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「打つなとは一切言っていない」大阪で唯一子どもの接種券を一斉配布しない...独自対応の泉大津市の市長インタビュー『打て打てどんどんは危ういと思う』

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 9月6日から「努力義務=接種を受けるよう努めなければならない」となった5~11歳の子どもへの新型コロナウイルスワクチン接種。しかし全国の5~11歳の接種率は、9月27日時点で22%(1回接種・首相官邸HPより)と低迷しています。そんな中、小児向け新型コロナワクチンの対応をめぐり、大阪府泉大津市は独自路線を走っています。

 大阪市生野区の小児科「くぼたこどもクリニック」では子どもの新型コロナウイルスのワクチン接種が行われています。5~11歳の子どもへの接種は9月6日から「努力義務」となりました。しかし実際に接種を受ける子どもは少なく、取材した日は土曜日でしたが接種した子どもは1人だけでした。

 (子どもに接種させた親)
 「小さい子がコロナにかかって亡くなっているニュースを聞くたびに不安になっていたので、もう打たせておこうかなと思って」

 (子どもの接種に慎重な親)
 「(子どもは)コロナにかかっても軽症なのかなというのと、ワクチン打った後に熱が出るというのを比較した時に、打たなくてもいいかなと」

 一方で現場の医師は子どもの早期ワクチン接種を呼びかけます。

 (くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長)
 「必ずしも軽症の子どもたちばかりというわけではないです。ちょっと油断したら中等症や重症になっていくんじゃないかと思われる子どもたちもたくさんいるので、重症化を防ぐという意味でもコロナのワクチンを打っていただきたいと思います」

 5~11歳のワクチン接種率(1回目)は、大阪府は8.2%となっていて、全国平均の22.3%と比べると低迷しています。そこで府は、9月末までに府内の全小学校に対してワクチンの効果や安全性を伝えるチラシを配布して接種を推奨しようとしています。

 そんな中、大阪府内で唯一、子どものワクチン接種券を直接市民へ一斉配布していないのが泉大津市です。いったいなぜなのか?泉大津市の南出賢一市長がMBSの取材に応じました。

 (泉大津市 南出賢一市長)
 「(ワクチン接種による)副反応があまりにひどい事例が増えてきている。(新型コロナワクチンの)中長期の安全性は確保されていませんし、誰もわからないことだと思いますし、『大丈夫だから』というだけで打て打てどんどんというのは僕は非常に危ういと思っています」

 泉大津市では子どもへの接種券の代わりに「極めて慎重に判断してください」などと書かれた案内はがきを配っています。5~11歳の子どものワクチン接種を希望する場合は、直接市に申し出て接種券を受け取ることになります。

 (泉大津市 南出賢一市長)
 「(接種する選択は)委ねています。打つなとは一切言っていませんので。自分で調べていただいて、そこから判断してくださいねと、一貫して投げかけている」

 独自の対応について泉大津市民に話を聞きました。

 (賛成の人)
 「コロナ始まった時って早く打たないとみたいなのがあったし考える余裕もあまり無かったけど、(案内はがきという)ワンクッションがあって良いと思います」
 (反対の人)
 「(ワクチンを)打つ人にとってはすぐ来てくれた方が素早くできるのですぐ来てほしいところですよね」

 大阪府の吉村洋文知事はこの件で南出市長と面会しています。

 (大阪府 吉村洋文知事)
 「(泉大津市の場合は)接種券が届かないというところからのスタートなので、接種券は送ってほしいと思っています。でもやり取りをして、最後は市長判断ですから」

2022年09月28日(水)現在の情報です

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