大ブーム「キョンシー」 実は...

すぐに役立つ知識をプラス!サタプラ

2018/09/26 06:00

 80年代後半に大ブームとなった「キョンシー」。中国古来の伝承に登場する妖怪「キョンシー」(ゾンビ)を物語のメインに、特殊効果を織り交ぜて台湾の子役がカンフーとワイヤーアクションで奮闘するコメディホラードラマ「来来!キョンシーズ」は、当時の日本の子どもたちの間で大ヒットした。高視聴率をマークしたという。両手を前に伸ばしピョンピョン飛び跳ねながら移動する独特な動きや、黄色の御札をおでこに貼ると動きが止まる…など、ドラマを見たことがない人でも知っているほど「キョンシー」は社会現象となった。そこで、この大ヒットドラマ「来来!キョンシーズ」の驚愕の裏舞台を、関ジャニ∞の丸山隆平がMCを務める「サタデープラス」が取り上げた。関ジャニ∞の海外ツアーで台湾を訪れていた丸山は、ドラマのヒロイン・テンテン役を演じたシャドウ・リュウさんと共に当時を振り返った。「これはホントに凄いです!」とコーナーMCの小堺一機も驚く「来来!キョンシーズ」の舞台裏とは?

え!?フィルムにアレが入っていない...

 空前の「キョンシーブーム」となった1988年。ドラマの大ヒットでキョンシーのお面や黄色の御札などの関連商品もバカ売れした。このドラマが制作されるキッカケは、1985年に台湾で制作された映画「幽幻道士」。日本でテレビ放映された時、高視聴率を記録したため、そこに目をつけたテレビ会社が台湾との合作でドラマ制作を開始。ところが、すぐ問題が勃発したのだ。台湾から送られてきたフィルムには音が入っていなかった。役者は何を喋っているのかわからない。さらに、当時の台湾は、盗作を避けるために台本は作ってなかったという。そのため、ストーリーが大まかなあらすじしか分からない状況だったという。

自由気ままな演出

 「窮地に追い込まれた」と思われたが、日本語吹き替えの演出を任された当時29歳の飯田譲治氏は「逆にイイんじゃない!? 『全部自分で出来るんだ!』という気持ちの方が大きかったかな」と振り返る。吹き替え初心者の飯田氏は、役者が喋ってなくても声優にセリフを言わせてみたり、勝手に"おなら"の効果音を入れるなど好き勝手に演出。「子どもたちが楽しんでくれるものを作りたいと思っていました」という飯田氏の狙い通り、この大胆過ぎるデタラメな演出は、日本の子どもたちに大ウケしたのだ。

20180925163703-11fdbc7d16df9d06b72e26a91414ac206851d136.jpg

 VTR後、テンテン役だったリュウさんは、当時をこう振り返った。「あの時、全然寝る時間がなくてスタジオで寝泊まりしてました。(最初は)ワイヤーアクションは怖くなかったけど、目の前でワイヤーが切れたのを見ると怖くなって...。その後からは出来なくなりました」と話すと、丸山が「ある意味、あの時しか見ことができないアクションがあるかも知れないので、もう一度、映像を見直してみるのもいいかも知れませんね」と締めくくった。

「サタデープラス」はMBS/TBS系で毎週土曜日あさ8時放送。関ジャニ∞の丸山隆平、小堺一機、小島瑠璃子がゲストとともに週末の過ごし方、週明けの会話がちょっと楽しくなる知識をおくる情報番組。公式ホームページ

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook