いまやニッポンのお家芸 "原点"となった舞台の裏側で...

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2018/09/06 17:00

 インドネシアの首都・ジャカルタなどで開催された「第18回アジア競技大会」。今大会で日本は過去二番目に多い75個の金メダルを獲得し、2年後の「東京五輪」に向けてさらに勢いをつけた。中でも、20年ぶりに頂点に立った「男子4×100mリレー」の感動はまだ記憶に新しく、“リレー大国日本”の存在感を世界に見せつけた。その原点は、10年前の「北京五輪」にあったという。そこで、9月1日放送の関ジャニ∞の丸山隆平がメインMCを務める「サタデープラス」の「新聞で振り返る…あのニュースの秘話」のコーナーで、「日本男子リレー五輪初メダルの“秘話”」と題し、舞台裏で起きた意外な“事件”を取り上げた。

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 2008年の「北京五輪」で、銅メダルを獲得した「男子リレー」。日本勢が短距離走でメダルを獲得したのは史上初の快挙だった。この日、ゲスト出演していた武井壮は「陸上やってた選手は、やっぱり短距離はジャマイカの選手などに勝てない...と思っていたのをこの一発でみんなが『イケるかも!』となったレース」と語った。しかし、その歴史的瞬間の裏側でちょっとした"珍騒動"が起こっていたというのだ。

歴史的快挙から歴史的"騒動"へ...

 当時のリレーメンバーでアンカーを務めた朝原宣治氏は、36歳で四度目の五輪だった。「これがラストチャンス。もうなんの未練もない。燃え尽きたいと思っていた」と打ち明けるが、リレー予選のグループは、アメリカを筆頭に9秒台の選手を揃える強豪国がひしめき合う中での挑戦となった。しかし、日本の前を走っていた4チームが次々とバトンパスを失敗したのだ。なんと、予選終了時点で日本は全体の3位。メダルの夢が一気に近づいた。ところが、朝原氏らリレーメンバー(塚原直貴、末續慎吾、高平慎士)は、喜ぶどころか偉業への重圧で沈んでいたという。「当時は短距離界でメダルを獲るなんてありえないことなので、歴史的出来事が目の前にある...。私達が"鍵を握っている"と軽々しくメダル獲るなんて言えない状況だった」と振り返る朝原氏。

 そして決勝へ。朝原氏は「これを失敗すると一生引きずっていかないといけない...」と胸の内を明かし、さらに「塚原のスタートからじーっと見ながらいくと、迫ってくるプレッシャーや興奮に耐えられないと思った。なので、自分の感情は一切捨てて淡々と見てました」と、当時感じた重圧を吐露した。このプレッシャーに打ち勝ち、日本は悲願の銅メダルを獲得。朝原氏がバトンを空へ高々と放り投げ、メンバーと抱き合い喜びを爆発させた姿は、今も鮮明に人々の心に残る感動シーンだ。しかし、この感動シーンが、後に大きな"騒動"へと発展していた...。

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 「バトンは今、行方不明で...。誰か見つけて届けてください」と呼びかける朝原氏。なんと、喜びのあまりバトンを空へ放り投げた感動シーンは「バトン行方不明事件」と騒ぎになっていたのだ。五輪選手団の会見でフェンシングの太田雄貴選手からも「僕は、道具を大事にしてる人間なので投げたりしません」などイジられる始末。そして、ようやく中国側の協力で紛失から115日目に日本に無事戻ってきた。VTR後、丸山は「結果が分かってても興奮しました!その裏側の物語を聞くとさらに胸が熱くなりました」とコメントした。現在、バトンは日本陸上競技連盟で大切に保管され、その横には、リオ五輪の「男子4×100mリレー」で銀メダルを獲得した時のバトンも並んでいる。2年後、「東京五輪」のバトンも並ぶことを願う。

「サタデープラス」はMBS/TBS系で毎週土曜日あさ8時放送。関ジャニ∞の丸山隆平、小堺一機、小島瑠璃子がゲストとともに週末の過ごし方、週明けの会話がちょっと楽しくなる知識をおくる情報番組。公式ホームページ

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