里山体験
-
BLOG里山の仕事
2020.03.22
森を小わざで守る
先日、京都市の合併記念の森で「合併記念の森」管理運営協議会と京都市の主催で行われた"林道法面を小わざで守る技術研修"に参加してきました。(※法面は"のりめん"と読みます。法面とは斜面のことで農林業界用語?でそう呼びます。)近年の集中豪雨で、日本全国の山の斜面が崩れたところがあると思います。今回は、そんな大規模な災害が起きる前に、少し崩れた斜面に植林や土木技術(小わざ)を利用し、災害を未然に防いで、山を守ろうという企画です。講師は京都市森林アドバイザーの高田先生で、土木や森林関連の企業さんが技術提供してくださいました。参加協力団体・企業一覧(順不同、敬称略)NPO法人森林再生支援センター、京北森林組合、樹々の会、株式会社シーテック、株式会社タイガ、前田工繊株式会社、小泉製麻株式会社、株式会社JOUCA、(一社)パースペクティブ、石井林業、林業女子会@京都、株式会社マプリィ、植彌加藤造園株式会社、(一社)里山デザイン小わざ①適正な植栽の樹種樹種によって、適地が違いますので、それぞれの適地に植林しました。当日配布資料1植林のキーポイント・一箇所に3本づつ植えるこれにより、木が他の木と競争して、一本で植えるより、成長が早いです。また、3本中2本、木が枯れても大丈夫なので、リスクヘッジにもなる。3本植えは光の当たり方などのバランスをみて植えるべし。南側に2本植えて、その間に1本植えるなど。・苗をよく観察して植える苗の幹が曲がっている場合などあるので、もともと生えていた環境に近い形で植えると、苗に負担がかからず育ちやすい。 また、大きく育った苗は、苗ポットの中でぐるぐると巻きついている場合があるので、解すべし。・しっかり土を固めるひっぱても抜けないように、植えたら良く土を固める。・苗を菌から守る植える時は、土壌にいる細菌が苗の根につかないように植える。苗に傷があったりすると、苗が枯れる原因に。・鹿から守る鹿がいる地域は、木の新芽を鹿に食べられて枯れてしまうので、ネットで張ってる。ネットを張る時は、ネットの下から潜られないように、ネットの下を固定すべし。・木は斜面が好き(おまけ)庭木などは、平らなところに植えられていますが、木は基本的に斜面に植えた方が強く育つそうです。水はけの関係などで。小わざ②使用期限が過ぎた消防ホースの利用使用期限が過ぎたホースは従来処分するだけですが、それをリユースするとてもいいアイディアです。小わざ③メッシュの利用斜面の水が流れる所の、更なる侵食を防ぐために、メッシュと杭を使った小わざです。小わざ④エコプランターの利用木のチップから出来ていて、最終的には分解され土に戻ります。見た目もいいです。植樹はめちゃめちゃ深くて面白いです。この技術を皆さんの近くの森林でも活用して、山を守っていただきたいです。そして実は里山デザインでは※一般社団法人パースペクティブと地元の林業家さんなどと連携して、京都市の合併記念の森を利用して、"工藝の森"プロジェクトの準備を進めています。※(パースペクティブは、日本の工藝を教育プログラムなどを通じて国内外へ伝えている松山さんと、伝統を守りつつ新しい漆の使い方を発信実践している堤浅吉漆店の堤さんが共同代表をされています。)工藝は 人と自然、人と人との持続的な関係性や暮らしを象徴しています。現在はその関係性が薄れてしまっているので、関係性を繋ぎ直すために、工藝の森では、森づくりとモノづくりを通じて、工藝の森を人と自然、人と人を繋ぐプラットフォームを構築して、調和した持続可能な社会を提案します。工藝の森では、まずは漆と桐を植林します。(パースペクティブでは、漆塗りの桐のサーフボードを作りのWSを昨年京北にて開催しています。)また、多くの方に森を身近に感じていただけるのよう、WS等の準備も進めています。まずは植林、炭焼き、野草酵素ジュース作り、ドラム缶風呂、ブッシュクラフトやキャンプ、オフグリッド関連、エコなモノづくりなどのWSを4月以降定期的に開催して行く予定ですので、是非参加いただきたいです。工藝の森の愉快な仲間たち(左から塔下さん、松山さん、堤さん。)なんか楽しそうでしょう!?ハシゴだけに、皆さんと森の架け橋になります。笑植林に興味がある個人の方や協賛して下さる企業さんを募集していますので、是非お問い合わせください。お問い合わせ---------(一社)パースペクティブ sachi@prspectiv.co(松山さん)もしくは里山デザイン075-748-1033京都市右京区京北周山町西丁田21-3fukumoto@satoyama-d.comHP: www.satoyama-d.com
-
BLOG里山体験
2020.03.12
京北花見計画
今日は雲ひとつない快晴で気持ちのいい日でした。休憩がてらに周山の弓削川まで歩いてみると、梅が満開でしたよ。京北の桜の見頃は4月中旬から下旬がメインですが、品種によってはもう咲き始めているではありませんか!本日3月12日で一分咲きってとこですかね。ひきで見たらこんな感じです。この桜のお隣さんの枝垂桜はまだまだこれからって感じです。たぶん、今年は暖冬だったし去年より若干桜の開花は早いのかも。昨年の記事を参考に是非、京北で花見の予定を立ててみるのはいかがでしょう!?京都・京北 里山の名桜をひとりじめ北桜情報京北桜情報2京北桜情報4京北桜情報5京北桜情報6京北桜情報7京北桜情報8
-
BLOG行催事
2020.01.23
「京北の森を走る」京北トレイルランニング大会 参加者募集!!
京北の魅力と行ったら、自然。その京北の自然が満喫できる京北トレイルランニング大会が2020年5月24日に開催されます!!今回は京北を一周する36kmの部と、半周する18kmの部、キッズの部があります。私は2回18kmのコースを走ったことありますが、運動不足の私でも何とか感想出来たので、初めて方も参加しやすいと思いますよ。みんなで走るので、自分の限界を超えられます。トレイルの途中では、展望も綺麗です。山あり谷あり、川ありで楽しいコースですよ。ゴール地点では地域のマルシェも開催予定。大会終了後は後夜祭も開催しますので、ランナー同士の交流も楽しいと思います。場所はあうる京北ですので、お酒を飲んでも宿泊できるので、ご安心ください。ランナーで宿泊されたい方は、大会事務局へお問い合わせください。走るのはちょっと・・。って方はボランティアスタッフはいかがでしょう?スタッフ同士仲良くなって楽しいですよー。もちろん、ランナーも絶賛募集中です!!因みに私は今回は走らず、ボランティア参加です。京都駅から無料のバスの送迎もありますので、バスをご利用の方はお早めにご予約ください。詳しくは、京北トレイルランニング大会の公式HPをご覧ください。皆さんのご参加お待ちしております!------「京北の森を走る」京北トレイルランニング大会日時: 2020年5月24日(日)http://trailrun.kyoto-keihoku.jp/mail: kyotowoods2017@gmail.com
-
BLOG里山体験
2019.11.01
今日の紅葉だより
先日もご紹介しました、京北の紅葉スポット。今日は常照皇寺さんの紅葉をご紹介します。最近の朝夕の寒暖差で、境内の紅葉も少しずつ色づき始めた常照皇寺は、京北の山国地域にあります。写真は昨年のものですが、紅葉すると本堂裏手のお庭はとても美しいです。我が家のおばあちゃんは子どもの頃、このお寺の境内が遊び場だったとか。北朝の初代天皇、光厳天皇ゆかりの立派なお寺であることはもちろん、春夏秋冬、どの季節もとても絵になると話してくれます。桜の季節、境内の「御車返しの桜」が有名ですが、私は秋の紅葉の季節も好きです。真っ赤に色づいた木々がひっそりとしたお寺の空間にたたずむ感じに、心が和みます。今年の秋は、静かな境内で心落ち着く紅葉を愛でにいらっしゃいませんか?◎常照皇寺住所・・・京都市右京区京北井戸町14-6アクセス・・・京北ふるさとバス「山国御陵前」下車徒歩約5分拝観時間・・・9:00~16:00拝観料・・・志納(400円~500円)
-
BLOG里山体験
2019.10.24
紅葉を先取り
京北の162号線沿いに街路樹でモミジが植わっているのですが、早くも色づいています。ただ、品種によって紅葉する時期は違うようで、他の場所のモミジはまだ全然緑です。京都市内中心部は例年、11月の下旬が紅葉の見頃ですが、京北では初旬に紅葉が楽しめます。(11月10日撮影) こちらは慈眼寺さん。 周山のバスターミナルから徒歩5分ほどで行けるので、車がない方にもおすすめです。以前にも紹介していますが、明智光秀の坐像が有名です。以前の記事はこちらから。(京北ミステリーシリーズ① 「謎の黒い明智光秀像」)落ち葉も絵になりますね。(慈眼寺さんの池にて。) 是非、京北に足を運んで紅葉を先取りしちゃいましょう。-------- *曹洞宗 慧日山 慈眼禅寺・・・〒601-0251京都市右京区京北周山町上代4 (アクセス)JRバス 周山バスターミナルより徒歩5分
-
BLOG里山暮らし
2019.09.28
採取生活"カヤの実を食す"
実りの秋、狩猟採取時代の人々はどんな暮らしをしていたのでしょう。たぶん、いろんな木の実や果物、キノコなどの収穫に大忙しだったのではないかと思います。けど、縄文人の労働時間は1日4時間くらいだったらしいので、現代のような忙しさではなかったでしょう。しかも、"わーい、木の実みっけ!こっちにはキノコ!"みたいな感じで嬉しい忙しさだったのではないか勝手に想像しています。とはいえ、現代のいろんなテクノロジーのお陰で、安全で快適な生活が送れているので縄文時代のような生活がしたいとも思いませんが・・。そんな先人たちの暮らしに思いを馳せながら、先週末に収穫したカヤの実を食べてみることにしました。(収穫は9月24日ブログで紹介しています。)カヤの実はアクが強いので、生では食べられませんが、フライパンで炒ったら食べられます。普通に家のキッチンで炒ってもよかったのですが、外で火を起こして食べることにしました。適度な火加減になったら、フライパンにカヤの実を入れてセット完了。焦げないようにたまに、フライパンを揺すります。強火から中火?で15〜20分で火が通りました。こんがりいい感じです。カヤの実は殻の中を食べるのですが、殻が硬いです。ということで今回は縄文っぽく石を使って割ってみることにしました。えいっ!って、強すぎますよ・・。最初は石でやっていましたが、綺麗に出来ないので、手で剥くことに。炒ると殻に亀裂が入るので、手で綺麗に剥けました・・。で、気になる味の方ですが、これが、想像よりもずっとうまかったです。個人的には、栗とクルミの間のような味に感じました。薄皮を剥かないと渋いのですが、ちょっと薄皮があるのも個人的には好きでした。例えは悪いかもしてませんが、薄皮付きはポテトチップス?のような。因みにですが、生でかじってみると、想像通り渋くてエグくて、食べられたもんではなかったです。クルミが嫌いな娘も気に入って、『めっちゃ美味しいねー。』と喜んでバクバク食べていました。※お子さんは食べ過ぎ注意です。アクが強いので妊婦さんは食べない方がいいです。たぶん、娘はカヤの実が普通にテーブルの上に出されても食べないと思うのですが、火を起こして調理するプロセスが楽しくて、ふつうよりも美味しく感じたのではないかと思います。皆さんも木の実を集めて、火を起こして食べてみませんか?めっちゃ楽しいですよ。そして、自分の中の縄文の血が騒ぎますよ。副産物として、子供との信頼関係と親の尊厳が守れます。普段は、生意気な事ばかり言っている娘も、アウトドアの時は先生役の私に敬意を持って接してくれます。笑ということで、ぜひお試しあれ!
-
BLOG里山体験
2019.09.20
古民家の宿『五右衛門』で田舎暮らしを満喫〜その2
前回記事に引き続き、古民家一棟貸しの宿『五右衛門』をご紹介します。五右衛門の魅力の一つが立地で、徒歩圏内に楽しむスポットが盛りだくさんなんです。以前、本ブログでも紹介したステンドグラスの工房のカルチャーカフェギャラリーYUさんや、大人の女子旅レポートでも紹介でも紹介した荒縄の椅子作りが体験できる葵工芸さん、宝泉寺、蛍が乱舞する川などなど。レンタサイクルも出来ますよ。けど、なんだかんだで、一番の魅力はホストの田中夫妻です。何が最高かって、ウェルカム感とおもてなしです。お二人ともすごくオープンでおおらかな方で、私はいつ行ってもついつい長居してしまいます。先日、五右衛門にお邪魔した際は、インターンを受け入れていたり、整体師さんの施術会が行われていたり、ふらっとご友人が遊びに来ていたりで、お客さんも含め常に面白い方々が集っています。もともと、お二人は海外を長期で旅されていた経験があります。その時に訪れた一番良かった宿の心地よさを五右衛門でも提供することを目指しているそうです。2人がつくる絶妙な空間や雰囲気が心地良いんですよね。私が先日お伺いした際に、長期でインターン(田中家にホームステイ)に来られていた大学生の金本さんにお話をお伺いしました。「ここでは田舎体験というよりも"田舎で暮らす"を経験させてもらっています。お二人にどこでも付いて行かせてもらっていますが、ご近所さんとの自然な交流など、日々学ばせてもらっています。オープンなお二人の周りには作家さんなど面白い方々がたくさんいて、その交流の一つ一つがとても濃くて、毎日が本当楽しいです。私は栄養学などを大学で学んでいるのですが、五右衛門では"みんなでご飯を食べるのが普通"なんですよね。それは普段一人暮らしをしている私にはとても印象的で、食育の観点から見て、栄養面だけでなくて、みんなで食べる場ってのがとても暖かくて、こういう場づくりも大事なんだと気付きをいただきました。」(写真 左から なみさん、まさのりさん、金本さん)またね、まさのりさんの話が面白いんですよ。古民家鑑定士でもあるので田舎暮らしに関することはもちろん、かなり博識なので話が尽きないです。話せばわかりますが、パッションが溢れ出ています。お話好きなお客さんとは盛り上がって夜までよく語られていますよ。田中夫妻は私が用事があってお邪魔すると、「まあまあ上がってー。」と言って手際よくお茶を出してくれます。自然にお客さんを迎え入れる能力いわゆる"おもてなし"が洗練されていて、"ここにいていいんだ。歓迎されてるー。"って感じが一瞬で伝わって来ます。型にハマったおもてなしというよりも、田舎のオープンな感じのおもてなしが気持ちいいんですよね。五右衛門がどんなところか、何となくイメージ出来たのではないでしょうか?あとは、実際に宿泊してみたらわかります。だいぶハードルが上がりましたが、期待は裏切られないと思いますよ。詳しくは以下よりお問い合わせ下さい。----------五右衛門住所 〒601-0272 京都府京都市右京区京北下熊田町泓ケ2−番地周山のバスターミナルまで無料送迎 (駐車場あり)Tel 075-855-1700mobile 090-8932-8269HP https://www.banja-kyoto.com/goemon
-
BLOG里山体験
2019.09.18
古民家『五右衛門』で田舎暮らしを満喫〜その1
京北の魅力といえば、里山の暮らしが残っていることだと思います。じゃあ、どうやってその魅力を満喫したらいいの!?その一つの答えとして、今回は古民家一棟貸しの宿泊施設『五右衛門』をご紹介します。五右衛門を営むご主人の田中まさのりさんと、奥様のなみさんにお話をお伺いしました。五右衛門って名前の通り、ここでは薪で沸かされた五右衛門風呂に入れます。薪で沸かした五右衛門風呂に入れる宿ってかなりレアだと思いますよ。体の芯まで温まりますよ。(写真の真ん中辺りに見えるのが五右衛門風呂の焚き口です。)魅力は五右衛門風呂だけじゃないですよ。五右衛門に宿泊したら、多くの方がイメージするいわゆる田舎体験の、キーワード(囲炉裏、おくどさん、薪割り、薪ストーブ、五右衛門風呂、収穫体験、料理体験、井戸など)を全て網羅しています。素泊まりで、家族や仲間と一棟貸しをして、プライベートにリラックスした時間を過ごすのは楽しいですよね。食材を持ち込みOKで自炊出来るように、調理器具や食器類など一通り揃っています。古民家の別荘を持っているような気分に浸れます。そう考えたら、一棟丸ごと借りられるって、別荘よりも断然お得ですね。もちろん、お食事を予約することも出来ます。田中ご夫妻が育てた自家製の新米が9月中旬から食べれますよ。ということは今がチャンスです。五右衛門のすぐ近くで畑をしているので、野菜の収穫体験も出来ますよ。もぎたての野菜は最高です。かまどで炊いたご飯って食べたことありますか?うまいんですよ。おこげもあったりして。夕食は囲炉裏でのBBQがおすすめです。仲間と家の中で炭火BBQ出来ちゃうなんて最高じゃないですか!?お酒飲んでもそのまま寝室へ行けるし。外みたいに蚊の心配をしなくてもいいし。BBQを事前に予約したら、以前本ブログでも紹介した京北の黒毛和牛専門店の登喜和さんのお肉をご準備してくださいます。これからの季節は囲炉裏で旬の野菜を使った鍋もいいですねー。奥様のなみさんのおくどさん(かまど)を使った料理が最高にうまいんです。なんと2泊以上宿泊されるお客さんには、特別で裏メニューも作ってくれます。おくどさんのお好み焼き。絶品です。なみさんは大阪出身なので、お好み焼き本場の味。揚げたての串揚げなど四季に応じて家庭料理が楽しめます。『次何にする?どんどん食べてやー。』っと、なみさん。揚げたての、串をどんどんお皿に盛って頂いて、至福の時間です。こういう暮らしの中に入って、ぼーっとするのもまた気持ちいいです。なみさんは陶芸家でもあって、作品を購入することも出来ます。金星からの来たお友達を紹介させて頂きます。現役の井戸もあります。と、魅力溢れる『五右衛門』さん。ご紹介したいことが多過ぎて1記事だと長くなり過ぎるので、次の記事(9月20日)にて続編を紹介させてもらいます。----------五右衛門住所 〒601-0272 京都府京都市右京区京北下熊田町泓ケ2番地周山のバスターミナルまで無料送迎 (駐車場あり)Tel 075-855-1700mobile 090-8932-8269HP https://www.banja-kyoto.com/goemon