BLOG京都グルメタクシー2019.10.25

おいしい京都案内 | グルメタクシーの1日ツアー

By岩間孝志

フランス料理の修業経験を持つ「京都グルメタクシー」ドライバーによる、隠れ家京都グルメ案内【京都グルメタクシードライバー日記】。今回は、グルメタクシーの1日ツアーにご案内。京都の数々の美味しいお店を1日で周ります。

 おはようございます!京都は秋まっしぐら。紅葉の美しい風景に街全体が変わっていきます。そしてやっぱり食欲の秋ですね。さて、本日のドライバー日記は実際の京都グルメタクシーがどのようなものか、リアルな感じでご紹介したいと思います。そして、コラム「グルメタクシーの流儀」を途中でご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

それでは今日も「京都グルメタクシーツアー」出発です!

グルメタクシーの流儀①「グルメコンシェルジュとしてお客様を診断」

 はじめてご乗車頂いたお客様には事前にメール等でお好みをお聞きします。当日コースを決めたい方には、お好みやツアーの趣旨、目的を走行中にお聞きします。できるだけお客様の情報をいただくことで、ニーズにお応えできるよう心掛けます。まずは一か所目の目的地を設定して、そこへ着くまでの車内でお話をお聞きする時間をつくります。

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右が東寺餅 左が亥ノ子餅 どちらを買おうか悩んだときは、両方買いましょう(笑)

800 静まり帰った京都駅からスタートしたグルメタクシーですが、この時間から南区にある「東寺餅」は開店していて、早朝立ち寄れる数少ないグルメスポットの一つです。定休日がなぜか「6」がつく日らしく、店名の「東寺餅」がおすすめです。重力のない生地といいましょうか。フワフワの「赤ちゃんのほっぺ」のような食感。車内で食べてもらいながらお客様の好みをお聞きし、時間を大切に使います。

■御菓子司 東寺餅

京都府京都市南区東寺東門前町88
075-671-7639
7:00~19:00
定休毎月6・16・26日 (日曜日・祝日は営業)

グルメタクシーの流儀②「時間ロスはグルメタクシーの天敵」

 数カ所訪ねる場合は、効率よく回るように心がけます。お客様の要望の場所と自らの情報を加えてめぐっていきます。時にはわらび餅の予約を流れの中で設定し、何気なくその店に立ち寄っていたという感じでご紹介します。朝食も「おいしい」は当たりというのが前提で、さらに次の目的地に最短距離で行けるよう経路の中で設定します。もちろん定休日、営業時間はあらかじめお調べして、時間ロスがなくなるよう配慮します。

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ミックスサンド(トーストバージョン)のほかに生パンバージョンもあります。どちらもおすすめです。

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自家製プリン 古き良きタマゴ感の強い懐かしいグルメ。お母さんの味かもしれませんね。

 900 東京から早朝の新幹線でお越しのお客様。野菜ジュースを飲まれた程度で京都へこられたこともあり、お昼まで時間もあるので、急遽「軽い朝食が食べられるお店」をご案内することとなりました。「やまもと喫茶」は祇園新門前の骨董屋さんや旅館がひしめく場所にあり客層も様々で、祇園の憩いの場として地元の人が集う喫茶店。おすすめは「ミックスサンド」「タマゴサンド」で、生食パンが基本ですが、焼きトーストにして香ばしくつくってもらうこともできます。〆の「自家製プリン」はお腹に余裕があれば是非♪

■やまもと喫茶

京都府京都市東山区白川北通東大路西入ル石橋町307-2
075-531-0109
7:00~17:00 (L.O.16:30)
定休日火曜日

グルメタクシーの流儀③「体を動かして空腹感をとりもどす」

 一日の食べる量は決まっていますね。グルメツアーは日常より若干多めに食べる可能性が高いので「空腹を演出する」といいましょうか、歩くことで体を動かし、より次の食事がおいしくなる流れを作ります。さりげなく、極めてさりげなく、気が付けば「おなかがすいた」というのがベストですね。

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清水寺の4.6(1046)のフロア面積があるといわれている大舞台から見る京都の見事な青空。

グルメタクシーの流儀④「お土産選びも、グルメタクシーにおまかせ」

 京都で美食を堪能した後は、余韻がほしいところです。その日の夜や後日楽しむグルメがあると、京都の思い出が倍増します。道すがらの流れで厳選されたお土産店もご紹介し、おすすめ商品もあらかじめお客様にお伝えしてから入店いただきます。時にはお客様と一緒にお店へ入ることもございます。

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紅葉も桜も美しい青龍殿。京都が一望できます。大隈重信はじめ、著名人も眺めた風景。

 10:00 京都の人気観光スポットである青蓮院門跡の「飛地境内」といわれているのが、こちらの「将軍塚青龍殿」です。東山の頂上にあるので絶景が楽しめます。奈良から長岡へ遷都した桓武天皇は、この山頂から京都盆地を見下ろして、平安京の場所を定めたといわれています。広大な庭園を散歩することが出来、四季折々の草花、樹木が楽しませてくれます。山頂ですが、起伏はそれほどなく一部(鉄筋の展望台)をのぞけばほぼフラットな道です。上から見下ろすこの京都の町に、様々な「おいしい京都」が存在すると思うと楽しくなりますね。

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錦市場の名店「大國屋」 みているだけで食欲がそそられます。旬の魚おいしいですよね。

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「ぶぶうなぎのセット」 小山園の茶葉も使用するので期待度大。帰宅しても錦市場の気分。

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「ぶぶうなぎ」 鰻のうまみと独自の料理技法は限りなく美食の世界へ導いてくれる。

 1100 錦市場にある「大國屋」に到着。お持ち帰りの相談をお客様としたところ、「ご飯が大好き」とお聞きしたので、「佃煮」「漬物」などをご紹介したのですが、その中でもっともお客様の反応が大きかったのがこの「ぶぶうなぎ」。川魚のスペシャリストと呼んでいるこのお店は、鰻だけでなく「稚鮎」「本もろこ」「子もち鯉」など関西の水の拠点、琵琶湖由来のものもあり一般客だけでなく飲食業のプロも買いにくるほど人気です。「大國屋鰻兵衞(おおくにやまんべい)」という二店舗目では、店主が「地焼きうなぎと御竈飯(おくどはん)」を提供、次回のお昼はこちらをおすすめしてもいいでしょうね。錦市場は外国人観光客も増えてきましたが、商店街はいろいろ工夫をかさねて「元祖美食ストリート」として頑張っておられます。ぜひ、立ち寄ってください。

■大國屋

京都府京都市中京区東魚屋町177-2
075-221-0648
9:00~18:00
定休日水曜日

グルメタクシーの流儀⑤「食べたものしか紹介しない、紹介できない」

 あたりまえの鉄則です。けれど、新人のときは過ちを犯してしまいました。飲食店のリストも不十分で観光タクシーとして走り始めたとき、お客様の要望にかなうお店がリストになく、仕方なく「人気店だと思われている」お店にとりあえず急場お連れしました。30分もせずに車に戻られて、「座って5分で弁当がでてきた。出来あいのものを食べたいと言った覚えはない」とおしかりを受けたのです。食べてもいないのに紹介することこそ「最悪のサービス」だったと痛感。それ以来私は日々情報を収集して現在では3500軒以上のお店を食べ歩き、800軒あまりを厳選してご紹介しております。ですが、まだまだ情報は足りないと思い、今でも継続してリストを増やしています。

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 なんともいえないフォルム。ある意味、「いいとこどり」なところがこの料理でしょうね。

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実は「たん義」には季節限定ですが「鱧丼」なるものもあります。真夏にぴったりです。

 1230 錦市場を堪能したのですが、実は商店街の全長は新幹線の長さに匹敵するので、往復すると結構歩いたことになります。そういえばお客様はご飯がお好きだとお土産の時の会話で聞いていました。そうだ、先日行った「たん義」の「かき揚げ丼」をと思いつき、おすすめしました。お客様も即答で、ぜひ!とおっしゃり、祇園に車を走らせます。この「たん義」は親子で切り盛りされていて初代のあと一旦別の方が料理長をなさっていたのですが、いまはお孫さんが継承された貴重なお店です。懐石、弁当物も一通りできますし、通し営業なので昼過ぎでどこも開いてない時間でも食べることができます。

この「かき揚げ」をご覧になって「あれ?」ってなりませんか?(笑) 野菜のかき揚げはしっかりあるのですが、そのあとさらに卵とじになっているのです。香ばしい衣と、まったりとした半熟の卵が混在して、ブログでは「不思議なかき揚げ丼」とタイトルにしているほどレアな食感と味に仕上がっています。と・・・・書いてはみるものの表現しにくいおいしさなので皆さんも是非足を運んでください。お母さんと息子さん、とっても素敵な方なので、話をするだけでも、京都の来たことを実感できます。

■たん義 (たんよし)

京都府京都市東山区西之町210-2
075-561-0446
12:00~21:30
定休日不定休
http://tanyoshi.com/index.html

グルメタクシーの流儀⑥「お客様と職人・料理人との距離を短くする努力」

 タクシーの車内ではおもてなしのトークを精一杯させてもらいます。ご乗車頂いている間も車窓に映る店舗を見ていると自然と会話がでてきます。もちろんお客様からの質問にも受け答えしながら、京都のすばらしさをお伝えしております。そこで私が提案するのが「お客様とお店の人とのつながり」。やはり京都の味や工芸品をご紹介する上で、実際に作ったり、携わったりする方からお話を聞くことは京都をより理解していただくことへの近道だと思っております。その機会を作ることもグルメタクシーの使命だと思っています。「京都知新」はそんな職人さんがたくさん紹介されていますね。是非情報を参考に訪ねてみて直接商品を依頼されたり、お話されたりするとより京都を楽しめます。

 13:30 車内では「おいしかった~」「あのお店のメニューの絵柄、提灯、雰囲気、素敵でした」など、ご感想をいただきながらさらに京都の街を走ります。本日のお客様からは、あらかじめメールでご要望をいただいておりました。予約されたその日からお客様との相談がはじまります。法人タクシー時代はほとんど当日の朝の伝票の詳細だけでスタートしていましたので、事前にお好みのお店を予約することができず、精度を欠いたご案内になったことが多々ありました。今実施している「あらかじめのご相談」はグルメタクシーの武器にもなっています。「おいしいアイスクリームのお店を探してください」とリクエストがあったので、昼ごはんのデザートもかねて、東山七条の「ともみジェラート」に行くことにしました。

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 ジェラートにぞっこんの店主のともみさんは、イタリアで本場のジェラートを学ばれ日本の食材を使って作ったジェラートを広く味を広めたいと思われたそうです。季節ごとの様々な種類のジェラートがあり、食材は、現地までいかれて農家の方々と「どうすればおいしいものができるのか」を共に考えて仕入れるそうです。商品開発、食材調達、販売まですべてお一人でされているので、お客様がいろいろ質問にもすべて答えてくれます。「ジェラート好きなお客様」のときは、話が盛り上がり二つも食べられることもあり、私もうれしくなりました。写真は6月の「イチジク」で材料は、イチジク、水、粗糖(精製していない砂糖)がメインで当然添加物や増粘類も入っていません。イチジク、かじった!という印象が強く非常においしいのです。「丹波黒豆きなこ」「ほうじ茶」「塩甘酒」「苺」「高倉のびわ」(季節限定もあり)など常時10種類ぐらいがあります。ともみさんとしばしジェラート談義に花が咲き、皆さん満足されてお店をあとにしたのでした。

■ともみジェラート

京都府京都市東山区妙法院前側町451-1
075-354-5315
11:00~19:00
定休日月曜日・火曜日(催事等・臨時休業あり)
http://tomomigelato.jp/

グルメタクシーの流儀⑦「季節感を最大限に生かす」

 どうして秋に来られたのか。時として「時間」「季節」を重要視してご指名くださる方もおられます。秋と言えばキノコ類や根菜、ジビエなどの具材や煮込みなど調理法へのリクエストもあります。たとえば「温かい餡かけうどんが食べたい」と望まれる方や、「甘味で秋と言えば栗」という要望も多いので、売り切れ必至の商品はあらかじめ電話でおさえます。商品の予約もグルメタクシーのサービスに含まれています。

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見ての通り「金の実」、うすい糖衣により栗本来のおいしさをダイレクトに感じられる。(通年販売)

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餡子は使用していない栗のあまさだけで勝負している「栗おはぎ」、美味しいお茶とご一緒に。

 1430 大正6年と昭和3年に「天皇陛下お買い上げの栄」を賜ったこともある「京都くりや」。現在は3代目ご主人の山名清司さんがお菓子作りをされていて、「金の実 栗納豆」は自然の風味を生かした看板商品。グルメタクシーをよくご利用いただく常連さんのなかには、秋にはこちらをコースに毎年加えられる方もおられます。和風マロングラッセと言ったらわかりやすいかもしれませんが、この和栗の独特の風味はここだけのものかもしれません。今年は9月中旬から12月上旬の限定販売で、「栗おはぎ」が登場します。口の中で栗のおいしさがにじみ出てとろけます。まさに秋の味です。

■京都 くりや

京都府京都市中京区堀川丸太通油小路西入ル大文字町42-4
075-231-4564
平日8:00~19:00
日祝9:00~18:00
定休日元旦

グルメタクシーの流儀⑧「通常の京都観光もできます」

 グルメに特化しておりますが、実はもともと法人タクシー会社の観光課に所属する観光ドライバーでした。「京都検定」は2級。さらに現在「京都府文化観光大使」を委嘱いただき、京都府の亀岡市、伊根町、向日市、美山町、大原野、八幡市など府内の観光案内も可能です。秋の穴場的な紅葉名所もご紹介しておりますので、せっかくですからここで2か所ご紹介したいと思います。

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こちらのお寺をご存じの方はかなり京都通です。「栄摂院」はカメラ好きの方からの情報でした。

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決して多くはない紅葉。実直で誠実な深紅の輝きは人を立ち止まらせるぐらいの魅力があります。

 15:30 京都市左京区の金戒光明寺(通称黒谷)の小院の「栄摂院」です。戦国武将の木俣守勝によって創建、通常は拝観できませんが、紅葉のシーズンに特別公開される時があります。平日は数人しか観光客がいないこともあり、隠れた紅葉スポットでもありますね。この葉の紅(くれない)が美しさ全開で迫ってきます。

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 1630 もう一つの紅葉のスポットは「北野天満宮」です。菅原道真が祀られていて学業成就の神社として有名です。白梅町ともいわれていて「梅」のイメージがありますね。ここにはお土居という豊臣秀吉がつくった壁があるのですが、そこを下りた「紙屋川」周辺は、夕暮れ時に紅葉が黄金色に見えます。その一瞬をうまく狙うのがプロの観光タクシーの腕の見せ所ですね。実に美しい。この川の両岸を往復すると、いよいよグルメタクシーの終盤を迎えることになります。

グルメタクシーの流儀⑨「黄昏時の癒しの時間をグルメで演出」

 早朝からはじまったグルメツアーのなかで、夕暮れの時間を「癒し」時間と私は呼んでいます。ほっこりしてディナーに行っていただけるよう、カフェやお抹茶の出る寺院などで休憩できるところをおすすめします。おいしい珈琲とおつまみ、抹茶とお菓子、日本茶でほっこりみたいなものもいいですね。

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店主の気持ちが伝わる良質な珈琲。やっぱりいついっても、また行きたくなる味・空間です。

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 1700 「カフェ デ コラソン」は以前御乗車いただいた「珈琲好き」のお客様が、美味しい京都の珈琲を飲みたいとおっしゃったときに、リサーチして発見しました。店主の川口勝さんは、有名店「珈琲屋バッハ」の店長をされていて、その後独立。専用の焙煎機を使い、京都の気候を巧みに察知して、焙煎されています。「コラソンブレンド」をはじめ、デザートの「珈琲ゼリー&ブランマンジェ」や「夏みかんのアーモンドケーキ」(春限定)などもあります。奥様も有名店で修行されていますからお菓子もおいしい。照明が温かく、ぬくもりある暖色の店内は「癒やしの空間」そのもの。夜のお店までの待ち時間にもちょうどいいですね。目の前の焼き菓子をみているとまた食べたくなります♪

■カフェ デ コラソン (cafe de corazon)

京都府京都市上京区革堂町593-15
075-366-3136
09:00~18:30
定休日日曜日、第三月曜
http://cafe-de-corazon.com/

グルメタクシーの流儀⑩「お客様が訪問されたお店をすべて記録に残す」

 御乗車されている間にいろいろなところへ行きますが、そのお店の記録は必ず残します。またそのときお客様が次回に要望された事も記載し、万全な状態で次回のご予約をお待ちします。「お客様ごとの食の記録」はグルメタクシーのもう一つの長所でもありますね。あのとき行ったお店にもう一度行きたい。今回は前回行ったところと違う新たな京都の食に出会いたい。などのニーズにもしっかりお応えできます。ある意味「スルメ」のように「噛めば噛むほどおいしい」のがグルメタクシーです。

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 「高須賀」 私のブログのこの店のタイトルは「ソースの価値を教えてくれる」と書いています。

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ビスク(甲殻類の料理) 乳化が最良の蕪のソース フランス産ホワイトアスパラガス パイ生地

 18:00 お客様とのメールでのやりとりで「最後は京都のフレンチで、落ち着いた空間が希望」というご要望がありました。完全予約制の「高須賀」(タカスカ)を選択しました。この春に地元の食通から紹介された店で、高須賀シェフお1人で提供されるプライベートレストランです。シェフが1人でやっているレストランはほかにもありますが、ここはどちらかというと「1人でしかできない料理」に感じます。単独の感性でしか提供できないグルメは意思統一が必要ですから、かえって1人の方が有利です。ソースの味はもちろん「乳化」「アセゾネ(調味)」が整ったもの。料理にお皿がリンクしているのも興味深い。2階には食後にワインを楽しめるサロンがあります。今日の旅路を復習しながら京都の夜長を楽しめます。

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■高須賀 (タカスカ/髙須賀)

京都府京都市東山区東大路七条下ル東瓦町690
075-366-3136
12:00~15:00(4名以上貸切のみ)
17:00~23:00
定休日水曜日・第1火曜日・第3火曜日
http://www.takasuka-kyoto.jp

 お別れの時がきました。

 お客様とはこのお店の玄関でお別れです。「おいしい京都、楽しめましたよ♪」と微笑んでいただき、お店の中に入っていかれるのをお見送りいたしました。私にとっては、この瞬間が一番嬉しいときです。京都にはまだまだご紹介したいところはありますが、何よりもまずは「お客様がお望みの味」を追求し、情報を提供することが大切。「私のおすすめ」が一番に来ることはありません。あくまでも「グルメコンシェルジュ」の肩書きを忠実に守っていきたいと思います。

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 最後に

 連載開始からちょうど1年が経ち、四季折々の観光とグルメをご紹介することができました。今回で、いったん連載は完了となります。これからも「京都知新」の一員として京都のグルメ、文化、歴史など幅広く皆様にご紹介したいと思っております。掲載記事はいつでもご覧いただけますのでご参考になさってくださいね!是非一度、「京都グルメタクシー」に御乗車くださいませ!1年間、ご拝読の皆様、本当にありがとうございました!

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 「おいしい京都」、今日も探しています!街で見かけたら気軽にお声がけください!いつかまた!

グルメタクシーの流儀 10箇条

①「グルメコンシェルジュとしてお客様を診断」
②「時間ロスはグルメタクシーの天敵」
③「体を動かして空腹感をとりもどす」
④「お土産選びも、グルメタクシーにおまかせ」
⑤「食べたものしか紹介しない、紹介できない」
⑥「お客様と職人・料理人との距離を短くする努力」
⑦「季節感を最大限に生かす」
⑧「通常の京都観光もできます」
⑨「黄昏時の癒しの時間をグルメで演出」
⑩「お客様の訪問されたお店をすべて記録に残す」

 「人が一生で食べる食事の回数を増やすことは容易ではありません。しかし、美味しい料理に出会う機会を増やすことはわずかな努力さえあれば可能なことだと思います。美味しい料理、幸せの時間、京都で探しましょう!」       

京都グルメタクシー 岩間孝志

岩間孝志いわまたかし

1968年・東京生まれ 70年・京都市伏見区に移住 91年・辻調理フランス校へ留学 現地レストラン研修後帰国、京都ホテルグループで勤務。その後タクシー会社勤務、途中バックデザイナーを経てタクシー業界に復帰、2010年・法人タクシーで「京都グルメタクシー」を旗揚げ、2015年・個人タクシーとして独立。著書に「おいしい京都」「もっとたべたい京都」PHP研究所)があり、現在は京都府文化観光大使としてテレビ、ラジオ、雑誌等で活躍している。

京都グルメタクシーブログhttps://archette.exblog.jp/