関ジャニ∞の丸山隆平がMCを務める「サタデープラス」。8月11日に放送された、テレビ欄から当時の事件や出来事などを見る「新聞で振り返る…あのニュースの秘話」のコーナーで、2002年に国中が大フィーバーしたある出来事を取り上げた。2002年といえば、日本のみならず、全世界が熱狂した「FIFAワールドカップ日韓大会」が開催された年。しかし、それ以上(!?)に、日本中がフィーバーした出来事が起こったのだ。それは、突如、東京湾から多摩川に迷い込んだ1頭のアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」の出現。愛くるしい姿に子どもも大人も夢中になり、「ひと目、姿を見たい!」という人々が多摩川に押しかけた。文字通り“お祭り騒ぎ”に。そんな、国民的アイドルになった「タマちゃん」に知られざる秘話があったという…。その知られざる秘話とは?
「タマちゃんを保護して!」「海に返して!」
愛くるしい姿に一躍国民的アイドルとなった「タマちゃん」。しかし、ブームが加速する一方で「タマちゃんと一緒に泳ぎたい!」というちょっと変わった人たちが現れたという。このような事態を受け、世間は「タマちゃん」を心配する声が高まった。タマちゃんを見守る会・会長は「毎日『タマちゃんを保護して』『元いた海に返してあげて』などという大きな反響がありました」と、当時を振り返る。「できれば保護したいと思っていたが...」と会長はいうが、当時の日本には野生のアザラシを保護する法律が存在しなかったのだ。
タマちゃんを温かく見守る!?
そこで、地元の自治体と、環境省、国土交通省の各担当者らの間で「タマちゃんをどうするべきか」などの対策会議が行われたが、この時、「どこが責任を持ってタマちゃんを捕まえるのか」が1番のネックになった。国民的アイドルの「タマちゃん」に万が一のことがあったら責任は取れない...ということなのだ。議論はいつまでも平行線をたどり、結局、『温かく見守る』ということに落ち着いた。なんともふんわりとした結論に、見守る会の会長は「せめて『保護してもいい』という法律があれば安心できたのですが。捕獲につながるのでは...」と、当時感じた不安な気持ちを明かした。
「タマちゃん、逃げて!!」捕獲未遂事件!
そんな不安な声に応えるように環境省が、2003年4月から「鳥獣保護法」の改正を発表。これが施行されれば、アゴヒゲアザラシを許可なく捕獲することが禁止されるのだ。これでタマちゃんが危険にさらされることはないと、安心していたが、ある日、「タマちゃん」を無理やり捕獲しようとする団体(海外の動物愛護団体)が現れた。改正まであと一ヶ月。隙間を狙った強行の手段だった。しかし、タマちゃんは間一髪、捕獲のピンチを免れた。「タマちゃんは『無事ですよ!』という感じで挨拶しているように見えて、涙がでました」と会長。そして、法改正され、アゴヒゲアザラシを無許可で捕獲する者は処罰の対象となった。関ジャニ∞の丸山隆平は「その後も"アザラシちゃん"がいろんな川に現れて...。結構アザラシって、迷い込むんですね。そのおかげで助かったのは本当にいい話ですよね」と締めくくった。
「サタデープラス」はMBS/TBS系で毎週土曜日あさ8時放送。関ジャニ∞の丸山隆平、小堺一機、小島瑠璃子がゲストとともに週末の過ごし方、週明けの会話がちょっと楽しくなる知識をおくる情報番組。公式ホームページ