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自転車の危険な運転を許さない!古都・京都の安全守るため奮闘"サイクルポリス"に密着 無灯火や一時停止無視...ひっきりなしに行われる交通違反「事故を起こす人、巻き込まれる人が1人でも減ったら」と目を光らせる

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 古都・京都で後を絶たない危険な自転車走行による事故。そんな中、京都府警は去年4月、自ら自転車に乗って交通違反の取り締まりを行う「交通機動隊自転車取締小隊」を立ち上げました。 この「サイクルポリス」部隊に密着すると京都の町ならではの交通事情が見えてきました。

自転車取り締まりに特化した京都府警の“サイクルポリス”

 歩道を走る自転車に…

(隊員)「だめ、だめ。歩道走るの交通違反なんですよ」

 車道を逆走する自転車。

(隊員)「ストップ。ストップ。ストップ。こっち側を走ったら逆走になっちゃうから」

 危ない自転車走行を止める男たち。実は京都府警の警察官です。自ら自転車にまたがって古都の安全を守る。自転車取り締まりに特化した“サイクルポリス”に密着しました。

通勤・通学に合わせて朝早くから自転車の交通違反を取り締まり

 (京都府警・自転車取締小隊 石原直紀小隊長)「きょうは出勤・通学にあわせての活動になりますので早出にしております」

 まだ外は薄暗い午前6時。京都府警本部に出勤してきたのは交通機動隊「自転車取締小隊」(Be-Unit)の隊員たちです。

(隊員)「取り締まり及び啓発、出発します」

 通勤・通学の時間帯に自転車で隊列を組んで向かったのは京都市を南北に走る烏丸通です。

(隊員)「ここ歩道走れないんですよ自転車。ちょっと止まって止まって」

 烏丸通の一部区間では原則、自転車は車道を走らなければなりません。しかし、急いでいるからなのか、歩道を走る自転車が後を絶たず、1人1人呼び止めて指導します。

 また、交差点では…

(隊員)「自転車も一時停止です。しっかり止まってください」

 車道を走る場合は自転車も車と同様に、一時停止線で止まる必要がありますが次々と走り抜けていきます。
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 停止線に気づかずそのまま走ってきた女性に隊員が声をかけます。

(隊員)「今通ってきた交差点は一時停止の交差点になります。」
(女性)「どの通りも?」
(隊員)「碁盤の目になっているので(一時停止の交差点が)大変多いと思います」
(女性)「自転車でも止めて?」
(隊員)「自転車も車やバイクと同じ車両になる。しっかり止まってもらわないと違反になる」
(女性)「ゆっくりでも?」
(隊員)「ゆっくりでも」

留学生や旅行客の自転車の交通違反も相次ぐ

 さらに…

(隊員)「日本語わかりますか?」
(留学生)「少しだけならわかります」

 「学生の街」京都には留学生も大勢います。ネパール出身の留学生は一時停止線自体を知らなかったと話します。

(ネパールからの留学生)「信号がない場合は今まで止まったことがない。これからは一時停止線でも止まります」

 京都ならではの事情は他にも。世界遺産・二条城。その近くの交差点も一時停止をする必要がありますが…

(隊員)「自転車も一時停止です。しっかり止まってください」

 自転車で走ってきた男性。停止線を無視してそのまま交差点を通過しました。
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(隊員)「住所が神奈川になっていますが、今のお住まいは?京都には何で来られている?」
(男性)「旅行で(来ている)」

 神奈川県から観光に来たという男性。慣れない道を自転車で走る観光客が多いのも京都の特徴です。

(京都府警・自転車取締小隊 厨子敏夫巡査部長)「秋の行楽シーズンになると、観光客がこれから一気に増えてくる。外国の方に対するレンタサイクルも増えつつある。注意喚起も必要になってくる」

増加する電動モビリティーの取り締まりも

 さらに最近はこんな乗り物も…

(隊員)「ループです、ノンストップ。京都府警察です。一時停止の交差点になるので、これは原付相当になるので、交通違反になります」

 電動キックボードの一時停止違反。5000円の反則金が科せられます。増加する電動モビリティーの取り締まりも「自転車取締小隊」の仕事です。

市民に正しい自転車の乗り方を「見せて伝える」 隊長たちは日々の鍛錬を重ねる

 なぜ京都で自転車専門の取り締まり部隊が誕生したのでしょうか。

 京都府では交通事故全体の発生件数は減っていますが、自転車についてはマナー違反などが原因で交通事故が中々減らない状況にあります。

 そこで京都府警は去年4月、「自転車取締小隊」を立ち上げたのです。部隊の移動手段として「自転車」を選んだ理由は…

(京都府警・自転車取締小隊 石原直紀小隊長)「白バイやパトカーではできない取り締まり。一方通行や自転車を除くという通りは、自転車なら小回りがきく。そのままついていくこともできる」

 また、自転車で移動することは市民に正しい乗り方を「見せて伝える」という意味もあるといいます。
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 ただ、もともとは普通の警察官だった隊員たち。自転車の操縦技術の向上や長時間の運転に耐えるため、ジグザグ走行の練習をしたり鴨川を下って20kmほど離れた八幡市まで走りこんだりするなど日々、鍛錬を重ねています。

(京都府警・自転車取締小隊 厨子敏夫巡査部長)「まだまだ自転車に乗り慣れていない部分がある。体力的にはしんどい部分もあるが、定期的な訓練を通じて、体力が徐々に上がってきているのかなと思います」

暗くなると無灯火の自転車が続出 「自転車での交通事故を起こす人が1人でも減ったら」

 そんな自転車取締小隊が活動するのは日中だけではありません。

 暗くなると危ないのが無灯火の自転車です。ライトを付けずに闇夜を自転車で走るのは、大きな事故を引き起こしかねない危険な行為ですが…

(隊員)「自転車、ライトつけてね」

 夜の御池通では無灯火の自転車がひっきりなしにやってきます。
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(隊員)「ライトつく?」
(男性)「壊れちゃって」
(隊員)「壊れとったら夜こいだらアカンで。いつから壊れている?電池がないん?」
(男性)「中身が飛んでいった」
(隊員)「飛んでいった?新しいのを早急に準備して」

 さらに、夜の交差点では…

(小隊長)「止まってください。信号が変わっていますよ」
(外国人男性)「危ないですか?」
(小隊長)「危ない」

 信号無視で走り抜ける自転車が後を絶ちません。中には、こんな人まで…
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(小隊長)「まずイヤホンもアカンし、ライトもついていない。信号、見てたやんね?」
(男性)「はい」
(小隊長)「急いでいた?」
(男性)「急いでいた」

 隊員たちは2時間にわたって夜の街を見回りました。違反者は絶えませんでしたが、幸い取り締まりエリアで自転車の事故はありませんでした。
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(京都府警・自転車取締小隊 厨子敏夫巡査部長)「自転車での交通事故を起こす人が1人でも減る。車・バイクに巻き込まれる事故が1件でも減ったら」
(京都府警・自転車取締小隊 藤岡令巡査)「正しい乗り方・違反しない乗り方を周りにも伝えられたら」

 昼夜を問わず自転車の危険な走行に目を光らせる隊員たち。きょうも自転車にまたがり古都の安全を守ります。

2025年11月14日(金)現在の情報です

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