BLOG京のとろみ2021.02.28

「茶の間」のカレー

Byハリー中西

料理を撮影し続け40年。京都の食事情を知り尽くした食いしん坊カメラマンが、好物のとろみ料理を披露する新企画。和食のあんかけ料理をはじめ中華の甘酢餡、カレーうどんやデザートまで。ハリー巨匠撮影、シズル感たっぷりの写真とともにご紹介します。

京都御所の西側に「いのしし神社」として親しまれ、足腰の守護神として有名な「護王神社」がある。
その神社の北側の道、下長者町通りを少し西に進むと喫茶「茶の間」がある。
御婦人おふたりで営業されている喫茶店の店内はソファーから、床、壁、天井などすべてが昭和のまんま。
ゆっくりと時間は流れているのだがモーニングサービスの時間が終わり、ランチタイムに入るとこちらのカレー目当ての客で店内はすぐ満席に。

喫茶店のカレーと舐めてると痛い目に合う。
辛さはマイルド・普通・辛口・大辛まで4段階あって選べるのだが、普通でもかなり刺激的!
辛さに弱くない人でも汗が噴き出すことになり、セットで付いてくるサラダのポテトサラダに救われる(笑)

が、ただ辛いだけではない。
目で確認できる具は牛肉と玉ねぎだけだが奥深いコクがあり、大汗をかきながらもスプーンは止まらない。
しかも、ライスと別々で提供されるポットに入ったカレールーは、サービスでおかわり出来るので違う辛さも楽しめる。
一杯目が普通で二杯目を大辛にするのもいいだろう。

こちらには午後2時過ぎに行かれることをお勧めする。
ランチタイムの喧騒が終わり、ゆっくりとした時間が戻ってくる。
常連のご近所のおばちゃんの世間話と店内に流れるクラシック音楽が、実に心地いいBGMになる。
ただ、カレーが売り切れてしまうことがあるので悩ましい。

ハリー中西

京都生まれ京都育ち ファッション写真を勉強するも食いしん坊が故、料理カメラマンに。好物は茶色い食べ物。とろみストである