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『物価高で大打撃の和牛生産農家』『コロナで苦境続く観光地』今の政治に何を求める?候補者は何を訴える?【参院選・滋賀選挙区/奈良選挙区】

2022年07月04日(月)放送

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 『止まらない物価高』と『コロナで落ち込む経済』。その影響は私たちの生活だけでなく、“地元の特産品”や“観光産業”にも影響を与えています。7月10日に投開票が行われる参議院選挙をめぐり、地元の人たちは政治に何を求めるのでしょうか。また、各候補者たちは地元の声にどう応えていくのでしょうか。

食料品価格の高騰で“和牛を育てるえさ代も高騰”…生産農家が危機的状況に

 あっという間に梅雨が終わり気温がぐんぐん上がる中、食料品の価格もどんどん上がっています。関西のスーパーに話を聞きました。

 (エムジー鞍馬口店 田端一博店長)
 「小麦を使ったパスタなんか…、小麦はやっぱり(価格が)上がっていますね。カップラーメンも、日清さんも今回値上がりしました。醤油であったりとかポン酢も今後の値上げとしては見込まれています」
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 パスタやカップ麺、食用油などは仕入れ価格が10%ほど上がっていますが、エムジー鞍馬口店によりますと、店側の努力で売値は8%ほどの値上げでなんとか抑えているといいます。

 (買い物客)
 「最後のお会計の時の金額が上がっているなと。(Q感覚的には?)2割くらいですか」
 「この間、油が切れたので買おうと思ったら、前よりちょっとは値段が上がっていたので、揚げ物は抑えめに…」

 まさに「値上げの夏」。物価高の影響で、食卓にも変化が出ているようです。
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 そんな中、深刻な事態に直面しているものが、三大和牛の1つとして知られる「近江牛」です。きめ細かく、やわらかな肉質が特徴です。物価高などの影響で生産農家が危機的状況に置かれているというのです。
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 1500頭の近江牛を育てる生産農家「亀井牧場」(滋賀県)の亀井頌司さんは、牛のえさ代がかつてなく高騰していると話します。

 (亀井牧場 亀井頌司さん)
 「痛いですよ。ワラは絶対食べるんでね。(えさ代)全てが上がっていますので、悲惨ですよね。トウモロコシとかフスマとか大豆。あと、大豆の皮とかね。この配合飼料が1年で3割(増加)。たった1年で(1トンあたり)2万円くらい上がって、そしてまだ上がり続けているというのが問題なんですよ」
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 えさの大半が輸入のため、ウクライナ情勢や円安の影響をもろに受けていて、去年よりもひと月のえさ代が600万円も上がったといいます。

 (亀井牧場 亀井頌司さん)
 「最高品質のものを作って初めて高く売れるので。でも、毎月何千万円というえさ代を払い続けないといけない。えさ代が払えないといって倒産したら、次はえさ屋さんが潰れるんですよ。高騰している分の手助けなりをしてもらえたらなと思っていますね」

 牛舎では、松山千春さんの名曲「大空と大地の中で」流れていました。牛たちは毎日、この曲を聞きながらリラックスし、出荷されるまで育てられます。“滋賀の特産品”は今後どうなっていくのでしょうか。

参議院選挙・滋賀選挙区…改選数1に対して5人が立候補

 7月10日に投開票が行われる参院選・滋賀選挙区には、改選1議席に対して5人が立候補しています。物価高対策などについてはどう訴えているのでしょうか。
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 共産党の新人・石堂淳士さん(48)は、「低い食料自給率を上げていくためにも畜産などに軸足を置くべき」だと訴えています。

 (共産党・新人 石堂淳士さん)
 「何よりも家計収入を引き上げるのと、家計の負担を減らすこと。ですから、消費税を5%に引き下げれば物価も一緒に下がるし、すべての国民が負担が少なくなると。家計収入を上げるための手立てを全部やって、この物価高に負けないだけの収入をどう作るのか」
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 一方、自民党の現職・小鑓隆史さん(55)は…。

 (自民党・現職 小鑓隆史さん)
 「国際的に見ると3分の1~4分の1くらいに物価の水準を抑えられていますけれども、いつなんどき(物価が)上がるか分かりません。そういう意味では、しっかり、何が、どういうものが上がっているのかということを見極めながら、的確に対策を講じていく」

 小鑓さんは「近江牛など農畜産物を継続的に生産できる環境づくりを進めたい」とも訴えています。
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 無所属の新人で、立憲民主党と国民民主党が推薦する田島一成さん(60)は…。

 (無所属・新人 田島一成さん)
 「(物価の)上がり方が尋常じゃない。給料や年金が上がらない中で物価だけが上がっていったら生活がひっ迫する。だからこそ、対応として消費税を減税するといったことを訴えさせてもらっています」

 田島さんは、飼料価格の高騰については「限界はあるものの、国産のえさづくりに取り組む必要性」も訴えています。
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 そして、NHK党の新人・田野上勇人さん(57)は次のように訴えています。

 (NHK党・新人 田野上勇人さん)
 「僕が掲げている政策の中で『5年間で2000円最低賃金を引き上げる』ということを出しています。底上げをすることによって、この物価高にも対応できると思う」
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 このほか、滋賀選挙区では諸派の新人・片岡真さん(30)が立候補しています。

コロナの影響で落ち込んだ『観光産業』が政治に求めることとは

 そして、コロナ禍で観光産業が落ち込んでいる奈良県。観光の中心地「奈良公園」では今年、65頭の鹿の赤ちゃんが生まれていて、観光客を心待ちにしています。
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 感染第3波の真っただ中だった去年1月、奈良公園に観光客の姿はなく、静まり返っていました。

 (武田俊男商店 武田豊店主 去年1月)
 「ここで鹿煎餅をやったら100m先の鹿がえさを求めて走ってくる。それだけ鹿煎餅をやる人が少ない」
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 コロナ前の2019年には約4500万人だった奈良県への観光客が、感染が始まった2020年には約1900万人にまで落ち込みました。今年のゴールデンウィークあたりから徐々に観光客は戻りつつありますが、度重なる制限などに地元からは不安な声が聞かれます。

 (奈良漬店『今西本店』 今西泰宏代表)
 「ただもうとにかく早く何とかしてほしいです。いつまでもこれ(制限)を何回やるんかと」
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 観光業が活気を取り戻すにはどうすればいいのか。こんな声も聞かれました。

 (和菓子店『萬勝堂』 上村卓也専務)
 「県民割だけじゃなくて、もっと大がかりな経済効果の出るようなものをやっていただかないと。やっぱり“GoTo”みたいに全国的に一斉にガッとやるというものが出ないと」
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 さらに、奈良の観光といえば修学旅行です。これまで修学旅行生を積極的に受け入れてきた観光ホテル「多武峰観光ホテル」に話を聞きました。

 (多武峰観光ホテル 上村晃生支配人)
 「3月まではやっぱりほとんど壊滅状態というか…」

 今年になってようやく修学旅行生が予約通り宿泊できるようになってきたといいますが、今も不安は拭いきれません。政治に求めることは…。

 (多武峰観光ホテル 上村晃生支配人)
 「固定資産税とかも結構負担が大きいんですね。補助金とかもいろいろ考えていただいているんですけど、税制面でちょっと助けていただけたらなと」

参議院選挙・奈良選挙区…改選数1に対して6人が立候補

 こうした地元の声にどう応えていくのか。参院選・奈良選挙区には自民・維新・立民・共産・N党・諸派から6人が立候補しています。
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 共産党の新人・北野伊津子さん(46)は次のように訴えています。

 (共産党・新人 北野伊津子さん)
 「コロナに関して言うと、PCRの検査体制をもっともっと充実させていかないといけない。検査して分かって出ていける、そういう安心感がやっぱり大事だなと思うので」
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 立憲民主党の新人・猪奥美里さん(42)は次のように訴えています。

 (立憲民主党・新人 猪奥美里さん)
 「去年政府が行った“GoToトラベル”って、とってももったいなかったなと思うんですよね。もう少し事業者目線で長く続く支援というのを継続的に」
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 日本維新の会の新人・中川崇さん(36)は次のように訴えています。

 (日本維新の会・新人 中川崇さん)
 「どちらかといえば、社会経済活動に重きを置いていくという考え方です。そのためには、(新型コロナは)今は“2類”の分類になっていますけど、インフルエンザと同じような“5類”に下げていくことが大事だと思っています」
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 自民党の現職・佐藤啓さん(43)は次のように訴えています。

 (自民党・現職 佐藤啓さん)
 「“GoToトラベル”に類似した仕組みで国内のお客さんに奈良にいっぱい来てもらう。そしてインバウンドのお客さんも奈良に来てもらう。感染対策を最低限しながら、しっかり社会経済活動を回して」
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 NHK党の新人・冨田哲之さん(70)は「感染対策を積極的に緩和して、経済活動を活発化させるべき」と訴えています。

 (NHK党・新人 冨田哲之さん)
 「70歳にして立つ」
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 このほか、奈良選挙区からは諸派の新人・中村麻美さん(43)が立候補しています。

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