!
ホットドッグに焼き野菜用のパプリカをあしらったりするアレンジもまたオツなものです。
ここ数年、こちらのBBQガーデンに通って体感したのは「行くなら9月がベスト!」ということ(個人の感想です)。5、6月は意外に肌寒い日があったり、梅雨で直前まで予定が組めなかったりでハラハラすることが多く、7、8月は京都の酷暑の余韻が夜まで続くこと山の如し。もちろんそれぞれにシチュエーションを楽しめばいいのですが、9月は暑さも和らいでくるし雨も振りにくくてイイ!
あとひと月ほどの開催期間にぜひ、この素晴らしい肉&ビールを再度楽しみに行こうと思っています。
■ 焼肉の名門 天壇 祇園本店 鴨川スカイBBQガーデン
京都市東山区宮川筋1丁目225
075-551-4129
17:00〜、20:15〜の2時間制(詳細は本文をご参照ください)
雨天休
※本フロアは毎年期間限定でオープンするフロアです
『トラモント』の夏限定の冷製パスタが激ウマなんです!
京都の食いしん坊達の間で絶大な人気を誇るクラシカルなイタリア料理店『トラモント』。
名物は約20種類が揃うパスタで、そのどれもがご主人が独学で作り上げたレシピによるものだそう。
私は昼間にパスタを1品いただく形でしか利用したことがなかったのですが、常連である友人に「それは損してる! トラモントはディナーであれこれ食べるのが正解!」とハナイキ荒く説教(?)され、先日初めてディナーに行ってみました。
そしたら!
まったくもって友人のいう通りでした......。
これまで損してた私。もっとあれこれ食べるべきやったんやここでは......。
この通路の奥にあんな美味しいパスタが待っているとは、素人には想像しがたいかも。
店に入ったことはなくてもこの看板に見覚えがある人も多いかと。
うっかり予約を忘れて友人と現地で待ち合わせたら、なんと満席!
「ディナーは予約必須っていうのも言わなあかんかったね。いつもこうやねん」とのこと。今後肝に命じます!
ちょうど席を立つ方々がいて、運良く入れることになりました。
皆様方におかれましては、事前の予約をお忘れなきようお伝え申し上げます。
ビール&白ワインで乾杯して、前菜からスタート!
蛸のやわらか煮。ノンストレスで嚙み切れるタコにさっぱりドレッシングが好(ハオ)!
鳥の内臓煮込み。コリコリ、ねっとり、ふわふわ。いろんな部位が味わえてこれまたワイン泥棒なひと品。
このほかにもカプレーゼなどの前菜をいただき、パスタの部へ移行。
まずは、これを待ちわびる常連客も多いという夏期限定の逸品。
冷製トマトのパスタ。
ひゃー! 美しい!
頃合いに熟したトマトをまるまる2個分(写真は大盛りなのでたぶんそれ以上)使ってあります。トマトの酸味にパンチを加えるニンニクの香り、氷水でギュッと締められたパスタの食感、時折感じるバジルの涼味。シンプルながら完璧なバランスです。ブラボー!
これはぜひとも食べるべき!
提供は9月頃までとのことですので、急いで目指してくださいね。
ほかにもまだまだ美味しいパスタがあります。
魚介類のブランデー風味 リングイーネ。こっくりとしたクリームソースにぷりっぷりの魚介。ワインのボトルを追加せざるを得ません。
娼婦のスパ(プッタネスカ)。このシンプルなトマトソースがしみじみと旨い。オリーブやケッパーの酸味、アンチョビの塩気もうまいこと活きてます。
ボンゴレビアンコ。アサリの実の詰まりっぷりを見ていただけたらわかるように、素材もいいものを使っておられます。それでいてお値段はごくごくリーズナブルなのだから素晴らしい。ちなみにこのボンゴレビアンコ、大盛りで1000円です。いいのかな......。
締めにはピッツァも。香り高い生地が専門店さながらの美味しさで胃袋がぎゅんと広がりました。たまらん。
最後はもう笑ってしまうほど、出てくるものすべてが美味しくて感動ものでした。
調理は基本的にご主人一人で手がけておられるため、満席時などは少し待つことがあるかもしれません。前菜をつまみながらゆったりと待つのが吉です。
冷製パスタをはじめなるべく多くの種類を食べてほしいので、最大限にお腹を空かせてどうぞ。
■トラモント
京都市中京区榎木町97
075-256-1917
11:30〜14:30、18:00〜20:30
日曜、第2•4水曜休
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夏の終わりの「今」、行っていただきたいお店、いかがでしたか?
いつも以上の熱量と写真の量で私の思い入れが伝わったかと思います。
生きているだけで毎分2リットルの汗をかくようなでぶには辛い辛い夏も終わりに近づき、快適に行動できる日が増えてくるとついテンションも上がってしまうんです。 とはいえ、この好きなお店を訪問する時は嬉しさで体温も上昇しまくること必至。 残暑の頃にも赤ら顔で飲みつづけてしまって堪忍え〜〜〜。と先におことわりしておきますね。