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驚き「自家用バス」で大型犬を連れた夫婦 ヒッチハイクの若者を乗せるのは「僕も学生のころ...」と振り返る男性 『宝塚北サービスエリア』をお正月に定点観測して出会った人々

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 西日本最大級で人気の新名神高速道路「宝塚北サービスエリア」。今年のお正月も駐車場はぎっしり、帰省やレジャーの途中に利用する人たちで賑わっていました。1月3日、新しい年を迎えた宝塚北サービスエリアを定点観測しました。

日本本土の最西端から帰るバイク男性 東西南北4つの「端」を制覇!

 午前10時。最初に出会ったのは大型バイクに乗る男性です。

 「地元が茨城県の水戸なのでこれから水戸に帰るんです。九州の日本本土最西端、佐世保の先なんですけど、そこに行って来て、帰っている途中なんです」
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 バイクで日本本土の「端」を巡っているといいます。今回はお正月休みを利用して水戸から往復約2600km、最西端の地である長崎県の神崎鼻を目指しました。これで東西南北4つの「端」すべて行くことができたそうです。
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 「(Q一番良かった場所は?)北海道が一番いいですね。ぐるっと1周して(本土最北端の)宗谷岬とか、あとはオロロンライン」

 バイクにまたがり、いざ水戸へ。出発です。

妻のめいっ子とその彼氏も一緒に 大阪観光に来た家族

 午後0時。お昼時のフードコートは大混雑。今年のお正月はコロナ前のように三世代や大人数のグループでの利用が多いんだそうです。そんな中、カメラに手を振ってくれる家族がいました。
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 (夫)「妻はベトナム人なんですけど、妻のめいっ子が技能実習生で働きに日本に来ていて、今その彼氏が日本に彼女に会いに来たので一緒に旅行している。(彼氏は)大谷翔平選手に似てない?」

 食事を楽しんでいたのは岐阜県に住む家族と妻のめいっ子と彼氏。お正月休みを利用して大阪観光に来たそうです。結婚して12年、ベトナム出身の妻は日本の文化にもすっかり慣れたといいます。

 (夫)「(Qおせちも作る?)僕の母が同居しているので、母と妻とで作れるのは作る」
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 (妻)「もち焼いて、のり巻いて、醤油つけて食べるとおいしいです」
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 1月4日はみんなでユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ。ほかにも大阪の街を観光するなど家族で満喫したそうですよ。
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 宝塚北サービスエリアで休憩するのは人だけではありません。パーキングの真横にあるのはドッグラン。愛犬たちをドライブの合間に遊ばせることができるんです。

息子2人はスノーボードの強化指定選手! キャンピングカーで送迎などサポート

 午後3時。声をかけると車から降りてこちらに来てくれた家族に話を聞きました。

 「(Qキャンピングカーですか?)キャンピングカーです。きょうは車でキャンプではなくて、お兄ちゃんたちがスノーボードで海外に行ったので、いま羽田まで送って、兵庫の自宅に帰るところです。国の強化選手になっていて」
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 息子の嶋崎玖さん(高校2年)との珀さん(中学2年)は、ともにスノーボードハーフパイプの国の強化指定選手で、お正月から2週間、スイスへ遠征しています。キャンピングカーは練習や大会など家族の移動に使っていて、ウィンターシーズンは全国どこでもお母さんが運転して遠征先に向かうそうです。
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 「ここでご飯を作って夜は全部フラットにして子どもと私で寝てという生活」

 スノーボードの練習に励む息子たち。両親は息子の頑張りを支え、家族でオリンピック出場を目指しています。

大きな犬2匹を乗せたバスは…なんと自家用!?

 午後4時。バスから大きな犬が2頭降りてきました。一体どういうことなのでしょうか?犬を連れる夫婦に話を聞きました。
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 「(Qかわいいワンちゃんですね?)大きいですけどね。(Qあの車は?)自家用です。犬用です。名古屋の孫に会って来たところなんです」
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 佐賀県から自家用のバスに2頭の愛犬、グレート・デーンで8歳オスのピダムと、グレート・ピレニーズで6歳オスのムックを乗せて、愛知県に住む息子夫婦のもとへ。その帰りに立ち寄りました。お正月は子どもや孫と一緒に過ごし、孫たちも大好きな犬にべったりだったんだそう。
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 愛くるしい表情でサービスエリアでも子どもたちに大人気。瞬く間に注目を集めます。
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 27人乗りの広い車内では愛犬たちもリラックス。気持ちよさそうにぐっすり眠ります。

 「子どもたちが大きくなったから、この子たちが子どもと一緒。最高の正月ですよ、こいつらがいるから。孫にも会えたし」
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 夫婦と愛犬は旅の疲れを癒して出発。佐賀までの長旅、気をつけてくださいね。

福岡から東京を目指しヒッチハイクする大学生たち

 午後6時30分をまわり、フードコートは一層、賑わいをみせます。足元にたくさんの荷物を置く人がいました。話を聞いてみると…。

 「いま福岡から東京を目指してヒッチハイクしています。新幹線に乗ろうと思ったんですけど、3万円くらいして高いなと思って、ヒッチハイクで帰ればいいかと。(Qここまでは車に乗せてもらえた?)みなさん優しくて、けっこう乗せてもらえています」
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 東京の大学に通う男性。社会人の友達と一緒に九州の年越しイベントに参加した帰り道なんだそうです。

 (大学生)「車の前まで行っちゃって、東京のほうに行きたいんで、東京ナンバーの人に『いいですか?』と言って。3台か4台くらいに1人くらいは乗せてくれる」
 (社会人)「片っ端から声をかけていったら、意外と乗せてくれます」
 (大学生)「(Q楽しいですか?)楽しいです。いまさっき知り合った人と5~6時間話せるくらいみなさんいろんな話を持っていますし。こちらもちょっと面白い話できるかなと思って。けっこう楽しいですね」

 福岡県を前日に出発して、ここまで4台の車に乗せてもらい、順調に東へ進んできました。しかし今回はちょっと時間がかかっている様子。交渉してもなかなか乗せてくれる人に出会えません。

 (大学生)「出入り口に立っておいて名古屋とかにしようかな」
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 夕食の時間帯は食事や買い物をしていて、車で休む人は少ないようです。ボードを名古屋に書きかえて声をかけることに。二手に分かれて乗せてくれる人を探します。

 (声をかける大学生)「名古屋方面行かないですか?」

 ボードを掲げて声をかけること1時間。すると…。

 (男性)「名古屋のどこまで行く?」
 (大学生)「名古屋の…(高速を)降りたところで」
 (男性)「僕1人なんで何人乗っても」
 (大学生)「ありがとうございます」

 神戸から名古屋へ帰るという男性が声をかけてくれました。
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 (男性)「(QなぜOKを?)僕も学生のころにヒッチハイクをしたことがあって、乗せてもらって助かった思いが何回かあったので」

 男性は若いころの自分と重ね合わせ名古屋まで送ることにしました。

 (大学生が撮影した動画より)「乗せてもらって大阪から名古屋に来ました。やった~。ありがとうございます」
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 午後11時、無事到着。2人は名古屋で1泊した後にヒッチハイクを再開。1月4日夕方、福岡から3日がかりで東京に到着したということです。

 三が日、例年以上に混雑した宝塚北サービスエリア。365日、休みなく利用者を迎えるサービスエリアの1年がスタートしました。

2024年01月08日(月)現在の情報です

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