「割烹知新」~次代を切り拓く奇想の一皿~
京都を代表する和食の料理人に、和食の範疇を飛び出した奇想天外な一皿を作っていただく企画。京都の和食文化が脈々と継がれ愛されてきた理由は、「料理人の柔軟性にあり」と実感できるでしょう。
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2021.07.31
日本料理 研野「アメリカンドック」
日本料理 研野「アメリカンドック」京都屈指の料亭『菊乃井』で10年、さらに『京、精華』や『LURRA。』といった他ジャンルの実力店で研鑽を積み、2021年『日本料理 研野』をオープン。日本料理界に新たな風を吹き込むミレニアル世代の旗手として、今最も訪れたい一軒です。発想秘話朝ごはんをパンとコーヒーで済ませ、カレーライスがおふくろの味の代名詞となった今の日本で、「お茶の世界から派生した懐石料理こそ日本料理の本流だ」とするのは少し違う気がするんです。茶懐石の定義からはみ出すものでも、今の日本人に馴染むものであれば、「日本料理」としてどんどん提案したい。それが『研野』のコンセプトでもあります。今日作るアメリカンドックは、もともとアメリカで「コーンドック」と呼ばれているもの。日本で独自の進化を遂げ、今ではすっかりポピュラーな存在になっています。実際、ある時コンビニでふと「そういえばこれっていつの間にか根付いているな」「店で出せる料理になるかもしれないな」と思ったのが、発想の原点です。修業先の大将(菊乃井・村田吉弘氏)の言葉に「日本料理は言葉とインスピレーションの料理だ」というものがあります。アメリカンドックを食べると、祭の屋台や部活帰りのコンビニなど、味にまつわる思い出が蘇ってくる......まさにそういう料理が日本料理だと思うんです。アメリカンドックは串に刺したソーセージに衣をつけて揚げたものですが、今日はソーセージの代わりにうずらのミンチを使います。ミンチにはうずらのほか、豚肉、干し椎茸、台湾産のくわい、粉山椒が入ります。コースの一品として考えた時に、あまりにしつこいものは避けたい。その点、うずらはあっさりしていて、和食にも取り入れやすい食材ですね。うずらのミンチに塩と砂糖を加えてよく練ります。うずらだけでは少し頼りなさを感じるので、粗く叩いた豚肉も加えます。台湾産のくわいは炊いたあともシャクシャクとした食感が残るところが気に入っています。出汁で炊いたくわい、細かく刻んだ干し椎茸のほか、香りづけに自家製のねぎオイルと粉山椒を。「香りが料理の国籍を決める」これも菊乃井の大将の言葉なんですが、香りで「和」に着地出来たら、どんな料理も和のテイストにまとまるような気がします。タネをソーセージに見立てて、棒に巻きつけながら成形します。日本では食事の際に手や器が汚れることを嫌う傾向がありますが、アメリカンドックは持ち手があり、手が汚れにくいところも日本人に馴染んだ一因だと思います。成形したタネに片栗粉をはたき、軽く蒸した後にベーキングパウダー、薄力粉、卵、牛乳で作った衣を付けます。サラダ油でキツネ色に揚げ、自家製のトマトケチャップにすり胡麻を加えた特製ケチャップを絞って完成です。お祭りの屋台で食べた日のことや、学校帰りに空腹でかぶりついた懐かしい思い出と共に味わってもらえたら......。今後、衣の牛乳を豆乳に変えたり、白味噌を加えてみたり、さらに改良を加えてコースに組み入れたいですね。先ほども少し触れましたが、僕の考えでは懐石料理は日本料理の一部であって、懐石=日本料理とは考えていません。そもそも懐石料理の本質は、いかに心を砕いてお客様をもてなすかであって、形に囚われる必要はないと思うんです。時代の変化に合わせて食材や調理法、作法、ルールなども変わっていくものじゃないでしょうか。とはいえ何をしてもいいわけではなく、僕なりの線引きはもちろんあります。例えばうちではチャーシューや焼売、中華そばなども召し上がっていただきますが、あくまでも現代の日本料理として昇華したもの。静謐な和の空間にそぐわないものはお出ししません。あまりこねくりまわさず、ストレートに「おいしい!」と感じてもらえる清らかな料理。それが僕の目指す日本料理です。 撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■日本料理 研野京都市左京区岡崎徳成町28-22 聖護院ビル1F075-468-994417:00~と20:00~の二部制(一斉スタート)日・月曜定休
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2021.06.18
杦(せん)「麻婆白子豆腐」
奇想の一皿「麻婆白子豆腐」『菊乃井』や『和久傳』といった京都を代表する名店で修業し、『祇園ろはん』では料理長を務めた杉澤健さん。2018年にオープンした自身の店『杦』では"総合芸術"としての日本料理を提供すべく、四季折々の年中行事に則った繊細なもてなしで迎えてくれます。発想秘話5月はメイン食材が乏しい時期でもあり、このタイミングで「他のお店がしないようなことをやってみようか」という気持ちで取り組んでみました。随分前からうっすらとした構想はあったのですが、ちょっと勇気が必要で(笑)。今回、僕が「奇想の一皿」に選んだ料理は麻婆豆腐です。とはいえ、使うのはオーソドックスな和の食材ばかり。料理の世界でもここ最近「再構築」という言葉をよく耳にしますが、和のパーツを用いて新しい料理を組み立てていこうと思います。麻婆豆腐に欠かせない豆腐には、鯛の「白子豆腐」を使います。今回はこの「白子豆腐」と自家製の粉山椒を使うのがポイントです。粉山椒は今年初めて作ってみたのですが、色鮮やかで香りが良く、「これで何か作りたいな」と思ったことから、今回の料理が生まれました。右上の鮮やかな緑の粉が大原の実山椒から作った自家製の粉山椒です。ほかに生姜、葱、味噌、ぐじ、黄にらが入ります。白子豆腐には鯛の白子を使っているため、本当は具材にも鯛を使いたかったのですが......今日はいいぐじがあったので、こちらを使います。ぐじをほどよい大きさに切ります。打ち粉をし、唐揚げにして麻婆豆腐の具材にします。カットが大きいですか? 修業先(室町和久傳)の影響もあって、基本的に大きく切るのが好きなんです。芸舞さんからも「おとうはん、もっと小さく切って」とよく言われます(笑)。白子豆腐をサイの目に切ります。酒蒸しにした白子を裏ごし、出汁、調味料、くずを加えてよく練り、一晩固めたものです。白子自体に塩分があるので、ほとんど味は入れていません。今日は鯛の白子を使いましたが、ふぐで作ることもあります。店では椀だねにすることも多いですね。太白の胡麻油で香味野菜を炒め、香りが立ったら味噌を溶いた出汁を加えて麻婆豆腐の素を作ります。出汁に溶く味噌は普段から常備している田楽味噌っぽい甘い味噌で、焼き無花果のペーストと混ぜて鴨肉に添える無花果味噌にしたりと、いろんな味噌だれのベースになります。辛子酢味噌の素になる白味噌バージョンもあり、料理によって2種類の味噌ベースを使い分けています。白子豆腐は蒸し器で2分くらい軽く蒸し、ぐじの切り身は唐揚げに。白子豆腐は熱を加えすぎると溶けてしまうので、火を通し過ぎないよう注意します。本当は行者にんにくも入れたかったのですが、時期的に難しかったため黄にらで代用しています。どちらもあっさりしていてにおいも残らないので、普段からよく使う食材です。白子豆腐が煮崩れない程度に土鍋を煮立て、仕上げに粉山椒を振って完成です。今日はごはんと一緒に召し上がっていただくイメージで、かなりしっかりめの味付けにしています。ビールにも合うと思いますよ。僕は辛い味付けが大好きなので、自分で食べるなら黒七味も振りたいですね。伝統的な和の仕事である白子豆腐に田楽味噌、ぐじ、香味野菜、山椒......使っているのはどれも一般的な和の食材ですが、目先の変わった一品になったと思います。今回のような試みについてですか? きちんと基本を押さえた上で、たまにこういう(創作的な)こともやっていけるといいですね。同じことばかりしていても成長できませんし、伝統を守りながら新しいことにチャレンジするのは有意義だと思います。ただ最近つくづく思うんですが、僕らが考え付くようなことなんて、既に誰かがやっているんですよ(笑)。そう思うと僕らが出来ることなんて、せいぜい新しい科学技術を取り入れるとか、(流通や栽培システムの進化によって)今まで扱えなかった食材を使ってみるとか、そういう部分でしかないのかなって。とはいえ、昔からやっている仕事を今の技術で焼き直したり、再構築したりということはまだまだ可能だと思うんです。日本料理には歳時記に寄せてたくさんの決めごとがあります。料理だけでなく器や道具、お花、しつらい......さまざまな要素が特別な体験を形作っている。僕はそういった日本文化を大切にしたいので、6月のこの時期は玄関に茅の輪を用意しますし、スタッフも皆、普段からお茶やお花のお稽古に通っています。これからも日本料理の伝統と文化を守り、次の世代にしっかり伝えていきたいですね。 撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■杦(せん)京都市下京区五条通柳馬場上ル塩竈町379075-361-887312:00~15:00、17:30~22:00水曜休(不定休あり)
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2021.05.25
炭火割烹 いふき「鮑のガスパチョ」
奇想の一皿「鮑のガスパチョ」店主の山本典央さんは、京都北部の舞鶴出身。祇園町の割烹などで経験を重ね、2005年に炭火焼をメインに据えた新しいスタイルの割烹『炭火割烹 いふき』をオープンしました。自由な発想と緻密な思考を基に、上質な魚介類や肉、ジビエなどを鮮やかに調理。臨場感あふれる焼き場の景色を楽しみながら、ここでしか味わえない刺激的な料理に出合える一軒です。発想秘話僕にとって「夏野菜」は大きなテーマのひとつなんです。毎年この時期になると新しいチャレンジがしたくなる。気温が上がってくると、みずみずしいトマトや胡瓜の水分が恋しくなりませんか? やはり身体も自然と時季の食材を求めるんですよね。そんなわけで今回は夏野菜を使ったガスパチョを作ることにしました。ガスパチョって、もともと農夫たちが畑でお茶代わりに飲んでいたもの。トマトはグルタミン酸が豊富で、南欧やポルトガルではだし代わりにも使いますし、和食に取り入れてもまったく違和感ないと思うんです。ただし色が......。トマトの赤って、和食の流れの中ですごく異質に感じませんか? 僕にはどうもしっくりこない。そこで今回は「ある処理」をして、トマトの赤色を取り除いてしまいます。僕は新しい料理を考えるとき、まずは各要素をバラバラに分解するところから始めます。例えば今回作るガスパチョなら、それぞれの素材がどんな働きをしていて、どのパーツを外すとどんな影響が出てくるのか。トマトがなければ、うまみと水分がなくなる。でも逆にうまみと水分さえあれば、赤い色はなくても構わない......そんな風に考えを膨らませ、アイデアを形にしていきます。主な材料はトマト、水茄子、万願寺唐辛子。そして鮑。味のアクセントに胡瓜と独活(うど)も使います。水茄子はやはり泉州産がおいしいですね。うちでは毎年、泉州の三浦農園の水茄子を使っています。トマトと万願寺はそれぞれ串に刺して炭火で焼きます。トマトはつぶしやすいようしっかり焼く。万願寺もしんなりするぐらいまで火を通します。香ばしい香りが付くだけでなく、味もぎゅっと凝縮されます。一方、水茄子は中心に火が通り過ぎない程度に素揚げします。焼き茄子でも悪くはないのですが、焼くなら長茄子のほうが適しているかな。鮑も炭火で焼きますが、事前に立て塩程度の塩を加えた昆布だしで蒸し煮にしています。生のまま焼くと縮んでしまいますが、こうすることで身が縮まず、ふっくらと香ばしく焼きあがるんです。そしてこれがガスパチョの主役となるトマト。焼いたトマトを串から外し、ミキサーにかけます。つぶしたトマトを力づくで絞ると赤い色がでてしまうので、丸一日ふきんの上に乗せたままにしておきます。すると重力で自然と水分が下に落ち、透明なトマトだしがとれるわけです。こんな感じになります。一見、トマトのしぼり汁には見えないのに、味わいはフレッシュなトマトそのもの。グルタミン酸のうまみがしっかり感じられるはずです。この透明なトマトだしに、先ほどの鮑、万願寺唐辛子、水茄子をそれぞれ漬け込み、一日かけて味を含ませます。水茄子もこんな感じで......。あとは適当な大きさにカットして、水茄子の上に鮑やほかの野菜を盛り付けます。万願寺、独活、胡瓜はこまかくカットして鮑の上に。苦みや青臭さがいいアクセントになるんですよ。仕上げに貝と相性のいい紫蘇オイルをかけて完成です。でもこれが最終形ではないんです。さらに改良を重ねて、より進化したものをいつかメニューに載せてやろうと思っています(笑)。炭火焼って「ただ焼くだけ」と誤解されがちなのですが、下処理や焼き方、調味料の使い方などによって、驚くほど多彩な表現が可能なんです。例えば今回の鮑のように、「事前に蒸し煮にする」とか、「魚のたんぱく質が固まり始めるぎりぎりの温度帯で一度火を通しておく」とか、食材のおいしさを底上げする手法はさまざま。最近はガストロパック(減圧加熱調理機)を使った下ごしらえにも注目していて、いいものはどんどん取り入れていきたいですね。伝統的な和食の技術を習得し、実践していくことは非常に重要だと思います。しかしそこで満足するのではなく「その上で自分は何を表現したいのか」と考えると、僕はやはり炭火焼の可能性をもっと追求していきたい。これまで和食の世界では「科学的な視点」が欠けていたように感じます。「なぜそうなるのか」を意識せず、当たり前にやっていたものはありますが、科学的なアプローチという点では、まだまだできることがある。一方で洋食のシェフたちは「減圧加熱」や「糖化」「低温調理」など、新しい技術を積極的に取り入れています。彼らの姿勢に刺激を受けますし、ジャンルを問わず「この人はセンスあるな」と感じる人からヒントを得ることも多いですね。鰻や夏野菜など攻略したいテーマや秘かに温めてる構想もあるので、これからも創意工夫を重ね、柔軟に進化し続けたいと思います。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■炭火割烹 いふき京都市東山区四条花見小路南側四筋目東入ル六軒目075-525-666517:00~21:30(L.O.)火曜休
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2021.04.17
京都 いと「甲いかのお造り サラダ香草仕立て」
奇想の一皿「甲いかのお造り サラダ香草仕立て」料理学校を卒業後、猪突猛進の勢いで憧れの『京都吉兆』へ入社。「一念岩をも通す」熱意が通じ、嵐山本店に配属される。サミット会場となった『ザ・ウィンザーホテル洞爺 』内の『あらし山吉兆 洞爺湖店』では料理長を任され、吉兆での料理人生活は20年にも。現在は東本願寺南『京都 いと』の料理長として、和食と他ジャンルを自由に往来する"これからの料理"を提案。その活動は厨房内に留まらず、食材の流通や後進の育成、新たな料理人像の構築など、旧来の料理人のイメージを覆す活躍が注目を集める。発想秘話うちは椀物の吸い地がコンソメだったり、12品のコースのうち3~4皿はフレンチ出身の野口翔平シェフが担当したりと、いわゆる和食の本流からは少し離れた料理を提供しています。どのお皿も僕ら2人がアイデアを出し合い、お互いの引き出しの中身をすり合わせて作り上げたもの。ですから「奇想の一皿」のコンセプト自体は、僕らが普段やっていることとそんなに違わないのかな、と思います。今日の料理の主役は和歌山で獲れた紋甲イカです。極端な話、うちではこのイカが入った時しかイカ料理は作りません。それくらい惚れ込んだ食材です。獲れたてはもちろん、少し寝かせてねっとりさせてもおいしいのですが、今日は新鮮な紋甲イカをサラダ仕立てにしようと思います。うちでは普段からお造りに普通の醤油は合わせません。「蕗の薹の醤油」だったり、「あん肝醤油」だったり、「うに醤油」だったりと、季節や食材によっていろんな醤油を使い分けます。イカに合わせる定番はカリフラワーのピュレ。今日の料理にももちろん使います。イカの甘みとカリフラワーの味がよく合うのに加え、テクスチャーや香りのニュアンスなど、共通点が多いんです。もともとフレンチでは、同じ色同士の食材を掛け合わせることが多いのですが、そういう意味でもイカとカリフラワーは相性がいいんじゃないでしょうか。掃除した紋甲イカに飾り包丁を入れます。食感の違いが楽しめるよう半分は生で、もう半分はバーナーで焼き目を付けます。鹿の子に包丁を入れたイカの身に串を打ち、表面にオリーブオイルを塗ってからバーナーで炙ります。生の身は新鮮なイカ特有の食感が生きるよう、蛇腹に包丁を入れます。「蛇腹」と「鹿の子」、包丁の入れ方を変え、それぞれの食感の違いを楽しんでもらいます。次にカリフラワーのピュレを用意します。強火でカリフラワーを茹で、オリーブオイル、ひまわり油、出汁と一緒にミキサーにかけます。ここで出汁を少し加えることで、不思議と「和」の味わいに寄っていくんですよ。うまみが底上げされるイメージですね。これでピュレも完成です。あとは盛り付けるだけ。今日はアスパラガスを盛るために作られたバカラのお皿を使います。ハーブ、茗荷、生姜、カリフラワーのピュレ、土佐酢のジュレとともに盛り付けて、一口一口、いろんな味を楽しんでもらえるとうれしいですね。フランス料理って一枚のお皿の上に何種類ものソースが乗るでしょう? そんな感覚で、味変(あじへん)しながら召し上がってみてください。シャンパーニュ、白ワイン、日本酒...どれを合わせてもおいしいと思います。仕上げにパルミジャーノを振ってもよかったかな。繊細でふくよかな味わいのイカに、なめらかなピュレがよく合うでしょう? しっかり和えたり、ジュレを付けたり...好きなように楽しんでください。北海道時代にいろんな生産者の方々と交流し、食材に対する考え方が大きく変わりました。「おいしい食材をおいしく調理する」のではなく、「食材の持ち味を生かすにはどうしたらいいか」「どうすれば一番おいしく食べられるか」を第一に考えるようになりました。彼らとの交流は今も続いていて、越冬百合根やホワイトアスパラガスなど、いろんな道産野菜使っています。「野菜がおいしい店」でありたいし、そう言われるとうれしいですね。「おしゃれ」で「きれい」で「かわいい」。これからの料理にはそういう要素も必要だと思います。伝統を受け継いでいくことも大切ですが、新しい料理にも挑戦し続けたい。料理人同士、料理人とお客さん、お客さん同士が「繋がる」ことで、新しいものを生みだしていく......そんな「繋がる」場でありたいと思って、この店を作りました。フレンチ出身の野口シェフとお互いの経験や技術、アイデアをぶつけ合いながら、「明日は今日よりもっとおいしいものを」という気持ちで、日々ブラッシュアップしていきたいですね。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■京都 いと京都市下京区中居町112‐1075-371-223818:00~19:00最終入店日曜、第2・4水曜定休
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2021.03.24
即今 藤本「白子パスタ かぶらのソース」
奇想の一皿「白子パスタ かぶらのソース」店主の藤本宏和さんは多くの料理人を輩出した名割烹『桜田』出身。京都ホテルオークラ『粟田山荘』では8年にわたり料理長として活躍し、2018年、寺町二条に自身の店を構えました。挑戦的な食材選びや料理構成、「お客さんを楽しませたい」という思いが言葉の端々からあふれ出るような接客......訪れるたびに新たな驚きや発見がある、今注目の一軒です。発想秘話この時期、魚介類は選び放題なのですが、野菜の選択肢が少ないんですね。どうしても根菜中心になってしまう。かぶらも使い始めて4か月目となると、僕自身が飽きてくるんです。かぶら蒸しとか、すりおろして和え物にするとか、どれも普通でおもしろくないでしょ? そこで今月(3月)はかぶらをポタージュ風にアレンジして、ソースとして使っています。味を含ませた海老芋を油で揚げて、あつあつのかぶらソースで召し上がっていただく。これがなかなか好評だったので、今回はその「かぶらのポタージュ」に手を加えて、ちょっと変わったパスタ料理に仕立てたいと思います。ポイントはソースを軽く、あっさりと仕上げること。味の濃いソースに頼るのではなく、魚介のコクやうまみがソース代わりになる......そんなパスタを目指します。そのために重要なのが、丁寧に下味をつけること。今日は麺そのものに下味をつけて、さらに魚介のうまみをまとわせます。それでは早速作っていきましょう。これが今回の料理に使う食材です。かぶらと海老芋、玉ねぎはかぶらのポタージュ(ソース)に。ソースがあっさりしている分、具材にはふぐの白子や雲丹といったうまみの強い食材を用い、最後にからすみをたっぷりかけて仕上げます。からすみは毎年11月に一年分、約20キロを仕込みます。うちのからすみは塩辛くないので、大根などを添える必要がありません。うまみをしっかり乗せていく「うまじお」仕立てなので、そのまま食べても美味しいし、青りんごや柑橘類、クリームチーズなどに合わせてワインと楽しんでもらうこともあります。白子は二通りの使い方をします。具材として使う白子は大きめにカットし、串を打って炭火焼に。残りの白子は日本酒で軽く煮てから裏ごしし、茹で上がった麺に絡めます。食べた時にお酒の風味がしっかり感じられると思います。これが今回の料理の核となるかぶらのポタージュです。かぶらと玉ねぎは細かく切って牛乳で炊き、出汁で炊いた海老芋と合わせてペースト状にします。雲丹も白子も口当たりがなめらかな食材なので、それらと調和するようソースもできるだけなめらかに仕上げています。味付けは塩と少量の薄口醤油でごくごく控えめに。使用するのは讃岐で作っている小麦粉100%の生パスタです。これを今日はお湯ではなく、牛乳にお酒と水、塩を加えたもので茹でます。こうすることで麺に下味が付き、素材そのもののおいしさがより引き立ちます。湯がいた麺に太白の胡麻油をまぶし、先ほど裏ごした白子のペーストで和えたら麺の準備はOKです。麺をお皿に盛り、ソースに見立てたかぶらのポタージュをたっぷりかけ、その上に焼き目を付けた白子と雲丹、うぐいす豆を乗せます。最後に穂紫蘇と自家製のからすみをたっぷりかけて完成です。焼いた白子も箸で崩しながら、ソースのように麺に絡めて食べてみてください。野菜そのもののソースと濃厚な魚介のうまみが相まって......痛風の人は見ただけで発作を起こすんじゃないでしょうか(笑)。お皿に残ったソースをアテに、日本酒をちびちび飲むのも最高でしょうね。独立一年目はとにかくしんどかったです。やはり一料理人と経営者では、見える世界が違うことを痛感しました。それでも、最初の年に来てくれたお客さんが二年、三年と途切れず通ってくださるのがめちゃくちゃうれしくて......。今年で4年目になりますが、いつも足を運んでくださるお客さんをどうにかして楽しませたい。「こんなのできるんや」と思ってもらえるよう、常に新しいものをアウトプットしていきたい―常にそういう気持ちでやっています。料理屋の料理がおいしいのはある意味当たり前だと思っているので、それに加えて「おいしくて、楽しかった」と言ってもらえるよう、目の前の課題にしっかり取り組んでいきたいですね。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■即今 藤本京都市中京区二条通寺町東入ル 榎木町92‐12075-708-285112:00~13:30(L.O.) 17:00~19:30(L.O)水曜休
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2021.02.21
割烹八寸「ロール湯葉」
奇想の一皿「ロール湯葉」かつて追分(京都と大津の境)にあった総敷地面積2万坪以上の大料亭『八新』出身の久保田守氏が50年前に創業。端正で飾らない京料理が高い評価を受け、京都のみならず全国に多くのファンを持つ。物怖じしない性格から多くの陶芸家に愛された守氏は今も現役だが、父の志を受け継ぐ息子の完二氏が采配を振るう。『辻留』の流れを汲む東京・目白の茶懐石『和幸』で約10年、京都に戻って18年。料理の腕はもちろんのこと、カウンターの雰囲気づくりやトークの切れ味もさすがの一言。一流の何たるかを教えてくれる、京都でも指折りの名割烹だ。発想秘話"普段作っている料理とは発想を変えた料理"というお題ですが、僕としては和食から離れすぎるのは嫌なんです。というのも、僕は常々「崩さない」ことをポリシーとしているからです。『八寸』の料理は「和食のお手本となる仕事」を積み上げたもの。ですから「崩し」は、本来やってはいけないことなんですね。とはいえ料理には想像力が欠かせないのも事実です。料理人は頭の中で「これとこれを合わせたらこんな味になるやろうな」と、想像できないといけません。店で出す料理は正統派の京料理ですが、賄いとなれば話は別。パスタの日もあれば、ベシャメルソースを一から手作りすることもあるし、銀杏で作ったニョッキが出てきたことも(笑)。想像力や発想力を鍛える意味でも、賄いでいろんな調理法を試してみるのはありだと思っています。「奇想の一皿」を作るにあたり、「和の材料だけで作る」のが僕の考える最低条件でした。そこで今日は京都らしい食材のひとつ「湯葉」を使って、ロールキャベツをイメージした一品を作ってみようと思います。湯葉で包むタネは、鴨と鱧の2種類。「かも」と「はも」、せっかくなので語感も揃えてみました(笑)。まずはタネ作りから。鴨タネには鴨ロースを作る際に余る手羽の部分を使います。手羽のミンチに玉ねぎやナツメグを加え、箸でスッと切れるぐらいなめらかになるまであたり鉢で摺ります。鱧ダネは鱧のすり身に海老のミンチを加えて糝薯(しんじょう)に。鴨も鱧も片栗粉の代わりに浮き粉を使って、よりなめらかな質感に仕上げます。切り口が市松模様に見えるように、下茹でした京人参と大根をそれぞれのタネで包みます。この状態で一度、蒸し器に入れて10分ほど軽く蒸します。蒸しあがったら、タネを湯葉で巻いていきます。生湯葉は『静家』さんのもの。水にこだわって美山に移住される前からのお付き合いです。汲み上げ湯葉などもおいしいですね。湯葉で巻いてから再び蒸し器で蒸します。一般的なロールキャベツはここからスープで煮込みますが、湯葉は煮込むと固くなるので今回は煮込みません。代わりに自家製のトマトソースをつけて召し上がっていただきます。ソースは玉ねぎをオリーブオイルでよく炒め、トマトとかつおだしを加えて煮詰めたもの。トマトとかつおだしは思った以上に相性がいいですね。煮詰めた後に裏ごして、残った具をさらに濾してソースに戻して......このままパスタソースとしても使えるぐらい、かなり濃度の高いトマトソースに仕上げています。今回は料理が映えるようシンプルな器に盛り付けました。それぞれのタネの味の違いを楽しんでもらって、ソースの量もお好みで加減しながら味わってみてください。オリーブオイルを使いましたが、出汁と喧嘩することもなく、上品なソースに仕上がったと思います。焼き魚などに合わせてもおいしいんじゃないかな。最初に「崩さないのがポリシー」と言いましたが、「崩さない」と「進化しない」はイコールじゃないと思うんです。無理に新しいものを取り入れなくても進化することはできる。むしろ僕は「古い仕事」に興味があって、おやじや年配の板前さん、歴史の古い川魚屋さんに聞いたりして、「古い仕事」を再現しています。「寒鮒の子まぶし」とか、いつの間にか廃れてしまった料理って結構あるんですよ。そういった料理に今改めて目を向けると、逆に新鮮で刺激を受けますね。最初は料理人になる気はありませんでした。おやじにも「しんどい割に儲からん。和食はいずれあかんようになる」と言われてましたし、実際その頃はフレンチやイタリアンが脚光を浴びて、和食が不振の時代だったんです。ところが当時、店の常連さんが「跡を継ぐもんがいないと自分たちの憩いの場がなくなる」と寂しそうに話すのを聞いて、心変わりしたんです。こんな風に思ってくれるおやじのファンのためにも頑張らなあかんな、と思って。『八寸』を大切に思ってくださる方々の思いに応えるために、これからも先達から継承した味と技術を守り伝えていきたいですね。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■割烹八寸京都市東山区祇園末吉町95075-561-398412:00~13:30(L.O.)、17:30~20:30(L.O. )日曜休
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2021.01.13
祇園川上「白味噌グラタン」
奇想の一皿「白味噌グラタン」洋食のコックをしていたお父様の背中を見て育ち「いつか帝国ホテル・村上信夫シェフの下で働きたい」と思っていた若き日の加藤さん。しかし「これからは和食の時代だ」というお父様の助言を受け、和食料理人になるべく18歳で『祇園川上』へ入店。名料理人・松井新七さんのもとで研鑽を積み、やがて師の元を巣立った加藤さんでしたが、松井さんに請われ再び『祇園川上』へ。正式に代替わりして早12年、京都を代表する板前割烹として、いよいよ円熟味を増す名店の登場です。発想秘話今日は僕の大好物でもある「グラタン」を作りたいと思います。僕は口の中がずるずるになるような正統派のグラタンがたまらなく好きなんですよ。お気に入りの店ですか? 新橋大和大路にある『祇園MIKUNI』の中辻(佳和)君の作るグラタンが好きですね。「最期の晩餐にはグラタンを」と常々思っています(笑)。実は以前、今回の料理に通じるメニューを店で出したことがあって、そこから発想を膨らませました。夏に賀茂茄子をコースに組み入れる際、「食べやすくて、なおかつ見映えがいいもの―小さなオーブン焼きはどうだろう」と試してみたところ、皆さんとても喜んでくださって...。その時は賀茂茄子と田楽味噌という「出合いもの」を組み合わせましたが、今回は田楽味噌に少々手を加えて、根菜と合わせたいと思います。以前作ったオーブン焼きは賀茂茄子などの夏野菜がメインでしたが、今日は今が旬の根菜を使います。これから寒くなるにつれて、ますますおいしくなっていきますからね。かぶら、海老芋、むかご、そしてグラタンに欠かせない海老。これらを白味噌のソースで召し上がっていただきます。まずは野菜の下処理から。かぶらと海老芋はそれぞれ別の煮汁で炊いて、あっさりめに下味をつけます。むかごは塩ゆでしておきます。ベシャメルソースの代わりに使う白味噌のソースは、田楽味噌をアレンジして作ります。白味噌に砂糖とみりんを加えて練り上げた田楽味噌に、少しずつ出汁を加えてのばしていきます。ゆるすぎると食材から水分が流れ出てしまうので、様子を見ながら慎重に。別々に味をふくませたかぶらと海老芋、塩ゆでしたむかご、車海老をそれぞれ食べやすい大きさにカットします。具材を伊賀焼のエッグベーカーに盛り付け、上から先ほど練った味噌をかけます。仕上げにチーズ、パン粉を乗せてオーブンで加熱すること約15分。表面においしそうな焼き色がついたら完成です。うちはドストライクな割烹料理屋ですが、たまにはこんな風に少し目先を変えてみることもあります。僕は頭の中で料理を考えたあと、毎回それをスケッチに起こすんですよ。そのほうが「こういう器でこんな風に仕上げてよ」と皆に伝えやすいでしょう? 茄子と味噌は最高の出合いものですが、根菜と味噌の相性はいかがでしょうか。和食でチーズを使うことはまずありませんが、味噌とチーズの組み合わせって間違いないですよね。店をやっていく上で僕が一番大切にしているのはチームワークです。学生時代に野球をやっていたこともあって、みんなでひとつの目標に向かっていくのが好きなんですが、そのために欠かせないのがチームワーク。実際、僕ひとりではまったく料理なんてできないですよ。このチームあってこその『祇園川上』だと思っています。僕が小僧で入った当時の川上って、和気藹々とした学校みたいなところだったんですね。先輩も後輩も「ちゃん付け」で呼び合って、全力で仕事をしたあとにみんなで木屋町に繰り出して......。優しい先輩がたくさんいて、怖い番頭さんに鍛えられて(笑)。もちろんつらいこともありましたけど、今振り返るととても楽しい時代でした。引退を決めた松井さんから「かとちゃん、ちょっとうち手伝ってくれへんか」と言われた時は、正直とても悩みました。しかし「がんばってみろよ」と背中を押してくださる方がいて、やれるとこまでやらせてもらおうと腹をくくったんです。僕の尊敬する『瓢亭』の高橋英一さんが御著書の中で「右足は垣根を越えてもいいけど、両足で越えてはならん」と書いてらして、それを読んだときにすごく腑に落ちるものがあったんですね。松井さんの作り上げた「川上」という看板で仕事をすること、そして僕の「川上」を作っていくこと。垣根を意識しながらも、歴史ある『祇園川上』を精一杯守っていきたいと思います。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■祇園川上京都市東山区祇園町南側570-122075-561-242012:00~13:30(L.O.)17:00~21:00最終入店不定休
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2020.12.14
祇園 おかだ「鯨の尾の身のカルパッチョ」
奇想の一皿「鯨の尾の身のカルパッチョ」一流店ばかりが軒を連ねる祇園町南側。コースのみのお店も少なくない中、開店当初から一貫して数多くの一品料理を用意する『祇園 おかだ』。店主の岡田さんは「分かりやすいメニューばかりのお店です」と破顔しますが、品書きを見ればその途方もない労力は明らか。料理ひとつひとつから真摯な仕事ぶりが伝わってくる、京都でも指折りの名割烹です。発想秘話実は今回のお話をいただいたあと、仲良くしている隣(リストランテ t.v.b)のシェフに相談してみたんです。僕が普段使っている食材を持って行って「これで何か作ってみてよ」って。すると、ものすごくいろんな料理を作ってくれたんですが、それを見た時に「イタリア料理と和食では考え方がまったく違うな」とつくづく思い知ったんです。逆に僕らがブイヨンやらを作っても、やっぱり「和」の味になってしまう。パスタを作ったとしても、味わいは「和」になるんです。それを無理矢理「洋」に近づけようとしても、モノマネというか「なんちゃって」にしかならない。そう思い至ったときに「できないことはやらんとこ」と、逆に肩の力が抜けました。品書きを見てもらえば分かるように、うちでは食材をダイレクトに味わってもらうことが多いです。創作っぽい料理とか、アレンジしてどうこうっていうのはほとんどないですね。なので今回のお題に関しても、素直にうちのカラーを出せばいいんじゃないかと思って、普段出しているお造りから発想を膨らませました。僕は今でも毎朝市場に行くんですが、ちょうど尾の身のええのがあったので、今回はミンク鯨の尾の身をカルパッチョ風に仕立てようと思います。鯨はよく使う食材ですし、ベーコンも普段から自家製を仕込んでいます。尾の身の造りといえば生姜醤油で食べるのが一般的ですが、今日は田楽味噌や銀杏のソースで変化をつけたいと思います。銀杏は香りもいいですし、味もやわらかくなっていいかなと。色もきれいですしね。生の銀杏を裏ごしして、吸物地に加えます。これを加熱すると、自然なとろみがでてきます。毎年7~8月頃には「鱧と銀杏のすり流し」を作りますが、その「銀杏のすり流し」を応用したものですね。味付けは塩と醤油を少々。この型ですか? これはお遊びでお寿司のケーキを作るときなんかに使っています。今日は見た目が重要なので(笑)、型を使って立体的に盛り付けていきましょう。ショートパスタのように見えるのは揚げた湯葉スティックです。盛り付けに高さを出したくて添えてみました。あしらいは他に百合根、水菜、あさつき...あとは生姜とすり下ろした大徳寺納豆を全体にまんべんなく散らして完成です。尾の身に田楽味噌ベースのたれをかけましたが、当初は味噌でなく、生姜醤油のジュレを使う予定だったんです。ところが昨日の夜中に「味噌でやったらどうかな?」と思いついて、急遽味付けを変えてみました。脂の乗った尾の身と田楽味噌の相性はどうでしょうか? いけますか? 大徳寺納豆もいいアクセントになるでしょう? 今回は本当に、改めていろいろと考えさせられました。やはり「餅は餅屋」というか、単なるモノマネでは到底本職に及ばないものを、どうやって「自分の料理」に仕立てるか。そういうことを深く考えるいいきっかけになったと思います。コースもご用意していますが、うちはアラカルトが100種類くらいあるので、カウンターで好きなようにあれこれ注文して......という使い方をされる方が多いですね。こんな狭いとこですけど、調理は7人でやっています。あまりごたごたいじらずに、素材のおいしさを素直に味わってもらうのがうちのやり方。時季ならではのおいしいもんを揃えているので、造りでも焼き物でも、揚げ物でも椀ものでも、その時食べたいものを自由にリクエストしてください。撮影 鈴木誠一 取材・文 鈴木敦子■祇園 おかだ京都市東山区祇園町南側570‐6075-551-320017:00~23:30(L.O.)日曜・祝日休
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