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【年末ジャンボ】高額当せん者に多いイニシャル・星座って? 1等が当たる確率を米粒で例えると...宝くじの『夢と現実』

解説

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 11月20日に販売が始まった年末ジャンボ宝くじ。1等・前後賞合わせて10億円です。みなさん、一度は「もし当たったら」と考えたことがあるのではないでしょうか?今回、過去の年末ジャンボで1億5000万円が当たった本人に話を聞くことができました。その使い道は?そして1等が当たる確率は…人々の夢が詰まった宝くじの夢と現実をお伝えします。

宝くじの始まりは『終戦の年』

 宝くじ誕生から現在までの歴史を振り返ります。宝くじ元年と言われるのは1945年、終戦の年です。戦争中の7月に「勝札」というものが発売されました。これには『戦に勝つ』という意味も込められていたということです。抽選で当たればお金がもらえるという仕組みだったようですが、結局、抽選を待たずに終戦。皮肉にも“負札”の異名がついてしまいましたが、振り返れば、これが宝くじの初めと言われています。

 そして1945年10月、政府が戦争後の混乱から生まれるインフレの防止のため、人々に現金しっかり使ってほしいという思いを込めて、宝くじを発売しました。これは偽物も出るほどの人気だったようです。当時は1枚10円で1等10万円でした。

 その後、宝くじはどのように変わっていったのか。ジャンボ宝くじの最高賞金額(1等・前後賞を含む)の主な推移は、以下の通りです。

 1979年 サマージャンボ 2000万円
 1989年 年末ジャンボ 1億円
 1999年 ドリームジャンボ 3億円
 2012年 グリーンジャンボ 5億円
       年末ジャンボ 6億円
 2013年 年末ジャンボ 7億円
 2015年 年末ジャンボ 10億円

 高額当せん者を何百人も取材している宝くじ専門の月刊誌の編集長・石川修さんに話を聞きました。石川さんによりますと、宝くじファンは年配の人が多かったが、今はネット販売が始まり、若いファンも増えているということです。また、みずほ銀行によりますと、宝くじ公式サイトの登録者数は約820万人ということです。

素朴なギモン『購入に年齢制限はあるの?』

 宝くじ収益金の使いみちとしては、3分の1は公共事業など、販売元である都道府県や指定都市に納められ活用されます。ちなみに、法律で、当せん金の上限は「全体の5割以内」と決められています。宝くじを買う人がどんどん増えてきたからこそ、当せん金にあたる部分の金額が上がってきたと言えるでしょう。

 なお、宝くじの当せん金の支払開始日から1年が過ぎて“紙切れ”となってしまった「時効当せん金」は、令和5年度(2023年度)で計100億円あったということです。この中には、4億円以上の当せん金が1本、1億円以上の当せん金が7本あったということです。こうした時効当せん金は、全国都道府県及び20指定都市に納められ、公共事業などにあてられるということです。

 宝くじの素朴な疑問として、『当せん金に税金はかかるのか?』。これはよく出る話ですが、宝くじの当せん金に所得税はかかりません。ただ、人に贈与すると贈与税がかかります。また、『購入に年齢制限はあるのか?』。これは意外と知らない人が多いかもしれませんが、法律上の制限はありません。しかし、売り場でもネットでも“自主規制”で20歳以上となっています。子どもと親が一緒に売り場へ行って、親がお金を払い、子どもが選ぶのは大丈夫でしょう。しかし、子どもが自分で買うということには自主規制がかかります。基本的には20歳以上ということです。

1.5億円当せん者…その気になる使い道は?

 1996年の年末ジャンボで1億5000万円を当てたという蔵間雄大さんに話を聞きました。蔵間さんが当たりの宝くじを買った日は、“不思議なこと”がたくさんあったそうです。蔵間さんによりますと、出張で東京に行った蔵間さんは、紫色の車にひかれそうになりました。その日の朝、テレビか新聞か何かで見た自分の占いのラッキーカラーは紫だったということです。紫がラッキーカラーの日に、紫の車に当てられそうになるということで、ピンときて辺りを見渡すと、たまたまそれが銀座の有名な宝くじ売り場でした。これは当たると思い、バラで5枚、連番で5枚、合計10枚を購入すると、見事当せんしたということです。

 気になるお金の使い道ですが、50万円の時計を1つ買っただけで、残りは、勧められた投資に使ったということです。額が上がったタイミングもあったそうですが、最終的には0になってしまったと話します。蔵間さんの場合、投資を勧められた人以外、その他は家族にも友人にも当せんしたことを全く言わなかったそうです。
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 では、高額当せん者はどんな人が多いのか(2023年度の1000万円以上の当せん者)。性別でみると、男性66%、女性34%で、男性の方が多くなっています。そして、イニシャル(名前・姓)では次のようになっています。

 【男性】
  1位 M.T
  2位 M.S/S.S/T.S
  3位 M.K/T.K/T.N

 【女性】
  1位 M.K
  2位 K.O/M.M/Y.K/Y.S
  3位 K.N/M.I/M.S/S.M/T.K

 血液型では男性がO型、女性がA型で、星座では男女ともに最多はみずがめ座の人だということです。

1等の当せん確率は『2000万分の1』 大切なのは当たるんだという“強い気持ち”!?

 最後に、宝くじを買うならどう買うか。宝くじ専門の月刊誌の編集長・石川さんによりますと、基本的にどの売り場にも可能性はありますが、大きな売り場は宝くじを多く仕入れているため、高額当せんのくじが存在する確率が高くなるということです。

 その上で、1等が当たる確率はどれほどのものなのか。宝くじは組数や番号などいろいろあり、その時々によって、1ユニット何万枚というくくり方がされます。今年の年末ジャンボの場合は、1ユニット2000万枚で、この2000万枚の中に1等が1枚入ってるという確率です。「2000万分の1」というのは、米10kgの袋を想像すると、その40袋分の米の中の1粒を見つけるようなものということです。

 石川さんが取材した高額当せん者の約8割の人が「これ大事」と言っていたこと、それは、当たるんだという「強い気持ち」だということです。年末ジャンボ宝くじの販売期間中の12月13日は大安と一粒万倍日のダブル開運日です。12月21日まで販売していて、抽選は12月31日に行われます。当たらなくても笑える範囲内で、興味がある人は試してみるのも良いかもしれません。

2024年11月27日(水)現在の情報です

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