推薦人:笹岡隆甫さん(華道「未生流笹岡」三代家元)
「3段のプレートには、私の大好きな抹茶スイーツを筆頭に、京都らしい色とりどりのお菓子が並んでいるでしょう? 小腹がすいたときにぴったりなんです。ミルクティーと一緒に、が定番です」と語る笹岡さんは、このアフタヌーンティーセットを誕生のころからご存じだ。
「10歳の時に祇園祭で長刀鉾の稚児を務めたのですが、その時に隣に座る禿を務めてくれたのが、京都を中心に全国に雑貨店を運営する『SOUVENIR
伊藤社長は平成26年、初の飲食事業店『TEA VENIR』をオープン。伊藤社長の熱い想いが結実したアフタヌーンティーセットを最初に見たとき笹岡さんは......「それはそれは感動しました。各地のアフタヌーンティーを食べ歩き、研究している姿を見ていましたからね。抹茶や八ッ橋、京野菜......どの段にも京都の食材が使用され、京都への強い愛情を感じました。このアフタヌーンティーを楽しんだ記憶は鮮明に残り、お土産のようにご自宅に持って帰ることができるでしょう」
「アフタヌーンティーセット」(税別2800円)。「小腹がすいているから、私はいつも3段目のキッシュ、サンドイッチからいただきます(笑)」。笹岡さんのお腹を最初に満たしてくれるキッシュには、京水菜や万願寺とうがらしなどの京野菜が使われている。2段目には、カラメルのほろ苦さが心地いい美山産のたまごを使ったプリン、宇治の『碧翠園』の抹茶とほうじ茶のクリームが濃厚なシュークリーム、抹茶とイチゴのチーズケーキが。最上段は五重塔を模したクッキー、おからのチョコレート、そして笹岡さんお気に入りの聖護院八ッ橋のブランド『nikiniki』の八ッ橋。「八ッ橋には、添えられているりんごジャムをはさむのもおすすめです」。全体に甘さは控えめで、しっとりとした大人の味わい。紅茶、コーヒー、ソフトドリンクを選べる。紅茶はすべて、ヨーロッパの人々に愛されるドイツ・ロンネフェルト社のもの。
京都を感じられるレトロテイストの雑貨を展開する『SOUVENIR京都』。四条通りに面した店舗の奥にある中庭を抜けた場所に『TEA VENIR』は併設されている。「秋には紅葉も美しい坪庭を臨める席が定位置。京町家の落ち着いた佇まいのなかに、コースターやメニュー、お化粧室の壁などに『SOUVENIR』らしいポップなデザインが施されているのが特徴的で、私好みのスタイルです。京都旅行のお客様をお連れすることも多いですね。お茶だけでなく雑貨も楽しめると、みなさん喜んでくださいます」
花見小路から西側へ回りこむと、観光客も少ない静かな小道が。そこには『TEA VENIR』専用の入り口が凛と佇む。オープン以来、観光客はもちろん、地元の人も多く足を運ぶ。
文 竹中式子
■ 「TEA VENIR(ティーベニール)」
京都市東山区祇園町南側577-3
075-531-4710
営業時間/12:00~19:00(LO.18:00)
定休日/火曜