2025年06月20日(金)公開
フェリー『さんふらわあ くれない 』に乗ってみた!大阪-別府を結ぶ豪華な"動くホテル" 「犬と一緒に行ける船旅を探していた」ペットOKの客室など20種類以上の部屋を用意
編集部セレクト
フェリー旅が人気を集めています。国土交通省によりますと、2010年代、フェリーを含む船による旅客数は8000万人台で推移していましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で激減し5000万人を下回りました。しかし、その後は回復基調となっています。フェリーを利用する上で気になる、船内のシートや食事、Wi-Fⅰ環境など…実際にどうなっているのか、MBS河西美帆アナウンサーが乗船して取材しました。
700人以上が乗船可能 大阪-別府を結ぶ「さんふらわあ くれない」
2023年に就航した「さんふらわあ くれない」。大阪・南港と大分・別府を結ぶ長距離フェリーで、700人を超える客が乗船できます。船内に入ったフェリー初体験の河西アナウンサーは「広いです。豪華で船だとは思えない」とコメント。まるでホテルのような豪華なロビーも驚きですが、まず気になるのは客室。
なかでも、予約がとりにくい豪華な部屋が、和室と洋室、2つのタイプのスイートを1つにつなげた「コネクティングスイート」です。広さは約44平方メートルで、定員は7人。3世代など大人数で利用できると人気です。
(商船三井さんふらわあ 前田優人さん)「ご高齢の方でも親しみやすいように和室になっております。旅館のようなイメージで設計されています」
この部屋の料金は、シーズンにもよりますが、片道運賃1万3200円に個室料1万6000円をプラスした、1人あたり税込み2万9200円~です(※1室4人以上で利用)。バルコニーも備え付けられていて、船旅ならではの景色を楽しむことができます。
(商船三井さんふらわあ 前田優人さん)「コネクティングスイートは部屋数がもともと少ないもので、かなり早いタイミングで埋まる部屋となってしまっています」
実はこの「さんふらわあ」には別府までの一晩を過ごすための客室が20種類以上あり、バリアフリーの部屋など様々なニーズに対応しています。
雑魚寝イメージを払拭 プライバシーが保てる部屋を用意
“一番リーズナブルな客室”と言われれば、かつてのように『大広間で雑魚寝』というイメージがあるかもしれませんが、いまどきはプライベートを重視。シングルベッドが備わった相部屋タイプは、女性専用のエリアもあり、プライバシーが保てます。料金は片道運賃のみで1人あたり税込み1万3200円~です。
新大阪駅から別府駅まで列車旅の場合、例えば自由席で新幹線と特急列車を乗り継ぐと、1万7320円。さらに宿泊費も考えるとオトク感あります。
(商船三井さんふらわあ 前田優人さん)「二段ベッドの部屋となっていまして、1人でも泊まりやすい」
展望大浴場も完備 まさに「動くホテル」
そして船内には「展望大浴場」もあり、乗船の満足度を高めています。
(商船三井さんふらわあ 前田優人さん)「以前までのフェリーだと本当にただの交通手段としてご利用いただく方が多かったと思うんですけど、『さんふらわあだから乗りたい』と考える人を増やしたい」
そんな「動くホテル」ともいえる長距離フェリー。河西アナウンサーを乗せて午後7時5分、大阪を出発。すぐにデッキから見えたのは、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」。今年10月までの特別な景色です。
(河西アナ)「いつも万博の会場で取材していますが、大屋根リングを海上から見る日が来るなんて。すごく幻想的ですよ」
午後8時すぎ、さんふらわあは明石海峡大橋を通過し 瀬戸内海を西へ。翌朝、午前6時55分に別府港につく約12時間の航海です。穏やかな瀬戸内海を進むので、揺れもほとんどありません。
大分の郷土料理も味わえる「ビュッフェ」が人気
そして、なんと言っても人気なのが"ご当地ビュッフェ”。和食や洋食、デザートなど30種類以上の料理が用意され、料金は大人・税込み2500円、ソフトドリンクは飲み放題です。
別府行きのおすすめは大分の郷土料理「りゅうきゅう」。しょうゆやみりんなどで作った甘辛いタレにからめた刺身をご飯に乗せていただきます。
(河西アナ)「お刺身につけているタレ、すごくご飯に合うんですよ。いくらでも食べられますね。すごくおいしい」
ペットと一緒に泊まれる部屋も! 船内ではピアノの生演奏など無料イベントも開催
フェリーを楽しむ人たちの中には、愛犬と一緒に旅をする人も。
(乗客)「犬と一緒に行ける船旅を探していた。『さんふらわあ』はワンちゃんと一緒に泊まれるので、一緒に来ました。(船旅は)初めてです。すごく快適で(船が)揺れないので、落ち着いて楽しんでいると思います」
ペットと一緒に過ごせる部屋、デラックスウィズペットルーム(1人あたり税込み3万3900円~)で船旅を楽しんでいました。
家族旅行での利用者にも話を聞きました(デラックス和室 1人あたり税込み2万6200円~)。
(乗客)「(気に入ったのは)部屋ですかね。ふつうの旅館じゃないけど、ホテルをとったような」
船内では様々な無料のイベントが行われています。この日はピアノの生演奏や星空を映すプロジェクションマッピングも楽しめました。海の上なのでスマートフォンなどの電波がつながりにくいエリアがあるものの、日常を離れたひとときを過ごすことができます。
快適な船旅で夜もぐっすり
さんふらわあは午前0時前に瀬戸大橋を通過。翌朝、午前7時前に別府に到着しました。乗客に話を聞くと…
「揺れを感じなくて、結構ぐっすり(眠れた)」
「よかったです。わりとシニアの人もたくさん乗っていて。(船旅が心配で)『私、乗れる?』とか思っていたけど、大丈夫でした」
「(ほかの人も)どんどん乗ってほしい」
(河西アナ)「一晩過ごしましたけど、ご飯はおいしい、寝心地はいい、施設も整っている、そして夕日などの景色もきれい。もう本当にないものがないくらい充実した船旅でした。ここから別府の旅も楽しめそうですね」
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