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憤マン!

天橋立の"迷惑水上バイク"問題 自主ルール厳しくして「効果てき面」と思いきや...それでも守れない人たち

2021年05月17日(月)放送

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日本三景・天橋立。展望台で股から覗いてみると、松並木が大空を舞う龍のように見える場所として人気の観光地です。そんな観光地で長年問題となっているのが“水上バイク”です。騒音や暴走行為が問題となっていて、地元住民らがルール作りを進めていますが、その効果はあるのでしょうか。

天橋立の“水上バイク問題”

京都府宮津市の日本三景の1つ、天橋立。船が通るたびに90度旋回する『廻旋橋』などが人気の撮影スポットにもなっています。しかし、ゴールデンウィーク直前の4月28日、砂浜に看板や横断幕が設置されていきます。「水上バイク」に対しての注意書きのようです。
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海に目を向けると、大きな巡視船や小型艇に乗った海上保安庁の職員が警戒に当たっています。ここで一体、何が起きているのでしょうか。
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2020年9月、取材班が訪れると突然、静かな観光地が一変しました。遠くから聞こえる水上バイクのエンジン音。近づいてくると爆音へと変わります。大きな水しぶきをあげれば、大音量で音楽を鳴らす水上バイクも…。

(観光客)「これはあかんわ」
(観光客)「岸まで近くに寄って水をかけていくじゃん。あれは危ないよね」
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風光明媚な景観を一変させる水上バイク。観光客が行き交う『廻旋橋』は、6年前に修理されたといいますが…。

(天橋立観光協会 幾世健史副会長)
「これって見えますか?錆が真ん中あたり」

水上バイクの水しぶきで錆が発生するなどの深刻な被害を受けていました。

こうした事態に地元では、2020年7月に水上バイクについて「自主ルール」を定めました。

「自主ルール」では、沿岸から50m以内の場所や「文珠水道」と呼ばれる廻旋橋の下を流れる幅約30mの水路では波が立たない時速8km以下で走行し、騒音や音楽を鳴らさないよう決められました。しかし、あくまで「自主規制」。罰則がないため、ルールを守らない水上バイクが文珠水道を走行します。
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(記者リポート)
「狭い文珠水道に水上バイクが並んで走行しています。結構スピードも出ていますね。歩道に人が歩いていますが、水しぶきをあげて水上バイクを運転しています」

文珠水道では観光船や漁船なども航行していて、3年前には水上バイクと観光船が衝突する事故も起きています。
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水上バイクの迷惑行為に目を光らせる、海上保安庁。

(海上保安庁)「天橋立付近」
(水上バイカー)「音楽ダメ?」
(海上保安庁)「橋立付近、音楽ダメで時速8km未満で」
(水上バイカー)「ああ、徐行やね」

こうした“いたちごっこ”とも言える状況が続いていました。

文珠水道は「進入禁止」に 水上バイクはルールを守る?

そして、5月3日。改めて取材班が訪れてみると、文珠水道の入り口に『水上バイクは文珠水道に進入しない』と書かれた横断幕が掲げられていました。取材班が様子を伺っていると…。
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(記者リポート)
「文珠水道には(水上バイクは)いませんが、沖合には8台。向かって来ましたね。来た来た」

こちらに向かって勢いよく走ってくる水上バイク。橋をくぐり、左方向へ行くと文珠水道がありますが…。
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(記者リポート)
「いまスピードを出して音楽を鳴らしながら橋の下を通りました。橋の下を通りましたが、文珠水道の方には入っていきません」

文珠水道とは逆方向に急旋回。さらに…。

(記者リポート)
「水上バイクが4台、橋の下をくぐりましたが、いずれも文珠水道の方には入っていきませんでした」

しばらく待っても文珠水道の中に入っていく水上バイクは確認できませんでした。一体、なぜなのか?

(天橋立観光協会 幾世健史副会長)
「2020年からルールを定めて、ここ(文珠水道)を制限速度で守ってもらうというルールを作ったんですけれども、なかなか守ってもらえない方もいて、やはりここの天橋立は聖域であるという中で、騒音とか危険な運航が果たして良いのかと考えたときに、ここを通ってはいけないというようにルールを厳しくしました」
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天橋立周辺では「水上バイク」の航行について、4月29日から新たな自主ルールが定められていました。元々、天橋立の沿岸部で徐行エリアとされていた50m以内という範囲を100m以内に拡大。さらに、文珠水道については「進入禁止」と厳しいルールに変わっていました。

厳しくした「自主ルール」その効果は…?

5月3日、ゴールデンウィークとあって海上保安庁も警戒に当たっていましたが…。

(宮津海上保安署 徳重守さん)
「いま、こちら(文珠水道)の中には水上バイクが来ていないので、大天橋の外側、宮津港側に配備の方、移っています」

巡視船と小型艇で見回りを行っていましたが、文珠水道に近寄る水上バイクはなく海上保安庁も撤収しました。
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文珠水道で釣りをする人に話を聞くと…。

(釣り人)「(Qきょうは水上バイクを見ましたか?)全然見ていません。ここはね」
(釣り人)「静かやな、音楽がないし」
(釣り人)「去年はブーンと通って」
(釣り人)「ブイブイ」

文珠水道を航行する観光船の運航会社は。
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(観光船会社)
「規制でかなり(水上バイクが)徐行されて運航される数は激減しているので、しっかりと効果はあったのかなと思っています」

迷惑水上バイクはいなくなり安堵する地元の人たち。強化された「自主ルール」、効果てき面と思われましたが…。

撲滅とはいかなかった“迷惑水上バイク”

5月4日、遠くから聞こえるエンジン音。進入禁止の文珠水道に4台の水上バイクの姿が現れました。かなりのスピードが出ています。水上バイクから高く噴射される水しぶき。狭い水路をジグザグに走行していきます。
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水路の横を観光客が歩いていますが…水しぶきがかかったようです。観光客のすぐ横を通過していく迷惑水上バイク。その数は減ったもののやはり撲滅とまではいかないようです。

観光協会に映像を見てもらうと…。

(天橋立観光協会 幾世健史副会長)
「これがまた2020年みたいな形になれば、またさらに(厳格なルールを)ということになりますので、それをできたら避けたい。環境を守っていくことは地元として重要だと思うので、皆さんにルールを守っていただきたいと思っています」

これから本格的なレジャーシーズンを迎える中、関西屈指の観光地では依然としてにらみ合いが続いています。

(5月17日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『憤マン!』より)

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