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大阪・梅田が変わる!?新スポット『バルチカ03』『KITTE大阪』が7月末に誕生 過去最多の供給量となる"大阪のオフィス"にも要注目

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 7月31日、大阪・梅田に2つの新スポット『バルチカ03』『KITTE大阪』が誕生します。“おっさん向け”の飲食店から、日本各地のグルメまで…。それぞれが入る複合ビル「イノゲート大阪」「JPタワー大阪」は大阪の“新しい顔”になるのでしょうか。 また、こうしたビルをめぐっては、大阪では今年、新規オフィスの供給量が過去最多となるということです。大阪の経済を支えるオフィス事情についてもまとめました。

『バルチカ03』“梅田のおっさん”の憩いの場に!?

 7月31日に誕生する『バルチカ03』『KITTE大阪』。それぞれ、「イノゲート大阪」、「JPタワー大阪」(旧・大阪中央郵便局)に入ります。ともに、JR大阪駅直結のビルです。

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 まず、「イノゲート大阪」の2~5階に入る『バルチカ03』。こちらは約50の飲食店が集まるエリアで、名前の“03”には、「梅田3丁目」の“3”、そして「おっさん」、この2つの意味があるということです。

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 おしゃれな店が多く、“おっさん向け”のお店が少ないイメージの梅田駅前ですが、『バルチカ03』には、昼飲みができる「串かつ」の店や、1000円を切る「刺身定食」を提供する海鮮居酒屋など、気軽に入れる店が並びます。

 ヤキトンなどのメニューがある居酒屋『乃ノ家』は、大阪市大正区で営業している店とほとんど同じ値段で料理を提供するということです。もちろん女性も楽しめるフレンチバルなども入っていますが、新たな“おっさんの憩いの場”になるかもしれません。

『KITTE大阪』郵便のコネクションで“うまいもの”が集結

 そして、「JPタワー大阪」のB1~6階に入る『KITTE大阪』は、日本各地18県のアンテナショップが入り、旅行気分が味わえます。

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 「JPタワー大阪」の“JP”は、「JAPAN POST」の略。郵便のネットワークとコネクションを生かして、全国のおいしいものが集結。北海道のパフェなど関西初出店の店舗もあり、若い人などで賑わいそうです。

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 さらに「JPタワー大阪」の29~38階には、「THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection」が入ります。「リッツカールトン」「セントレジス」などの“ラグジュアリー系”の次に高級な“プレミアム系”のホテルです。

 全418室で、スタンダードのお部屋が1泊10万円前後から、スイートが1泊150万円から。開発が止まっていた西梅田エリアですが、相次ぐ商業施設やホテルの開業をきっかけに賑やかになるかもしれません。

新規オフィスの供給量が過去最多 大阪のオフィス事情は?

 また、今年の大阪は「オフィス」にも注目が集まっています。専門家によりますと、今年、大阪のオフィスの新規供給量は9万坪で、高度経済成長期を含めて過去最多となるということです。供給量は2021年から2割増となっています。

 大阪のオフィスビルをめぐっては、高度経済成長期の1973年、北浜に大阪大林ビル(黒ビル)、本町に大阪国際ビルディング(白ビル)が建設されました。その後、「バブル崩壊」を経て「失われた20年」に向かいます。本来は2010年代あたりにビルの建て替えがされるはずでしたが、不景気のためあまり進まなかったということです。ただ、2008~2009年ぐらいから徐々に再開発が進み、グランフロント開業が2013年です。

 近年は、「人材不足」「働き方改革」によって人材獲得競争が進み、“働きやすいオフィス”の需要が増えているということです。ここ数年では、阪神梅田本店(2022年)、日本生命淀屋橋ビル(2022年)、大阪堂島浜タワー(2024年)など、新規オフィスができています。

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 そして、大企業・有名企業をめぐるテナント競争も激化しています。最近では、良いオフィスの条件として、立地(通いやすさ)・機能性(新しさ)のほか、規模(1フロアの広さ)を重視するのが流行りだということです。

【大阪経済の今後】東京にあって大阪にないものは?

 このように近年、開発が進む大阪ですが、「東京にあって、大阪にないもの」があります。それは“港区”です。

 東京の港区は、日本にある大使館の半数以上が集まっているほか、外資系企業が多く、インターナショナルスクールが豊富なのが特徴で、緑が多い(緑被率22.6%)という点もあります(※大阪市の緑被率は15.8%)。外国人が集まる街というのをコンパクトにつくると、外資系企業がオフィスを出してくれるということです。

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 一方、東京の港区になれる存在として注目されるのが、梅田の「グラングリーン大阪(※今年9月に先行まちびらき)」です。緑もでき、高級マンションも建設されます。さらに、来年の「大阪・関西万博」や2030年秋頃の開業を目指す「大阪IR」が後押しとなり、大阪経済が発展するかもしれません。

2024年07月29日(月)現在の情報です

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