MBS(毎日放送)

「圧倒的に若い人ばかり」3年ぶり"行動制限なしGW"も『コロナ発熱外来』には多くの患者 大阪のクリニック院長に去年との違いを聞く

編集部セレクト

SHARE
X
Facebook
LINE

 3年ぶりに「緊急事態宣言」などの規制がなかった今年のゴールデンウィーク。第4波の真っ只中だった去年のゴールデンウィーク期間中は、『コロナ発熱外来』を多くの患者が受診していました。今年はどのような状況なのか取材しました。

GW期間中も地域医療を支える小畠クリニック

 大阪・東心斎橋にある「小畠クリニック」。まだ社会の新型コロナウイルスへの恐怖心が根強かったころからコロナ診療を担うことを公表し、地域医療を支えています。コロナ禍では3回目となる今年のゴールデンウィーク期間中も発熱外来を開設しました。
2.jpg
 連休中のクリニックはどういった状況なのか、5月6日、小畠昭重院長に話を聞きました。

 (小畠クリニック 小畠昭重院長)
 「一番問い合わせが多かったのは5月5日やね。遊び疲れで熱が出た人が多かったんかな。圧倒的に若い人ばっかりやね、ゴールデンウィークは」

去年はひっきりなしに電話がかかる 今年の様子は…

 1年前のゴールデンウィークは新型コロナ第4波の真っ只中で、発熱外来にはひっきりなしに電話がかかっていました。

 (電話対応をする小畠昭重院長 去年のGW)
 「いつからですか?きのうの夜から?午後4時で予約を入れておきますので」

 この電話は「子どもが熱を出した」という内容のものでした。
4.jpg
 去年のゴールデンウィークの時期、発熱外来に来る患者の4割は陽性患者でした。
 
 【抗原検査時の様子 去年のGW】
 (小畠院長)「赤い線が出てきたらコロナ陽性です。…出てるわ、どこでうつったんやろう」

 ようやくコロナ禍の出口が見え始めたかにも思える今年ですが、状況はあまり変わっていないようです。
5.jpg
 【抗原検査時の様子 今年のGW】
   (患者)「4日の朝に起きたら朦朧とする感じで。頭痛と息苦しさと、起き上がることが難しいぐらいになっちゃって。その時には38℃、39℃くらいになっていましたね」
 (小畠院長)「ちょっと鼻から取るよ。陽性やな、(赤い線が)出てきたな。5月13日まで自宅療養してください」
6.jpg
 熱などの症状がないものの、陽性でないか不安な人も外来に訪れます。

 【診察の様子 今年のGW】
 (スタッフ)「症状はまったくなしで、1日と2日に一緒に過ごした方が陽性になり濃厚接触者で、いまはまったく症状なしです」
 (小畠院長)「ほんなら、症状はまったくないけど、友だちが陽性で心配ということやな」
   (患者)「そうです」

 PCR検査の結果、この患者は陰性でした。

「今年のほうが圧倒的に診察依頼の数が多かった」

 コロナ医療の最前線を支え続けてきた小畠院長に、去年と今年の変化をたずねました。

 (小畠クリニック 小畠昭重院長)
 「(Q去年のゴールデンウィークと比べて今年の発熱外来の状況は?)今年のほうが圧倒的に数が多かった、『診てくれ』という。キャンセル待ちも多く、5月5日は20人ぐらい断らざるを得ないぐらい来ました」
8.jpg
 たしかに、去年と今年のゴールデンウィークの大阪府の新規感染者数を比較しても、今年のほうが多いのが実情です。患者の陽性率も去年が4割ほどに対し、今年は3割程度で、大きくは減っていないといいます。
9.jpg
 さらに大型連休ならではの患者もいるといいます。

 (小畠クリニック 小畠昭重院長)
 「『旅行中に熱が出たからどうしましょう?』と相談に来た人とか。(旅先で陽性判定が出て)どこも泊まるところがないから、『宿泊療養にすぐに申し込んで』と指示した」

 街の小さなクリニック。気の抜けない日々がまだまだ続きそうです。

2022年05月09日(月)現在の情報です

今、あなたにオススメ

最近の記事

【カツめし】シャチを見ながら約100種食べ放題!神戸・須磨「須磨シーワールド」(2025年11月13日)

2025/11/14

自転車の危険な運転を許さない!古都・京都の安全守るため奮闘"サイクルポリス"に密着 無灯火や一時停止無視...ひっきりなしに行われる交通違反「事故を起こす人、巻き込まれる人が1人でも減ったら」と目を光らせる

2025/11/14

「わしは空襲で死んでもうたんや」聞こえてくる先代の無念...落語で戦争体験を語る『伝戦落語』 動物園での悲劇伝える「どうぶつえん1945」に込めた思いとは?【三代目・桂花團治】

2025/11/14

「ここに安倍元総理も来られているかも」「心よりおわび」山上徹也被告の母 法廷で謝罪の言葉を述べる/安倍昭恵さんの上申書 検察官が読み上げ【安倍元総理銃撃事件裁判 公判7日目】

2025/11/13

ひたすら試してランキング『ウインナーソーセージ』世界が認めるソーセージ職人ら料理と製造のプロが選ぶ 「ジューシーさ」No.1でダブルの香りで食欲を一層かき立てる1位の商品は?【MBSサタプラ】

2025/11/12

乳がん手術から1年の梅宮アンナさん「がんですと言っても変わらない社会を作りたい」 がんと向き合う"ありのままの姿勢"発信し続ける理由

2025/11/12

【ヨルダン川西岸から】イスラエルからの入植者に銃撃される村人たち...停戦発効から約1か月 パレスチナ自治区で直面する「圧倒的な力の差」とは(元ベルリン支局特派員カメラマン 和田浩記者のリポート)

2025/11/11

1通の遺書から始まった事件 冷凍庫に4年半以上も遺体を遺棄 裁判で明らかになった異様な親族関係 男らに下された判決は?

2025/11/09

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook