京都京北里山日記
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BLOG里山の習慣
2019.05.20
葵の葉と雷様
先日の15日は、京都三大祭りの一つ、葵祭が開催されましたね。華やかな平安絵巻とも言える齋王列をご覧になられた方々も多いのではないでしょうか?葵祭は賀茂別雷神社(上賀茂神社)と賀茂御祖神社(下鴨神社)の列祭です。そして、実は京北にも上賀茂神社ゆかりの神社、「賀茂神社」があります。賀茂神社は、京北トレイルのコースの途中ルートにも位置している山の中に、ひっそりと厳かにたたずむ神社です。実は、この神社は3年前に建立千年目を迎えました。この地域のご先祖様の代から、代々地域の方々の手で大切に守って来られた神社です。そして毎年、葵祭に合わせて大祭が行われます。上賀茂神社と同じ、雷(いかずち)の神様を祀り昔から田植えが終わる、葵祭と同じ15日(現在は、15日に近い日曜日)に、地域の氏子の皆さんでお参りをします。境内にある三宝には、みどりの若葉が盛られ祀られています。一体、これは何だと思いますか?これは、実は御守なのです。桂の木に葵の葉がつけられています。これを家に飾っておくと、落雷に遭わないと言い伝えられており、その年ごとの神社の氏子当番を務めてくださる方々が地域の氏子家庭分、作ってくださいます。五穀豊穣もですが、京北は代々の昔から林業が栄え、山に入る杣人の方々が山仕事中に落雷などに遭わないよう、願いも込められているのでは?とも言われています。千年もの昔から、この風習が継承されていることを思うと、京北の方々が神仏や文化を本当に大切にされているという事がよくよくわかります。我が家も、有難く御守をいただきました。今年もこれで落雷除け完了です。
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BLOG里山暮らし
2019.05.18
この季節には、やっぱり
今年もぼちぼちやりたいなーと思いつつ、中々出来なかったこと。それは畑です。例年なら4月頃から、徐々にタネを撒いたりするのですが、今年はだいぶ遅れて本日が畑開き?となりました。コメリと五本松食品デパートで苗と培養土を買って、いざ出陣!昨年鹿に入られて以来、放置していた畑の土はガッチガチ。鍬がバイーンッと跳ね返されてしまうくらい。仕方ないので、植えるところだけをささっと耕して、培養土をそこに混ぜる。畑なのに、プランターに植えるような手抜きスタイル。ちゃんと育つのだろうか・・・。あとは、祈るのみ。「ソダテ〜ソダテ〜 ナレナレ〜」よし、これで大丈夫。適当だが、植えられたのでひとまず、満足。本日植えたのは、ナス 3本 (加茂ナスと普通の)ピーマン 2本 (緑と赤) きゅうり 2本 (夏すずみ)トマト (ミニと大) 3本その他ししとうなど全部で13本植えました。収穫が楽しみです。
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BLOGアート・クラフト
2019.05.16
エルバ工房 ゲストハウス
ここ数年で京北に農家民宿などの宿泊施設が増えてきて、京北がよりディープに楽しめるようになってきています。その中でも、一際異彩を放っているのが「エルバ工房ゲストハウス」です。いわゆる田舎の宿というよりも、自然の中にあるモダンなギャラリーに宿泊できるというようなオシャレな空間。実は、元々はオーナーである萩原さんがセルフビルドした自宅件工房で、一時はピザのカフェもしていた場所を、より多くの人に楽しんでもらうために、昨年よりゲストハウスに。2階の寝室はこんな感じです。ベランダも付いてます。寝室以外にも2部屋リラックスできる空間があります。(ソファベッドなので、こちらに宿泊も可能です。)宿泊だけでなく、キッチン付きのレンタルスペースとしても利用できるので、自然の中でパーティーがしたい方にはうってつけ。先日お伺いした際もお客さんがBBQをしていました。BBQの設備は無料で使えちゃいます。萩原さんご夫妻は犬好きなので、ペット連れも歓迎。奥様は小型犬専用のペットサロンもしているので、ついでにヘアカットもお願いできますよ。ゲストハウスには、アーティストでもあるお二人のギャラリーも併設しています。奥様はフェルトのアーティストで、素敵な帽子やマフラー、ブローチなど作られています。ご主人は鉄のアーティストであり、陶芸家であり、昔はレース用の自転車も作っていたりと、多彩な人です。絶妙な雰囲気を醸し出していますね。この脱力系のおっちゃんシリーズ、かなり私のツボです。実は、密かに購入を検討中。世を斜に構えつつ、「別にどうでもいいんだ。俺は俺だから。」と聞こえてきそうな。世俗的なものはある意味全て諦めて、悟り境地にいるような、そんな作品だと勝手に思っています。ちなみに、作品のモデルは萩原さん御自身だそうです。薪ストーブも作られていますよ。今後は、宿泊とセットで鉄や陶芸のものづくり体験の提供を計画中。陶芸では自分のミニチュア陶芸窯を作って、その自分で作った窯を使って自分の作品を制作するという斬新なスタイル。ワークショップに参加したら、マイ窯をゲット出来て、あなたも陶芸家になれちゃうというのです。これは是非参加したい。「最近は、おもろいアイディアがたくさん浮かんで、どんどん形にしていってるんや。このゲストハウスも色んな使い方出来るし、お気軽にお問い合わせください。」と萩原さん。アートが好きな人は、モノづくりを。自転車好きは、サイクリングの拠点に。素敵な空間で、わんちゃんや仲間たちと過ごす。しかもお値段はかなりリーズナブルですよ。詳しくは以下の詳細をご覧ください。まだ、あまり知られてないので、今なら好きな日に予約が出来ると思いますよ。---------エルバ工房 ゲストハウス090-7112-2292 京都市右京区京北下弓削狭間谷31−9facebook https://www.facebook.com/erbakoubou/?ref=py_cHP https://erbakoubou.wixsite.com/home宿泊料金 5,000円 /1泊1名 (2名より)一棟貸し 26,000より。ペット料金小型犬 500円中型犬 1,000円※食事は自炊です。ご希望で簡単な朝食を用意します。レンタルスペース(約10名利用可能)9:00〜18:00 8,000円18:00〜22:00 5,000円9:00〜22:00 12,000円
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BLOGアート・クラフト
2019.05.14
京北クラフトシリーズ⑤「GENTA YASUI ART LAB.」
以前、本ブログで紹介した京北アトリエ巡り、折角の機会なので私も巡ってきました。訪問先は安井源太芸術研究所さんです。研究所の中には、安井さんの独自のアート作品たちが展示されていました。アクリル樹脂に描かれたグラフィックが浮かび上がって見えます。不思議な世界感に吸い込まれていきます。??こちらは何だと思いますか?実は指輪なんです。輪じゃないから、指輪と呼んで良いのか・・・?完全に私の指輪の概念を超えてます。内心、付け心地悪そうだなーと思いながら試させてもらいましたが、付けてみると意外と違和感ない。むしろ、付け心地が良いのです。訊くと、作品は解剖学を基礎にして制作しているそうです。なるほど、だから付け心地が良いのですな。しかも付けないときは、部屋のオブジェとしてもカッコイイ。こちらのスカルたちも指輪なんです。私は、スカルって正直怖い先入観があるんですが、安井さんのスカルは美しいです。こんなカワイイ作品も。安井さんは作品制作において、闇の中に美を捉えて表現することを美学としているそうです。娘さんとパシャり。安井さんはジュエリーや美術作品の制作はもちろん、地域の職人さんとコラボした制作もしています。ちなみにですが、この日私は、結婚指輪の調整を依頼しました。臨機応変に対応して下さいますので、是非お気軽にお問い合わせください。----------YASUI GENTA ART LAB.安井源太芸術研究所http://gentayasui.com/
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BLOG里山暮らし
2019.05.12
里山暮らしの小さな喜び
今朝、出勤途中に出会った田んぼの風景です。苗が植えられ水田になった田んぼには、水田が水鏡になって、きれいに逆さまの山の風景を見せてくれていました。そして、昼休み。あまりにも天気が良いので外を歩いてみました。歩いていると、いろんな草花に出会います。この花は、なんでしょう?小さな白い花が集合していてとても可愛らしいです。歩きながら草花を見ていると、小学生の頃の学校の帰り道をなんだか思い出しました。白い小さな花たちのそばには、たんぽぽが。たんぽぽと言えば、綿毛。学校の帰り道に友達と「ふぅ~っっ!」と息を吹きかけ競い合って飛ばしたことを思い出しました。綿毛のそばには、カラスノエンドウも。カラスノエンドウの豆のさやで、よく笛を作って「ぷーっぷーっ」と吹き鳴らしながら歩いたなぁ。里山の暮らしの中で出会う、春に咲くさもない野の花たちですが、自分の幼かった頃の懐かしい記憶も一緒に咲かせてくれます。これも里山暮らしの小さな喜びの一つです。
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BLOG里山暮らし
2019.05.10
里山クリエーション
田舎での子育てって、どんなイメージですか?私のイメージでは、田舎の方が子どもはのびのび育つのかと思います。ただ、それはかなり親の裁量にもかかっています。最近5歳の娘はよく、「何かみせてー。」と言います。これは我が家では、パソコンでアニメを観せてくれという意味。家事や仕事などで子どもと向き合えないときは、ついついアニメを観せて放置したり、挙句の果てには一緒にアニメを観てしまったり・・・。先日は「忍者ハットリくん」を一緒に。娘は爆笑して観てました。 やっぱり面白い作品は世代を超えますねー。って、いかん、いかん!これでは街中に住んでいるのとあまり変わらないではありませんか。せっかく自然がいっぱいの所にいるのだから、自然を楽しまなくちゃ。ということで、心を鬼にして、アニメは最小限に。すると、娘は文句を言いながらも、絵を書いたり、ままごとをしたり、その辺にあるものを使ってなんだかんだで、楽しみだします。娘は、自分の家(アジト)を作るのが好きで、家の中だとダンボールなどで自分の家を作ってよく遊んでいます。先日、庭先に突如ネイティブアメリカンのティピーのような造形物が作られているではありませんか。家作りマニアの娘が、庭に自分の家を作ったものです。材料はその辺に置いていた木がメインで、絨毯の代わりに枯れ草。装飾に植物のツル。かなりイケてませんか?私はかなりイケてると思います。しかも日差しが強ければ布を掛けたり出来るので、結構実用的。子どもの想像力の豊さに感動させられます。そして、娘のようにもっと創造的な暮らしを楽しまないとなと、反省。子育ってて、本当に子どもから学ばされることが多く、気付きの連続です。親が出来ることって限られてはいますが、私は出来るだけ子どもの想像力を伸ばすサポートしてあげたいです。というより、邪魔しないようにしたいです。子どもの創造力を伸ばすには、自然がたくさんの京北はぴったりだと思います。あなたも京北暮らしいかがでしょう?
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BLOG里山の習慣
2019.05.08
田んぼの季節
4月末から京北では、田んぼに水が張られて、夜になるとカエル達の大合唱があちらこちらから、聞こえてきます。GWに多くの農家さんが田植えをしていましたよ。田植えと言っても、今の時代はほとんどの農家さんが田植え機を使って田植えをします。田植え機はちょっとガンダムみたいで、かっこいいです。田植え機のスピードは半端ないですよ。後ろに6から8本ほど手のようなものがついて、どんどん植えていきます。たぶん、100倍くらい早いです。しかも均等できれいに。もしこの世から田植え機が無くなったら、令和米騒動の勃発するかもしれませんね。あーありがたや、文明の利器。個人的には、手植えで手刈りの伝統的な農法が絵になって好きですが、農家さんにそんな無理はさせられません。以前、友人達と手植え手刈りで田んぼをやったことがあるですが、想像以上に手間暇かかって大変でした。費用対効果を考えたら、買うのが楽です。けどお米作りは楽しいし、自分のお米の収穫の喜びは最高でした。散歩していたら、お米農家のおじさんが何かしているのを見かけたので、声をかけました。いきなりですが、里山クイズ!!Q.このおじさんはいったい何をしているのでしょうか?1.宝物探し。2.鹿用のネットを張る準備をしている。3.若い稲の食べる虫をやっつけている。4.モグラの開けた穴を塞いでいる。ヒント. こちらの写真では、おじさんは何かを確認しているようですね。答えは写真の下にあります。答えは「3.モグラの開けた穴を塞いでいる」でした。なぜモグラの穴を塞いでいるかというと、穴が空いていると、田んぼの水が抜けてしますからです。稲はもともと熱帯出身の植物なので、暖かい方が育ちがいいです。田んぼに水が貯まらないと、冷たい水を入れ続けないといけないので、稲によくありません。また、水が抜けてしまうと、雑草が生えてきてしまいます。これから、稲の生育が楽しみです。お米は寒暖の差があるところが、美味しいと言われています。稲が光合成により蓄えたデンプン(美味しさ)は、夜間の気温が高いと、稲は蓄えたデンプンを消費してしまいます。夏場でも夜は涼しい京北。ミネラルたっぷりの山の水を使った京北のお米は美味しいんです。食べて見ればわかりますよ。ウッディー京北で京北のお米が購入の出来るので、是非お試しあれ。
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BLOG里山の食
2019.05.06
昆虫食 "カメムシ"
我が家には小さなお客さんが毎晩のようにやって来ます。挨拶なしに、家の中にいつの間にかにいる忍者のようなお方。それはカメムシさんです。「何でカメムシは家の中に入って来るの?」と5歳の娘から尋ねられたので、私は「カメムシは暖かいのが好きなんだよ。それにカメムシは父ちゃんのお友達だからね。」と答えつつも、捕まえて、山へ帰ってもらいます。そして、カメムシと友達の私は、いつからかカメムシを捕まえて家の外へ出す、カメムシ係を担うようになりました。娘はときたま「父ちゃん、また友達来てるよー。」と教えてくれます。これは恐らく、京都的な解釈をすると、"カメムシを外に出して"という意味のように聞こえます。先日そのカメムシ達が我が家に大勢でやって来て、居間でパーティーをしていました。一匹ずつ捕まえて、外に出すのは面倒臭いので、ペットボトルで簡易カメムシキャッチャーを作りました。簡単に作れるわりには、捕まえやすくて、匂いも手に付かない優れものですよ。次の日、また大勢のカメムシがまた我が家に・・・。そこで、ふと思いつきました!最近、巷では昆虫バーとやらが流行っているらしいじゃないですか!?友達への裏切り行為ではありますが、流行りに乗って、食べてみることにしました。本日の収穫は、9匹です。実は、以前メキシコに行った際に市場で売られているカメムシを食べたことがあって、不味くはなかったので、それほど抵抗は感じませんでした。早速、インターネットで、カメムシの食べ方を調べて見ると、4種類のカメムシを食べ比べしたという記事を見つけました。それによると、風味を楽しむためには、さっと炒ると良い、と書いてあったので、さっと炒ることに。炒っている最中から、あの刺激的な香りがキッチンを包み込みます。そこに来た妻は「クサっ!うわー、しかも最近一番使ってるフライパン使ってるしー。」とイライラしながら、窓を全開にしていました。今回のカメムシは、クサギカメムシという品種でパクチー?のような香りのする、一番オーソドックスなカメムシ。味付けなしの炒っただけのものを食べてみることに。恐る恐る口の中に入れると・・。・・・。!!!!!!!悶絶風味を楽しむなんて、そんな甘っちょろい世界ではありませんでした。カメムシの香りが口いっぱいに広がって、食べられたものではありません。完全に罰ゲームでした。まだ8匹もいる・・・。無駄の殺生はしたくない。けど、このままでは完食するのは難しい。そこで醤油と砂糖で味付けしてみることに。味付けしてもやっぱり、とっても不愉快な味でした。(カメムシにとっては、炒られた挙句、不味いと言われて、さぞかし不愉快な思いをしたことでしょう。すみません。)あまりに不味いので、改めて、食べ方を調べてみると、匂いを取り除く調理法が一般的なようでした。今回は失敗に終わりましたが、気が向いたらまたチャレンジしてみようと思います。昆虫食は、宇宙食や、人口増加に伴う食糧難対策の1つとして世界的にも注目されています。動物性タンパク源を摂取するのに、恒温動物と比較して、圧倒的に効率がいいからです。環境負荷が少なくて、さらに経済的でもある。遠くない将来、コンビニとかでも普通に昆虫料理が販売される日が来るような気がします。みなさんも昆虫食いかがでしょうか?食用に虫を捕まれる際は、近くで農薬が散布されていないか注意した方がいいですよ。ちなみに、カメムシを食べたあと数時間、私の口から、胃袋からカメムシ臭がずっとしていました。カメムシを食べるなら調理法も気をつけてくださいね。