こんにちは。 京都在住のでぶっちょフリーランスライター・泡☆盛子です。 このコーナーでは京都の街で私が「もっと太ってもかまわないから食べたい! 行きたい!」と思う旨きもの・良きお店をご紹介します。 今回は、夏に行きたい3軒をピックアップしました。 共通点は、「ビールが進みまくる、茶色くて旨いものが名物」ということ。
暑いあっつい京都の夏。
「なぜこんなに暑いのに体についた脂肪は溶けないのか......」なんてせんないことを愚痴りつつたどり着いたお店で、何はなくとも口にしたいのはヒエッヒエのビール!
ゴキューーーッ(ひと口めの幸せを長めに味わいたい)、んっんっんっ(まだ味わいたい)、ぷっは〜〜〜〜という流れを経てやっと人心地ですよ。
五臓六腑がひや〜っとしたところで心穏やかにお品書きに目をやり、頼むべきはそう、茶色いアレ! アレなんです!
わざわざ目指したいアツアツの餃子と唐揚げがある『ミスター・ギョーザ』
こちらは昭和46年から続く餃子専門店。
創業当初から変わらぬ味が魅力で、ご近所さんから遠来の客までが集まり平日も常に満席状態。
お店のポリシーとして、餃子の餡に使うのは国産の素材。
以前取材した時に伺って驚いたのが、キャベツは甘みのある中葉のみを使うと徹底していること。「そんなのお客にはわからないのでは!?」と内心思ったブラック泡ですが、ご主人曰く「キャベツの値が高騰してる時はたいへんやけど、味を守らなあかんからね」とのこと。
キャベツのほかは、青森産ニンニク、生姜、豚ミンチというシンプルな構成です。
まー、なにはさておきご覧いただきましょう。
たまらーん! 「ザ・餃子」なルックス!
1人前は6個入りですがそれでは絶対に足りないので、あらかじめ人数分プラスαを頼んでおくのが吉です。
薄めの皮は底がパリッ、カリッと焼き上げられ、口にするとまず香ばしさが広がります。うっすらと具が透けた餃子の腹に歯を立てると、野菜の甘みと豚肉の旨みが一体化した餡が登場。ただし、ものっすごい熱さで!
「うあっちぃぃぃ!」と悲鳴もどきをあげながら空いた手でグラスをつかみ、ビールをキュウ。焼けた舌を、上顎を、ビールが優しく癒してくれる幸せをかみしめましょう。
焼きたての餃子が熱いのは当たり前とはいえ、『ミスター・ギョーザ』の熱さは別格だと思うんです私。これは周囲のミスギョ好きもみな口をそろえること。鉄板の力なのかしら。
熱いといえば、こちらもかなりのもの!
唐揚げです。
ひと口でいったらマジものの口内火傷必至なのでご注意!
しっかりと甘辛味がついた鶏肉がめっちゃジューシーなのは、肉汁と脂と油が渾然一体となって滲み出てくるから。
これまた冷たいビールを絶えず補給しながら食べねばなりません。ああ辛い(ニヤニヤ)。
箸休め&クールダウンに欠かせないのがきゅうりの丸漬け。
酸味と辛味がほどよく効いていて、これまた素敵なビールのお供なんです。
ミスギョ印のビールグラス、めっちゃ欲しい!
餃子の王将みたいにキャンペーンでグッズがもらえるシステムがあればいいのにな〜。
さてさて、こちらのお店、はっきりいってアクセスは不便です。
最寄りの地下鉄烏丸線九条駅からは徒歩30分以上。
車じゃないと行きにくい立地だけに、3台ある駐車場はいつも満車状態。
でも、それでも行きたい。行くだけの価値があるのですよここの餃子&唐揚げには!
ぜひ、お酒を飲まない運転手さんをお仲間にして向かってくださいね。
■ミスター・ギョーザ
京都市南区唐橋高田町42
075-691-1991
11:30〜20:30(売り切れ次第終了)
木曜休
でぶっちょも降伏寸前!? 『ハイライト食堂』のカラフルジャンボチキンカツ
京都では食べ盛りの学生さんご用達として知られる『ハイライト食堂』。
百万遍の本店をはじめ、衣笠、御園橋、御池などに全5店舗を展開していて、ほとんどの店が学生街に近いのが特徴的。
元々は「一人暮らしの学生さんに、バランスのいい家庭的な料理を安く食べてもらいたい」という思いから始まったとのこと。素晴らしき哉、圧倒的オカン力!
それゆえに、なんしか量がすごいんです!
私のお気に入り料理を見ていただきましょう。
どどーん!
カラフルジャンボチキンカツ〜〜〜(ドラえもん的な声で再生ください)。
ハイライトの名物、鶏胸肉を使ったジャンボチキンカツのアレンジメニューです。
手前からアメリカン(ケチャップオニオン)ソース、チーズ、おろしポン酢と3種類の味で楽しめる夢のようなひと皿。
後ろの中瓶ビールと比べるとボリュームの凄さが伝わりますでしょうか。
ややジャンクな味が食欲を刺激するアメリカンソース、塩気強めで濃厚なとろとろチーズは間違いなくビール泥棒な味。
ガツンと濃い味が続いたところでおろしポン酢にたどり着くと、さっぱり感が際立って実によいバランス。
あまり見えませんが、カツのそばにはサラダとマカロニのトマトソース和えものっています。
これらを箸休めに、ビールをお供に、巨大なチキンカツ山を制覇するのです。
正直言って、「大盛り食堂=安くて適当な食材を使った適当な味」という偏見が私にもありました。
しかーし、ハイライトはこの大量のチキンカツも冷凍ではなく新鮮な鶏肉を使って店舗でイチから仕込んでいるといいます。その心意気が嬉しいではありませんか。
あっさりとした胸肉を使っているから、この量も完食できてしまうのでしょうね。
ちなみにこちら写真の単品が650円、山盛りのご飯と赤だしがつく定食は800円です。
少食な家族ならみんなでシェアできるほどのチキンカツがこの値段で食べられるなんて奇跡ではないでしょうか。
さすがのでぶも単品でビールを飲むのが精一杯。あと20歳若ければご飯も付けられたかしらん......。
ハイライトではほとんどの料理がテイクアウトにも対応しています。
カラフルジャンボチキンカツ(単品)を持ち帰って公園飲みした時の写真です。
ビールだけではなく赤ワインまでやっちゃってますね、私ってば。
サラダはちゃんと別パックにしてくれているところが素敵。
ハイライトにはチキンカツ以外にもビーフカツ、トンカツ、ハンバーグ、丼ものなど茶色いご馳走が勢揃い。
大盛り上等な定食はもう無理〜という大人のみなさんには、単品オーダーでビールを楽しむというスタイルを強くお勧めして、次の章へ移りたいと思います。
■ハイライト食堂 御池店
京都市右京区山ノ内宮脇町15-1
075-801-8878
11:00〜22:00(土曜は〜21:30)
日曜・祝日休
専門店の極上生ビールと唐揚げは相思相愛のカップリング『ビアレストラン ミュンヘン』
四条河原町の路地で約70年も続く『ビアレストラン ミュンヘン』。
お昼から通し営業で開いているので、「美味しいビールが飲みたいな」と思った時にいつでも立ち寄れる頼もしい存在なのです。
あー、これこれ!
大きめのジョッキに見事な比率で注がれたビールと泡。
そしてつき出しのポップコーン。
どこかクラシカルなこの感じが大好きなんです。
こちらの生ビールは「アサヒ生ビール」。
あまり聞きなれない銘柄ですが、実は「アサヒスーパードライ」よりも前に発売された、通称「マルエフ」という歴史あるビールなのです。
ピルスナータイプなのでほどよいコクがありつつ喉にすっと通る飲みやすさ。
ジョッキの重さもなんのその、喉を反らせてグイーッといきましょう!
そしてなにはなくともオーダーしたいのは、これ!
名物 若鶏の唐揚げ!
モモや胸肉ではなく、手羽元を食べやすく開いたものを使うのが特徴的。
だから肉の味がグッと濃厚なんですね。
骨つき、骨なしが選べますが、ジョッキの上げ下げで忙しい私はいつも骨なしをチョイスします。
唐揚げと竜田揚げのいいとこどりのようなパリッと香ばしい衣の中には、肉汁をたたえた鶏肉。じゅわんと噛み締めて、ビールをぐびり。
っあー! うんまーーい!
自然と頰が緩むのでお気を付けくださいね。
唐揚げのほか、本格的な洋食メニューも充実しています。
上の写真はミュンヘン特製盛り合せセット(本来はスープ、ライス付き)。
チーズオムレツはもうすでにお尻(?)からはみ出してしまうほどたっぷりのチーズ入り。マイルドなトマトソースとの相性もばっちりです。
と、ここで唐揚げおかわり!(どんだけ好きやねん)
二度目はマジックパウダーのような特製塩をつけて味わいます。
そのままでも充分美味しいのに、この塩があるともっと味に奥行きが出るんですよね。
もちろんビールもおかわり!
かくして京都の夜は更け行き、私のお腹はますます丸くなるのでした。
■ビアレストラン ミュンヘン
京都市中京区河原町通四条上ル一筋目東入ル米屋町386
075-221-3917
11:30〜22:20
無休
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やー、我ながら本当に茶色いもの大好きすぎますね。
スマホの食べ物写真フォルダも黄色(これまた好きな玉子料理)〜茶色のグラデーションがほとんどですもの。
映えなくたって、カロリーが高くたって私はこれからも茶色い食べ物を愛し、そしてビールを飲み続けます!
たとえその代償が溶けない脂肪であったとしてもかまうものかーーー。
ああ、かまわないともさーーー(ちょっと涙目)。