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事故多発の交差点..."目隠し"となっている『歩道橋や駐輪防止柵』さらに『自転車の危険走行』 事故は減らせる!?『全国最多→ランキング圏外』となった交差点も

2022年11月28日(月)放送

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 2021年の全国の交通事故の状況を調べたデータ(日本損害保険協会調べ)によりますと、全交通事故30万5196件のうち交差点で起きた事故は17万2656件で、50%以上を占めています。死者数についても、交通事故で亡くなった2636人のうち交差点事故によるものが1218人で40%を超えています。さらに、“事故多発交差点ワースト10”のうち、4つが大阪府に存在しているということです。その危険な交差点の実態に迫りました。

自転車や歩行者が見えにくい…左折時の事故が頻発する交差点

 大阪市北区にある梅新東交差点。新御堂筋と国道1号が交わっていて、大阪でも随一の交通量の多さを誇っています。
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 その一方で、事故が多発する“危険な交差点”として知られているのです。
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 1台のバイクが交差点を左折しますが、直進する自転車を見ていなかったのか、あわや接触しそうになりました。ここでは左折時の事故が頻発しているのです。というのも…。
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 (記者リポート)
 「右側から来る歩行者や自転車は見えやすいですが、左側からの歩行者や自転車は見えにくいです。死角となっています」
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 歩道橋と駐輪防止柵に隠れて、横断歩道に進入する自転車や歩行者が見えにくくなっているのです。

 (歩行者)
 「(車に)ひかれると思って通っています。運転手さんの目を見て、僕のことを見ているかどうか確認してから行っていますね」
 「自分も車でここ(交差点)を曲がることもけっこう多い。だからすごく気をつけている。自転車はアッという間に来るから」
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 危険なポイントは他にもあります。交差点の北西角には信号表示にかかわらず左折できる車線があり、左折する車と北向きに直進してきた車などが入り乱れます。

目立つ『自転車のマナーの悪さ』危ない場面も

 この交差点では去年、府内最多の19件の交通事故が発生。このうち6件が自転車との接触事故です。現場で取材していると、確かに自転車のマナーの悪さが目立ちます。

 (記者リポート)
 「危ないですね。左折する車の前を猛スピードで自転車が走っていきました」
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 左折する車と車の間を走る自転車や、片側3車線の車道を平然と走行する自転車。こうした状況について、次のような声も聞かれます。

 「大阪はけっこう自転車のマナーが気になるので、(事故が)起こりそうだなという印象はありますね。車も自転車も歩行者もみんなルールを守れば良いと思うんですけど」

 実はこの梅新東交差点は、今年10月に発表された交通事故が多発している全国の危険な交差点ランキング(2021年)で3位に入りました。しかも10位以内に大阪の交差点が4つも入っています。
 【全国事故多発交差点(2021年)※日本損害保険協会発表】
 1位)東京都:大原交差点 29件
 2位)東京都:池袋六ツ又交差点 21件
 3位)大阪府:梅新東交差点 19件
    大阪府:阪和豊中交差点 19件
 5位)東京都:四谷四丁目交差点 18件
    大阪府:瓜破交差点 18件
 7位)沖縄県:渡口交差点 16件
 8位)愛知県:中島橋西交差点 15件
    大阪府:梅田新道交差点 15件
    兵庫県:中央町交差点 15件

右折車と直進車の衝突事故が多発「阪和豊中交差点」

 梅新東交差点以外のランキングに入った府内の交差点はどのような状況なのか。取材班がまず訪れたのは、梅新東交差点と同じく19件の事故が起きた大阪府泉大津市の阪和豊中交差点。大阪南部を縦断する国道26号と市道が交差しています。
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 (記者リポート)
 「右折する車がかなり並んでいます。直進車も黄色信号で無理やり行きました。今のはかなりヒヤッとする場面でしたね」

 この交差点での事故の多くは、右折車と対向車線から直進してきた車の衝突事故です。

 (近くで働く人)
 「朝早くの事故が多いと思うんですよ。朝はみんな急いでいるから矢印(信号)が出たらギリギリで突っ込むというか、そんな感じで事故が起きるんやと思います」

 ワースト5位に入った大阪市平野区にある瓜破交差点では、右折や左折時の追突事故などが18件発生。
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 ワースト8位の大阪市北区にある梅田新道交差点では、右折時の衝突事故など15件の事故が起きました。

“全国一危ない”という汚名を返上した交差点 

 一方で、“全国一危ない”という汚名を返上した交差点も。それは大阪市中央区の法円坂交差点です。2020年の事故数は全国最多でしたが、今回はランキング圏外となったのです。
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 法円坂交差点は南北5車線と東西8車線が交わる交通量が多い交差点で、高速の出入り口付近での追突事故が多発していたのです。ところが、車線を分ける線を分かりやすくしたことによって事故の数が減ったということです。
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 車線の様子について2006年の画像と今年の画像を比べてみると、区画線が延長されたうえ、進行方向を示す表示が増えているのがわかります。ドライバーに進行方向を早めに伝えることで、事故件数は2020年の22件から去年は7件と3分の1以下に激減したのです。

「複数に同時に注意を払うのは難しい。分離信号を使うのも案では」

 では現在、大阪で最も危険な梅新東交差点。事故を防ぐことはできるのでしょうか。交通事故に詳しい近畿大学情報学部の多田昌裕准教授に現場を見てもらいました。

 (近畿大学情報学部 多田昌裕准教授)
 「(車の)ドライバーの特徴としまして、複数のものに同時に注意を払うのは非常に難しいんですね。例えば右から同じように曲がってくる左折車両に意識がいってしまうと、反対側左後ろへの意識はどうしても薄れてしまいますし。安全に通行するうえで気をつかう交差点だと思います」

 通行する車が多いうえ、いつでも左折可能な車線が2車線あるため、ドライバーの注意が散漫になりやすいと指摘。そのうえで、ドライバーの確認すべきポイントを減らすことが有効だと言います。

 (近畿大学情報学部 多田昌裕准教授)
 「直進車両と左折車両(の信号)を分離してしてしまって、横断歩道を歩行者・自転車が渡っている時は車両は左折できないようにしてしまう。(信号を)分離すると事故リスクがかなり下がりますので、そういった分離信号を使うというのも1つ案ではあるかなと」
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 来年には“目隠し”となっている駐輪防止柵を一部撤去することが予定されているほか、いつでも左折可能というルールを取りやめることも検討されています。

 毎年、危険な交差点の常連となっている大阪府。この残念なランキングから脱却できる日は来るのでしょうか。

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