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【自民と維新】政策合意すれば「高市氏を総理指名」で決まり?維新が掲げる副首都構想・社会保障改革はどうなるか 「企業・団体献金」で折り合えるかがポイントに?

解説

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 10月15日、自民・高市総裁と会談を行った維新・吉村代表。自民党との連立政権を見据えて政策協議を進めることを明らかにした上で、副首都構想などの政策について合意できれば総理指名選挙で高市総裁に投票する考えを示しました。16日には、藤田共同代表が高市総裁などを交えた協議を行いました。 急転直下、新たな“連立の枠組み”に向けて動きだした永田町。果たして日本のかじ取りは誰が、どう担うことになるのでしょうか? 政治アナリスト・伊藤惇夫氏の見解を交え、MBS解説委員・大八木友之氏が解説します。

27日にはトランプ大統領が来日 総理を決める“デッドライン”は21日か

ーーー総理指名選挙は10月21日付近かと言われていますが、今佳境に来ていますか?

(大八木友之解説委員)「タイムリミットはどんどんと近づいて来ていますし、高市早苗氏、そして自民党からすれば新政権を発足させないといけない。自らが総理大臣に何とかならなければならないというデッドラインが迫っているので、維新であり、国民であり、他の党にも協議を重ねていって、何とか自分を首班指名してもらうそれがまず第1の目的になっています」

「公明党の離脱がすべてのシナリオを変えた」

 衆議院で196議席を保有している自民党と35議席を保有する維新が協力すると231議席となり、過半数まであと2議席となります。

 一方、野党は立憲(148議席)・国民(27議席)・公明(24議席)が合わさっても199議席で、どちらも過半数には達しません。決選投票に進んだ場合には、高市氏が新しい総理になるという見通しが見えてきました。

 (大八木解説委員)「自民党からすると何とか過半数ラインを超えて、1回で高市氏が総理に指名されるところに持っていきたい。そこに維新が乗ってきて、今のところの流れでいうと、協議がまとまれば首班指名で高市氏と書くことや、その先の連立も濃厚ではないかと思います。高市氏は参政党の神谷代表と16日の午後にも面会していて、衆院過半数をめぐる攻防になっています」

ーーー参政党が鍵になってくる?

 (大八木解説委員)「首班指名でもイエスと言うかどうかは持ち帰るという形にはなっています」

ーーー総裁選の前は小泉進次郎氏であれば維新と連携するのではという報道が大きく取り沙汰されていましたが、水面下では高市氏と維新という線も調整はあったのでしょうか?

 (大八木解説委員)「探ってはいましたが、自民党の総裁選の前までは維新は完全に『小泉氏シフト』でした。小泉氏が敗れて高市氏が総裁になったので、1回様子見となりました。国民の玉木氏が高市氏と距離が近いため、国民との連立の可能性が深まる中で公明党の連立離脱が全てのシナリオを変えました。公明党が離れたことにより、国民の27議席を足しても過半数には届かないこともあり、維新を意識せざるを得なくなったという展開になっています」

維新の中に非自民を主張する人も

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「組閣や所信表明などの日程を考えると、総理指名選挙の日程は21日周辺しか選択肢がないのではないか」と話します。 

ーーー翌週の27日にはアメリカのトランプ大統領との首脳会談も控えているため、21日がデッドラインとも言えるんでしょうか?

 (大八木解説委員)「本来であれば15日、16日あたりにやってしまわないといけないものでしたが、ギリギリの日程になっています。21日に総理が選ばれ、組閣をし、23日~25日であたりで所信表明演説を行うかどうか。日程的には十分詰まっていますし、27日にはトランプ大統領が日本にやって来るので、『誰が会う?石破総理のままでいいの?』ということになるので、本当にギリギリになってきています。公明党が離れたことでイレギュラーな動きとなっています」

ーーー維新の遠藤敬国会対策委員長17日中に自民側から結論をもらうようにするという発言があったということですが、もっと前倒しで決まる可能性もありますか?

 (大八木解説委員)「維新の中には非自民の政権を作っていくべきだという主張する人たちもいるため、党内をまとめないといけない。21日(火)に臨時国会を開くとなっても、まとめる時間が要るため17日中には答えをもらえたいという話だと解釈しています」

自民と維新の連立の肝は「企業・団体献金」での折り合い

 これまで維新が主張してきた政策を中心に、自民と維新は組めるのか見ていきます。

 吉村洋文代表は「副首都構想」と「社会保障改革」が2本柱だと言っています。

 「副首都構想」について、自民党としても首都機能のバックアップ体制を構築したいと思っていて、おおむね一致するだろうと伊藤氏は分析しています。また、「社会保障改革」については「中身を協議する」ということでまとまるのではないかとみています。

ーーーポイントとしてみているのは、公明党が離脱する原因になった「企業・団体献金の禁止」。この点に関しては「一部禁止」で折り合うのではないかというのが伊藤氏の見立てですが、折り合うことはできるのですか?

 (大八木解説委員)「自民党は、維新が掲げる全面禁止というところまでは絶対に踏み込めないと思います。全面禁止ができるのであれば、公明党と一緒にやれていますよね。おそらくここは対立しますし、一部禁止なのか透明化をさらに高めるというところが妥協点になるかと思います」

 「吉村代表自身も「副首都構想」と「社会保障改革」は譲れないとか、これはやって欲しいと言ってますけども、「企業・団体献金の禁止」については、絶対だという言い方をしていないので、妥協点になるのかなと思っています」

ーーーそして食品の減税については、高市氏が麻生氏を押し切れるのかというのがポイント。

 (大八木解説委員)「消費減税は自民党総裁選の論点にもなっていましたし、各野党が言っていますが、高市氏を含めた総裁選の候補者は減税には非常に後ろ向きだった。維新としては2年間の食品の税率を0%にと掲げていますが、それがすぐできるのか。高市氏のバックにいるとされる麻生氏は財務大臣も長く勤めて財政規律派の人物ですので、この人を説得できるかというところもあります」

参院選後に自民との連立を見据えていた?

 維新の今回の動きについて、参院選の後にヒントがあったのではないかというのが伊藤氏の見立てです。参院選の後に就任した藤田文武共同代表や遠藤国対委員長は、連立に前向きだった馬場伸幸前代表に近い人物です。

ーーー維新と自民の間では水面下で動きがあったといえるのでしょうか?

 (大八木解説委員)「遠藤国対委員長も馬場前代表も元々自民党の人ですし、馬場前代表は『第2自民党でいいじゃないか』と発言したぐらいの人なので、自民党とは距離が近い。そういう人たちが今回、執行部に返り咲いてくるということだけ見ても、自民党との距離感を詰めるという一つの方向性はあったということは間違いないです」

2025年10月17日(金)現在の情報です

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