BLOG京都美酒知新2021.08.31

カクテルが飲みたくなる話「シャンパーニュ・ジュレップ」

ウイスキーなどお酒には、歴史や醸造の苦労話などさまざまな物語があります。「京都美酒知新」では、カクテルとウイスキーにまつわるお話をご紹介していきます。 美しいカクテルをつくり、解説してくださるのは、全国にファンのいる名バーテンダー 「K6」の西田稔さんです。このお話を読むと、カクテルが飲みたくなるに違いありません。

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■西田稔(にしだみのる) 

京都木屋町二条「Bar K6」、「cave de K」、「keller」のマスターバーテンダー。
2020年開業の「ザ・ホテル青龍 京都清水」内の「Bar K36」を監修。自らもカウンターに立つ。
京都生まれ、同志社大学卒業後、東京のバーで経験を積み、1994年に「Bar K6」を開業した。シャンパーニュの将校、グラッパの騎士、クリュッグアンバサダー、ウイスキーコンテスト審査員

シャンパーニュ・ジュレップ
カクテル言葉「楽天的」

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シャンパーニュにクレームドカシスを合わせるキールロワイヤル、ブルーキュラソーを合わせるシャンパン・ブルースなどシャンパンのカクテルは、たくさんあります。
それぞれ彩も美しく華やかさもあって、女性好みのカクテルといえるかもしれません。

今回ご紹介するのは、シャンパーニュのカクテルのなかでも爽やかな味わいで、夏にぴったりの「シャンパーニュ・ジュレップ」です。モヒートのシャンパーニュバージョンといわれています。

通常のレシピでは角砂糖を使うところ、「BAR K36」では、上品な甘みの和三盆を用いて、より深みのある味わいに仕上げています。
手で押しつぶして香りをだしたミントと和三盆、ライム果汁を合わせ、シャンパーニュを注ぎます。
ミントの爽やかな香りがシャンパンにうつるとともに、和三盆のまろやかな甘みが広がるカクテルです。

クラッシュアイスがつまったシャンパーニュグラスの中でミントが太陽の光に照らされ、爽やかな輝きをもたらしてくれるでしょう。

カクテルレシピ

シャンパーニュ 120ml
ライム 1/4カット
和三盆 1tsp
ミントリーフ 15枚

8月のウイスキー

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シーバスリーガル ミズナラ12年
シーバスリーガル ミズナラ12年は、名誉マスターブレンダー、コリン・スコットが日本のウイスキーファンのためにブレンドした特別なスコッチウイスキーです。
日本の伝統文化とウイスキーづくりへの称賛を込め、12年以上熟成したモルトとグレーンウイスキーに、日本原産の希少なミズナラ樽でフィニッシュした原酒をブレンドしたのです。白檀が香るようなシーバスリーガル ミズナラ12年は、スコットランドから日本への心を込めた贈り物なのです。
ハイボールにして、ふんわりとした甘さと柑橘系の香り、スムースな口あたりを愉しんでください。

シーバス・ブラザーズ社
1801年、スコットランドでコーヒーやブランデーなどの高級品を扱う店を営んでいたシーバス兄弟がシーバス・ブラザーズ社を創業。
王室をはじめとする富裕層の「より滑らかで豊かな味わいのウイスキーを」という要望に応え、1850年代に、熟成したウイスキーのブレンディングを地下のセラーで始めました。
1900年代初めには初代ブレンダーが世界初の25年熟成のブレンデッドウイスキーを作り、製品名を「シーバスリーガル」と命名。「シーバス」は創業者のシーバス兄弟の名前から、「リーガル」には「王者にふさわしい」「威厳のある」という意味があるそうです。
その後、アメリカへの輸出が始まり、1920年代に禁酒法が施行されるまでアメリカの代表的なウイスキーブランドとして人気を博しました。1938年にシーバスリーガルは世界で初めて「12年熟成」を表示する製品として復活し、現在に至ります。

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■Bar K6

京都市中京区木屋町二条東入ル ヴァルズビル2F
075-255-5009

撮影協力:Bar K36/撮影:ハリー中西